IPO銘柄より、あえて "定番銘柄" で勝負!


今後の世界経済は、中長期的にはアメリカの一人勝ちである――

そう断言するエコノミストの中丸友一郎氏も、IT企業には追い風が吹いていると語る。

「現状、アメリカで一番業績のよいセクターはエネルギーですが、米経済ではリーマン・ショック後のデフレ・リスクが去り、持続的な成長が実現中。このため、QE2の早期終了も市場で期待されます。要は正常な経済成長パターンに戻りつつあるわけで、そうなるとインフレ抑制を目指してFRBが政策金利を引き上げ始めることから、今後エネルギーセクターの上値は重くなるでしょう。このシナリオでは、むしろITが強い」

今後上場されるIPO銘柄に目を奪われがちだが、中丸氏いわく「これまでの成長率を考えると、グーグル、アップル、アマゾンが鉄板。IPO銘柄は公募価格に基づいた時価総額次第。フェイスブックは有望ですが、時価総額が8兆円(≒1000億ドル)を超えるようなら、そこから株価が一段と成長するのは難しいのでは」

ここは山っ気を抑えて、"定番銘柄"で勝負!





ITライター・柳谷智宣氏が解説!

注目のIPO銘柄の中で業界的にもっともアツいのは?



「個人的には『ジンガ』に注目。フェイスブックでも圧倒的なシェアを誇る、ソーシャルゲーム会社の最大手です。ソーシャルゲームは開発費がそんなにかからないので、100本出して1本大ヒットすればいい……みたいな、ローリスクハイリターンなビジネスモデルなんですよ。ソフトバンクが出資しているのもプラス材料。孫社長の判断に乗っかりたい(笑)」

アメリカでは未公開株の取引が盛んだが、その値動きを見るに、フェイスブックはすでに高止まりの気配があるとか。

「その意味では『リンクトイン』のほうが面白い。ビジネス専用のSNSであり、求職・求人用途に限ればフェイスブックの上を行きます。広告収入オンリーのフェイスブックと違い、有料オプションなどによる複数の収益構造を持っているのも強み。ただし、こちらも人気は過熱気味ですが。ヘタに"フェイスブックのライバル"を目指さず、独自路線を追求するのであれば、値上がりも期待できそう」



中丸友一郎 氏

エコノミスト。JPモルガン主席日本エコノミスト、ロイター・ジャパン投資調査部長などを歴任。近著に『2011年はドルと米国株で儲けなさい』(徳間書店)