2011/7/28 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、仲値に向けてのドル需要に支えられて底堅い値動きとなったが、仲値後は引き続き米国の債務問題に対する懸念からドル売りの地合となり、77.70円付近まで下落。欧州市場に入っても月末を控えた日本の輸出企業からの円買いが散発的に入ったことで77.75円付近のバリアオプションを突破すると、ストップロスの売りオーダーをこなしながら一時77.575円まで下落幅を拡大させた。ただ、売り一巡後は政府・日銀による円売り介入への警戒感が根を支えた上、米債務上限の引き上げ交渉が、合意に至るとのでは?出所不明の噂が広がったこともドル買いを誘い一時78.162円まで反発となった。しかし、引けにかけて公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では「経済活動は4地域で穏やかな成長が続いたが、8地域では成長ペースが鈍化した」「住宅市場は大部分の地区で低迷」などと示されたことがややネガティブに受け止められたことで78円を維持することはできず77.992円で取引を終えている。

ユーロ円だが、東京市場では先週のユーロ圏首脳会議でのギリシャ支援第2弾合意などを好感して上値を試す動きとなった。しかし、欧州勢参加後はショイブレ独財務相が「政府は欧州金融安定ファシリティー(EFSF)と欧州安定メカニズム(ESM)による流通市場での債券買い取りの全権委任を拒否する」「ユーロ圏の危機は1回限りの首脳会議で永久に解決されると考えるのは間違っている」と述べたことが嫌気されて112.50円付近まで下落。更にNY時間に入っても、NYダウが軟調に推移していることからユーロ売りが継続したほか、イタリア大手銀行ウニクレディットが大幅安となり、一時取引停止になっていたことがリスクを回避する動きにつながり一時111.948円まで下値を拡大した。引けにかけても米地区連銀経済報告(ベージュブック)を受けたNYダウが200ドル近く下落するなど、投資家の不安心理が上昇したことで反発は限定的となり112.034円で取引を終えている。


今日の展開


米連邦債務上限引き上げ協議の期限である8月2日が数日に迫っているにもかかわらず、現時点での議論は平行線をたどっていることら依然として不透明感が拭えない。市場のコンセンサスとしては妥協案が成立し、デフォルトすると見る向きは少ないが、協議は期限ぎりぎりまでもつれる公算が高く、それまではドルを敬遠する動きが継続する可能性が高いといえよう。また、上限引き上げで合意に達すれば、一瞬はドル買いと考えられるが、合意内容によっては格下げ懸念が残る可能性もあり、バイアスは引き続き弱気としたい。対円でチャートをみても、5日、25日、75日の移動平均はいずれもマイナスに傾いており、方向性を示す日足一目均衡表の基準線、先行線の依然下向きで下落トレンドに変化がないようだ。下値のターゲットとしては77.00円、或いは3月17日の史上最安値である76.180円まで考慮しておく必要があり、今の流れに一服感を与えるためには5日移動平均線の差しかかる78.25円付近を上抜かなければならないだろう。また、底打ち感を出すためにはボリンジャーバンド−1σを突破して79円台を示現する必要があるが、現状では材料不足が否めないか。

ユーロは、ショイブレ独財務相が欧州安定化基金(EFSF)による国債購入に慎重な姿勢を示したしたことでスペイン、イタリア両国債のスプレッドの利回り格差が過去最大に近い水準まで拡大するなど、欧州ソブリンリスクが再び強まっており、上値の重い展開も予測される。対円でも5日移動平均線が控える112.50円付近を明確に下回ったことで下降モメンタムが強まるっているうえ、株安連鎖でリスク回避の流れが強まりやすいことから、下値が脆弱な地合いとなろうか。ただ、対ドルでは米債務上限引き上げ問題に進展する兆候が見られないため、昨日下落した-0.01465ドルがテクニカル的な調整だとすれば、押し目買いのチャンスと考えることもできよう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 77.00-79.00
ユーロ・円 111.00-113.00
ポンド・円 126.00-129.00

【今日の主な経済指標】
16:55 DEM 失業者数
18:00 EUR 消費者信頼感
18:30 ZAR 卸売物価指数
21:30 USD 新規失業保険申請件数
23:00 USD 住宅販売保留指数
23:00 USD 中古住宅販売件数

≪2011年7月27日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
昨日は陽線引けとなり、僅かにの割合が減ったものの、約9割が「ブル」と大きな変化は
なかった。弊社を始めドル円の場合、個人投資家のほとんどがロングポジションを保有し
ており、8月1日に本邦レバレッジ規制が実施に週末から来週にかけて大量の手仕舞い売り
が入る事が考えられよう。また、前日も述べたが円高ではなく、ドル安地合いのなか各国
が協調した円売り介入は想定しにくく、仮に日本が単独で介入に踏み切ったところで効果
は限定的だろう。


ポンド円「ブル」
欧州の債務問題からユーロ安に連れて127円台前半まで下落したものの、ポンド自体には
ネガティブなニュースはなく、押し目買い優勢で「ブル」は堅持されている。本日も英国
で主だった経済指標の発表はないため、引き続き米債務上限引き上げ問題や、欧州債務問
題等外部要因に左右される展開が予測されるが、リスク回避の地合であるため、対円では
ダウンサイドリスクは若干高くなろうか。


豪ドル円「ブル」
第2四半期消費者物価指数前年比(予想:3.4% 結果:3.6%)が予想を上回る結果に買いが
強まり参加者は「強気」だ。先日のRBA議事録ではインフレと将来の金利動向を判断する
際に第2四半期消費者物価を重視すると姿勢を示していることから、今回の結果で利上げ
観測が再燃したと言えよう。高い金利水準、良好なファンダメンタル、金をはじめとする
コモディティ価格の上昇などを背景に上昇期待が高まっており、下落余地は限定的とみる。
また、米連邦債務上限引き上げや、欧州ソブリンリスクなど欧米諸国との景況感の差は明
らかで対ドル、対ユーロでも強含みの相場が予測される。


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