2011/7/20 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、東京市場は仲値後に本邦輸入勢のドル買いが持ち込まれ一時79.14円付近まで上昇したが、追随する動きはなく79円前後で方向感の無い動きとなった。欧州勢参加後も動意に乏しく狭いレンジ相場となるなかり、クロス円の上昇一服による下押しにつれる格好で78.82円付近までじり安となった。NY勢参加後は、米経済指標の6月住宅着工件数が強い結果となったことをきっかけにリスク選好の展開となったほか、欧米株の大幅上昇や原油相場の上昇も後押しとなり、ドル買いが加速し79.270円の高値を更新した。引けにかけては新規材料に乏しく一進一退となった状況がつづき、79.241円で取引を終えた。

ユーロ円だが、東京市場は、欧米の債務問題をめぐる不透明感から様子見姿勢が強く方向感の無い展開となった。午後に入り、ノボトニー・オーストリー中銀総裁が「ギリシャがデフォルトなら非常に重大な結果に」と発言したことが重しとなり111.173円と安値を更新。しかし欧州勢参加後は、欧州の債務問題に対する懸念があったものの、欧州の株式市場が昨日の大幅下落に対する自律反発で買い先行となったことが支えとなったほか、「ドイツ財務省とスイスの金融機関が総額100億ユーロの税金の支払に合意した」との報道からユーロへの売り圧力後退から112.308円と高値へ反発となった。NY勢参加後は、根強い欧州債務問題への不透明さを背景に徐々に値を下げ111.60円付近まで反落するも国際通貨基金(IMF)のユーロ圏に関するレポートの中で「欧州債務問題は欧州や世界景気の回復に重大な影響及ぼす可能性がある」と示唆されたことから、ユーロが買い戻される動きとなり112.131円で取引を終えた。


今日の展開


米国の債務上限引き上げ問題に関しては、オバマ米大統領と上院・下院による三つ巴の状態となっている。下院共和党では憲法修正を付帯した法案の採決をする予定となっているが、可決されてもオバマ大統領が拒否権を発動するとの姿勢を示しているなどドル円は、依然不透明感が否めない。ただ支持者への政策に対する姿勢のアピールとの見方が強く、8月2日の期限までには合意に至ると楽観視している向きも多い。しかし、格付け機関の見通しなどを背景に債務問題解決への催促相場の様相となれば、株安・ドル安となる可能性も少なくないため警戒は必要だろう。

ユーロは、欧ストレステストの結果で不合格は8行にとどまったものの、ユーロ周縁国のソブリン債のデフォルトの影響が考慮されていないことなどから、検査結果を疑問視する見方も出ている。そのため、ギリシャ二次支援の方向性次第では、今回のストレステスト結果に対する不信感を増幅させかねないだけに注意が必要だろう。また21日のユーロ圏首脳緊急会合で民間債権者の関与を伴うギリシャ追加支援策への合意を目指すが、デフォルトを誘発せずに同国の公的債務を持続可能な水準に戻す解決策がなかなか見付けられずにいるため会合が終わるまではユーロ主導の荒れた展開が続く可能性もありネガティブ材料が出た場合に備えリスク管理をしっかりとしていきたい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 78.00-80.00
ユーロ・円 111.00-113.00
ポンド・円 126.50-128.50

【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 5月
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 5月
15:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比] 6月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前月比] 6月
17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 6月
17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 5月
21:30 CAD 卸売売上高[前月比] 5月
23:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 6月
23:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 6月
23:00 EUR 消費者信頼感(速報値) 7月

≪2011年7月19日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
オバマ米大統領が声明で「(債務問題などで)溝がいくぶん狭まった」と議論が膠着して
いた債務上限引き上げに関しポジティブな内容が示されたことで安心感が広がり「ブル」
の地合いとなった。しかし、米議会で債務上限の引き上げ協議が難航しているほか、ムー
ディーズによる米国債の格付け見通しなどを鑑みて、8月2日の合意までは株価や米長期金
利の値動きに伴うリスク許容度の変化に注意したい。


ポンド円「ブル」
欧州の債務問題に対する懸念は払拭されていないものの、欧米株価や原油先物の上昇が下
支えとなり「ブル」の地合いとなっている。本日は英金融政策委員会議事録(BOE)が
公表されるが、英雇用統計で失業者数が予想より増加していたほか、英小売売上高指数が
予想を大幅に下回ったことなど、英国の景気減速懸念やインフレ指標の下振れを受けて金
利据え置きがコンセンサスとなっている。また、先月フィッシャー英中銀委員は「中期的
にデフレが進行するならば一段の量的緩和策も考慮する」としたハト派な発言をするなど
バイアスは弱気となりそうだ。


豪ドル円「ブル」
欧米株価の大幅な上昇や原油先物の上昇が後押しとなり、「ブル」が継続している。7月
5日開催分の豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会の議事録が公表されたが、6月まで
は盛り込まれていた「ある時点で一段の引き締めが必要」との文言が削られたことを受け
て利上げ期待が後退したが、欧州債務問題懸念が根強くクロス円の下落とともに上値の重
たい値動きの可能性は否定できないものの、米欧の株価上昇や、原油高を鑑みれば今後も
資源国への資金シフトが続く可能性が高く、短期的な買い場を探すチャンスと考えること
もできようか。


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