まだ間に合う!中東・民主化ドミノで爆上げする、
原油・金・小麦etc.にファンド&ETFで手軽に投資



資源の高騰が止まらないーー。チュニジアのジャスミン革命に端を発した中東・民主化ドミノは、アラブ全域に拡大。供給減が懸念される原油は跳ね上がり、「有事に安全」との心理から金価格も急騰。原油の上昇は資源全体の価格を押し上げ、穀物価格も高騰。そんな「資源バブル」に相乗りする投資法を探る




'08年の「高騰」の比じゃない!今後も膨らみ続ける資源バブル


「原油は100ドルを超え、小麦もやや落ち着きを見せたとはいえ、700ドル台半ばで推移し、まだ上がりそうな気配です。中東情勢の緊迫が資源インフレの要因になっているのは確かですが、実は契機となったにすぎません」

第一生命経済研究所・主席アナリストの熊野英生氏が資源高の背景を示唆するように、中東で反政府運動が盛り上がりを見せる前の1月、すでに小麦は800ドルを超えていた。原油もリーマンショック以降、右肩上がりで値を上げ続け、中東情勢の煽りで3月2日に100ドルの大台を突破。'08年に記録した史上最高値の147.27ドルに迫るとも囁かれている。原油だけではない。3月7日、金価格も1オンス=1445.70ドルと史上最高値を更新した。

「一見、中東・民主化ドミノが今回の資源高騰の理由と思えますが、実は、アメリカのQE2をはじめ、先進国がこぞって金融緩和に踏み切り、ジャブジャブになったマネーが過剰流動性となって新興国や商品市場に流入したのが原因です。

穀物の高騰はロシアの干ばつやオーストラリアの大洪水が主原因だが、特に原油と金が急騰したのは過剰流動性の影響が大きい。こうした下地がすでにあるところへ、中東情勢が緊迫し、一気に火を噴いたわけです。だから、たとえ中東が沈静化したとしても資源高は続くでしょうし、世界的なインフレ傾向は変わりません」

昔は戦争が勃発すると、「有事のドル買い」といわれるようにマネーはドルに逃亡した。だが、現在ではドルでもユーロでもなく、資源に資金が流れ込んでいるのだ。


原油は220ドルにまで高騰し最高値を更新!?


さらに熊野氏は、資源インフレを助長するもうひとつの要因について、こう続ける。

「過剰なマネーは、新興国の経済成長によって資源の需要が大きくなることを見込んで、商品市場に流入しています。つまり、新興国が成長する限り、資源インフレは当然、続いていくということです」

IMF(国際通貨基金)によれば、今後2年間の世界経済の成長率は4.5%。そのうち、先進国の成長率2.5%に対し、新興国は6.5%と予想している。当然、資源の需要も増大するはずだ。

「IMFの景気予測によると、世界のエネルギー需要は'15年までに1.4倍に達し、新興国の需要は1.6倍にもなる。大産油国のサウジアラビアがどれだけ増産しても、供給が追いつかない。また、一気に需要が増えるときには供給制約が起こるので、価格も上がりやすくなります」

市場関係者の中には、今後の原油価格は投機マネーによって短期的に乱高下はするが、基本的に右肩上がりで1バレル=150ドル付近まで上昇するとの見方も少なくない。220ドルに達するという声もあるくらいだ。

海外投資に精通する浅川夏樹氏は、さらなる長期的な値上がりを予測する。

「'20年には原油の供給が不足し、原油は200ドルを超える試算もあります。ただ、100ドルを超えると、代替エネルギーが注目されてくる。実際、資源株のカナダのオイルサンド(油砂)企業はすでに上昇しています」

とはいえ、資源はすでにかなり高騰している……。乗り遅れの感は否めない気もする。

「サウジやバーレーンに民主化ドミノが飛び火したら、資源価格はさらに高騰するでしょう。チュニジアやエジプトとは同列視できないという意見もあるが、そもそも反政府運動の主原因は、インフレによる食料価格の高騰と雇用の悪化です。不満を抱く民衆がデモをして原油が上がれば、穀物も上がり、さらに不満が募る」(熊野氏)皮肉なスパイラルに陥っているわけだが、加えて、民主化要求の反政府運動には中東の安定を望む先進国も手が出せず、事態を収拾しにくいという事情もある。

資源バブルに乗るチャンスは、まだまだ残っているのだ!



熊野英生 氏

第一生命経済研究所主席エコノミスト。日本銀行を経て現職。著書『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞社出版)で、1年前に現在の資源バブルを予測していた



浅川夏樹 氏

元銀座のホステスという異色の経歴を持つ投資家。海外投資に精通する。『ETF世界を舞台にした金融商品』、『グローバル化時代の資産運用』(ともにパンローリング)など、著書多数