2011/8/17 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、日経平均が上昇幅を削る展開になるとリスク回避から円買いが強まったものの、仲値に向けてのドル買いが入ったため76.85円前後での小動きとなった。欧州市場に入ると、ユーロ圏四半期域内総生産(GDP)の前期比0.2%と前回の0.8%から悪化したことを受けて、対ユーロの円買いに連れるかたちでドル円は76.70円付近まで小幅に軟化した。NY市場に入ると、米経済指標の住宅着工件数と鉱工業生産がともに市場予測を上回ったことを受けて、リスク回避姿勢が後退したことにより一時76.922円まで急伸した。しかし、買い一巡後には利益確定の売りに押され、結局「往って来い」の展開となり、8営業日続落となる76.774円で取引を終えた。

ユーロ円は、東京時間に独国内総生産(GDP)が0.1%と市場予測の0.5%を下回ったことで、ユーロ圏の景気減速懸念が強まり110.35円付近まで下落した。欧州勢参入後も、ユーロ圏四半期域内総生産(GDP)が前期比ベースで悪化すると、売りが一段と強まり110.20円付近まで下押しに。しかし、NY市場に入ると好結果となった米経済指標を受けて、NYダウが下落幅を縮小させると、リスク選好姿勢の高まりから110.999円まで反発した。引けにかけて、フランスとドイツの両首脳によるユーロ圏債務危機をめぐる会談が行われ、両国はユーロ共同債について合意したものの、サルコジ仏大統領が「ユーロ共同債は債務をコントロールすることはできない」との発言が失望感を誘い、前日比-0.365円となる110.640円まで値を崩し取引を終えている。


今日の展開


ドル円は、米経済成長の減速懸念を背景にドル売りが進み史上最安値水準で推移しているものの、下値では為替介入の警戒感から買いが強く76円台での狭いレンジ相場が継続している。与謝野経財相は5日の閣議後会見で為替介入について「1回限りと考えるのは早計」とし投機的な動きに対して介入を実施することは正当との認識を示していることから、介入に対しても史上最安値を更新を狙った動きに対しても神経質な動きが予想され警戒を強めておきたいか。

ユーロは、フランスとドイツの両首脳によるユーロ圏債務危機をめぐる会談後の会見で、サルコジ大統領は「ユーロ防衛を絶対の決意とし、独首相と共有している」「ユーロ共同債でメルケル独首相と合意」とユーロのサポート材料となる発言がされた。しかし、フィンランドとオランダの両首脳がユーロ共同債について否定的な見解を示すなど、ユーロ各国の財政事情が違うだけにお互いどこまで負担を強いるか綱引きは当面続くものと見られるだけに、依然としてユーロのダウンサイドリスクは高いと言えよう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  75.50-77.50
ユーロ・円 108.00-111.00
ポンド・円 124.00-128.00

【今日の主な経済指標】
17:00 EUR 経常収支
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
17:30 GBP 失業保険申請件数
17:30 GBP 失業率
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、改定値)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 6月
21:30 CAD 対カナダ証券投資額 6月
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比]
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比]

≪2011年8月16日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
史上最安値水準で為替介入警戒感もあり「ブル」優勢。前日は格付け会社フィッチが
米国の格付けを「AAA」で維持するとの見解が示され、格付け引き下げ懸念の後退で
リスク回避に見直しが入っており、欧米株式の株価や米長期金利の値動きに注目して
おきたい。また、本日の米経済指標はMBA住宅ローン申請指数、卸売物価指数の発表
を控えている。卸売物価指数はインフレの目安として、材料視される場合もあるため、
発表後の株価動向とあわせて注視しておきたい。


ポンド円「ブル」
メルケル独首相とサルコジ仏大統領の会見を受けて、ユーロポンドでのポンド買いが
対円にも波及し、参加者も「買い」で反応。英経済は小売物価指数が市場予想通りだ
ったものの、消費者物価指数は予想を上回るなど、欧米の景気減速懸念でドルやユー
ロが敬遠されているため、消去法からポンドは選考されやすいかもしれない。
また、本日は英雇用統計と英中銀金融政策委員会(MPC)の議事録の発表と注目材料
が控えているため、内容次第でどちらにでも動けるように柔軟姿勢で臨むべきだろう。


豪ドル円「ブル」
豪準備銀行(RBA)は金融政策会合議事要旨を公表し当面の金利据え置きが示唆され
たことで売りが強まる場面も見られたが、絶対的な金利差を背景に下値での押し目買
い意欲が強く「ブル」を維持。しかし、議事要旨のなかで「金利据え置きの理由は世
界経済の不確実さ」「下振れリスクがより顕著になってきた」と世界経済の景気減速
や豪経済成長の鈍化を懸念しており、突発的なフローによって値崩れを起こす可能性
も低くないとの見方もあり、下値への動きには警戒を強めておきたい。


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