2011/7/19 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、東京市場は「海の日」の休日で本邦勢が不在の中、欧州債務懸念を背景にリスク回避的な動きから円買い優勢となったが、値動きは限定的で79.00円前後で膠着状態が続いた。欧州勢参加後は、先週の欧州銀行のストレステストの結果で8行が不合格になるなど、欧州ソブリン債の問題懸念は晴れず、リスク回避的な動きからドル買いが優勢となり、79.10円付近までやや値を上げた。NY時間では欧米の債務懸念が尾を引くなか、米株が大幅下落となったことを受けて上値の重い展開となったほか、クロス円の動きに挟まれ限定的な展開でレンジは狭く、79.035円で取引を終えている。

ユーロ円だが、東京市場は欧州の債務懸念がくすぶるなか、欧州株指数安を背景にリスク回避の売りが先行しストップロスの売りを巻き込んで111.10円付近まで下落。欧州勢参加後は、先週末に欧ストレステスト結果で8行が不合格となったことなどを背景に、ギリシャを初めとした欧州債務懸念が引き続き意識されユーロを中心としたリスク回避的な動きが優勢となり、一時110.663円と安値を更新した。売り一巡後は、111円台へ反発したが、21日に開催予定の欧州首脳会議に関する不透明感が重しとなっており、戻りも限定的となった。NY時間でも、一時的にユーロの戻りを試す場面もみられたが、欧米株価の下落や原油相場が下落したことを受けて限定的な動きにとどまり111.597円で取引を終えている。


今日の展開


ドル円は格付け会社ムーディーズが米国債を格下げ方向で見直すと発表しているのに加え、S&Pもネガティブに引き下げ方向とドルに対して周辺状況は悪化しつつある。また米国債務上限の引き上げ協議も依然として難航しており、期限の8月2日ぎりぎりまでもつれ込む公算が高い。債務不履行は回避されるとの見方が多いものの、格下げのリスクは小さくなく、ドルを買いづらい状況が続くだろう。なお先週は介入を思わせる動きがあり79円台半ばまで1円近く急騰する場面も見られたが、東日本大震災後の非常時とは違って他国の理解を得にくいため、介入は控えると見られる。しかし、震災後の最安値に接近する局面があれば、口先介入やレートチェックで市場の動きをけん制する可能性もあるため警戒が必要だろう。

ユーロは欧州のソブリン危機がスペインやイタリアに飛び火し、両国の10年債利回りがユーロ発足後の最高水準に達するほか、欧州銀行のストレステストは対象の90行中不合格が8行と想定の範囲内にとどまったものの、ギリシャ支援に絡む民間銀行の負担分は査定に反映されておらず、不透明感は払拭されていないためユーロの地合は引き続き軟調となりそうだ。また21日のEU首脳会合を睨んで、欧州の信用不安の行方や米国では、8月2日に期限が迫る連邦債務上限引き上げ問題を控え、欧米の信用リスクの駆け引きが相場の大きな焦点となろうか。また欧州の景気にも不透明感が漂っており、欧州中央銀行(ECB)の利上げも当面打ち止めとの見方が強まっていることから、今週発表される7月のZEW景況感調査やIFO景気動向指数は減速が見込まれており、ユーロの足枷となる可能性があるため注意が必要だろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 78.70-79.70
ユーロ・円 110.00-113.00
ポンド・円 125.50-127.50

【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
18:00 EUR 建設支出[前月比] 5月
18:00 EUR 建設支出[前年同月比] 5月
18:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数) 7月
18:00 EUR ZEW景況感調査 7月
21:30 CAD 景気先行指数[前月比] 6月
21:30 USD 建設許可件数[前月比] 6月
21:30 USD 住宅着工件数[前月比] 6月
21:30 USD 建設許可件数[年率換算件数] 6月
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数] 6月
22:00 CAD カナダ銀行 政策金利

≪2011年7月18日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「スクウェア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
昨日は本邦勢が不在のなか、欧州債務懸念を背景にリスク回避的な動きから「ブル」が継続
となった。しかし、6月の雇用統計に続いて、先週は7月のNY連銀製造業景況指数、ミシガ
ン大学消費者信頼感指数がともに下振れしたこともあり、米国経済の減速懸念も一段と強ま
っていることから、下値を拡大する展開となりつつある。また米国債務上限の引き上げ協議
難航から、期限の8月2日ぎりぎりまでもつれ込む公算が高く、債務不履行は回避されるとの
見方が多いものの、格下げのリスクの可能性も払拭できないためドルを買いづらい状況が続
くだろう。


ポンド円「ブル」
欧州の信用不安を背景としたユーロ安につられ売り地合いが続いたが、下値では押し目買い
優勢となり「ブル」となった。英国の景気減速懸念やインフレ指標の下振れを受けて利上げ
期待は大幅に後退しており、金利面でもポンドの上値は重い展開となろうか。また今週は英
中銀の金融政策会合議事録を控えており、何らかの追加緩和に関する議論があれば、ポンド
売りが強まる可能性もあるため注意したい。


豪ドル円「ブル」
欧米株安や原油の下落を受けてリスクマネーが高金利通貨や資源国通貨に流れ「ブル」の地
合いが継続となった。豪準備銀行は前回7月5日の会合の声明では、「現在の若干引き締め気
味の政策が引き続き適切」と述べているものの、「2011年の成長は予想ほど強くなることは
ないだろう」との認識を示したことで、追加利上げの期待は大幅に低下している。また豪州
の金利先物はすでに10月の利下げを織り込んでおり、本日公表される豪準備銀行の議事録が
さらにハト派的な内容となった場合は、売りが加速する可能性が高いため下方向への警戒感
は必要だろう。


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