2011/8/23 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、先週金曜日に75.929円まで史上最安値を更新し、週末から今朝にかけて円高警戒感を強めていたが午前中の介入が無かったことで76.50円付近まで反落。その後は一部外資系金融機関からと思われるまとまった買いが観測されると、77.202円まで急騰した。しかし、市場が期待していた本邦による為替介入ではなかったことから、一転して売りが強まり76.80円前後まで反落した。欧州市場に入り介入警戒感はあるものの、これといった反発も見られずに76.60円前後までじり安となって、同水準でのもみ合いに終始した。 NY市場では、材料不足から全体的な動意は鈍く介入警戒感から徐々に買い戻す展開となり76.801円(前日比:+0.284)まで小幅に上昇し取引を終えた。

ユーロ円は序盤、ドル円の動きに連れ110.020円まで下落後に、110.925円まで急騰したが、買い一巡後はリスク回避の巻き戻しから110.20円付近まで反落した。欧州市場に入ると、NYダウ先物や、欧州主要株価指数が堅調となったことを受け、リスク許容度の改善が意識され110.60円付近まで上昇した。NY市場には、欧州株がリビア内戦の終結への期待で北アフリカ情勢が安定化に向かうとの見方から石油関連株を中心に上昇したことで、リスク回避の巻き戻しから110.80円まで上昇し一段高になった。しかし、世界経済に対する不透感が根強いため、一時200ドル超上昇していたダウ平均が上昇幅を縮めたことで、110.262円(前日比:+0.090)まで戻し取引を終えた。


今日の展開


ドル円は、先週金曜日に75.929円まで史上最安値を更新し、本邦による介入警戒感も根強く膠着状態を保っており、介入が見られないようなら、失望売りで下落が加速する可能性もあるため引き続き警戒が必要だろう。また週末に行われるバーナンキFRB議長の講演に注目があつまっており、量的緩和によるインフレリスクを警戒する声はあるものの、8月9日のFOMC声明では「景気の下振リスク高まった」と指摘し、「少なくとも2013年半ばまでは異例の低金利を維持する」との発言から追加緩和・量的緩和第3弾(QE3)への期待が高まっている。議長の講演がFOMC声明から一歩踏み込んだものとなれば、追加緩和期待が一段と高まり、ドル円も下値を拡大する展開となる可能性が高いため注意が必要だ。

ユーロは、欧州中央銀行(ECB)がイタリアやスペインの国債を買い支えていることもあり、欧州高債務国の懸念が一服しているが、一部報道によると、「欧州の債務危機が米国の金融システムに影響を及ぼす可能性があるとして、米金融当局が欧州大手銀行の米国現地法人や支店への調査を強化している」や「米国内の外資系銀行が、ドルの保有額を過去4週間で約3390億ドル減らした可能性があり、特に欧州の銀行が資金調達難に直面している」との噂もあり、根本的には欧州の財政問題が解決していないため、リスク回避が強まる局面では、下げ足が速まることが想定されるため注意しておきたい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  75.50-77.50
ユーロ・円 109.00-111.50
ポンド・円 125.00-128.00

【今日の主な経済指標】
14:00 SGD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 7月
15:00 CHF 貿易収支 7月
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 8月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 8月
18:00 EUR ZEW景況感調査 8月
18:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数) 8月
21:30 CAD 小売売上高[前月比] 6月
21:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比] 6月
23:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 7月
23:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 7月
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数 8月
23:00 EUR 消費者信頼感(速報値) 8月

≪2011年8月23日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
76円台半ばでのレンジ取引となったが、参加者は史上最安値水準ということもあり「ブル」
を維持。しかし米国のファンダメンタルズの悪化と日本の東日本大震災による景気減速を背
景に日米の金融緩和長期化観測が高まっており、ドルも円も売り地合いになることが予想さ
れ、現水準での小幅なレンジでの推移が続きそうだ。


ポンド円「ブル」
NYダウ平均の上昇に伴いリスク選好の地合となったことで「ブル」は堅持されている。先
週発表された英国7月の雇用統計や小売売上高が下振れするなど景気懸念は強まっており、
潜在的には下落リスクがあることから上値も当面重くなりそうだ。また先週発表された8月
3−4日分の金融政策委員会議事録で、前回まで利上げを主張していたデール委員とウィール
委員が据え置きを支持したことから金利面からもポンドは一段と買いづらい展開となりそ
うだ。


豪ドル円「ブル」
米国の金融緩和期待と政府・日銀の円売り介入期待を背景に「買い」を維持。しかし、世
界的な景気下振れ懸念を背景に株式市場は当面不安定な動きが続く公算が高く、豪ドルな
ど資源国通貨も下値警戒を怠れません。また先週公表された豪準備銀行理事会議事録は、
「世界的な不透明感から8月2日は金利据え置き。成長・物価を判断する間は金利据え置き
が賢明。下振れリスクがより顕著」と慎重な姿勢から、豪準備銀行の利上げ期待感も一段
と遠のいており、金利面からの買い妙味も低下しています。


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