ここまで紹介してきた「自動売買サービス」のほかに、最近急増しているのが「シグナル配信サービス」だ。サイトに登録しているトレーダーが「ここで買い!」と思えば、そのサイトを通じて「買いシグナル」を配信。あとはシグナルを受け取った個人投資家が裁量でトレードを行う。自動売買サービスよりも手間はかかるが、「自分が好きなFX業者を利用できる」「知らないうちに売買されることはない」など、自動売買よりも手軽に利用できるのがメリット。

代表的なサイトは「FX-ON.com」「SIG」「トレーダーズファーム」などで、料金は月額5000〜2万円が中心だが、「トレーダーズファーム」では「1回315〜2100円」という料金体系を採用。月額料金では「配信が少ない」ことが配信トレーダーのプレッシャーになってトレードが狂うこともあるようなので、料金体系は今後もさまざまな形の業者が出てくるかもしれない。



400人以上が購入する人気の配信者も


実際、個人投資家の利用状況などはどうなのか? 今年5月からサービスを始めた「FX-ON.com」に話を聞いた。

「最初はFX業者を比較するクチコミサイトだったんですが、サービス拡充のために自社のSEが制作したシストレを無料提供したところアクセスが急増。今年5月にはシグナル配信も始めました。現在は約80種類のシストレと、55人のトレーダーによるシグナル配信を行っていますが、シグナル配信のほうが人気は高いですね」(FXON.com早川忍氏)

シグナル配信を始めたきっかけは何だろうか?

「海外ではZuluTradeと並び、collective2.com (http://www.collective2.com/)というサイトも有名で、collective2.comではシグナル配信もしているんです。私どもの『叡智を結集する』というサイトの理念にも合致していましたし、日本でもいずれニーズが増えると考えました。シストレの提供をきっかけに、月間1000人程度だったユーザーが5000〜6000人に増え、シグナル配信を始めるとさらに急増して、現在のユニークユーザーは5万5000人を超えています」

シグナル配信トレーダーはどんな人たちなのだろうか?

「ご自身で応募いただいた専業トレーダーや、中には投資顧問業を営む法人もいます。毎日数回のシグナルを配信するには、相場に張り付いていることが必要なので、兼業トレーダーの方はご遠慮いただいています。過去の成績を確認させていただいたり、お電話でお話をして人柄などもチェックするようにしています」

購入者数がもっとも多いのは月額2万円の「JETマン」で、5月のデビューから4か月で、延べ1000人以上、多いときで約400人が購入していたという。

「人気の秘密は売買のシグナルを出すだけでなく、なぜ買うのか、なぜ売るのかというコメントがあるからでは。そうやってトレード技術向上につながるのがシグナル配信のメリットだと思います」

自動売買サービスとは違い、実際に売買するには自分なので、配信メールを受け取ってもチャンスを逃す可能性があり、手間もかかる。しかし、優れたシグナル配信トレーダーの売買サインを受け取りながらチャートを見て研究することで、トレードの勉強ができるのはシグナル配信ならではのメリット。価格も手頃なので、一度試してみる価値はありそうだ。