2011/7/11 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は序盤、仲値に向けてドル資金不足が観測され81.35円付近まで上昇していたものの、本邦輸出企業から実需のドル売りが持ち込まれたため81.20円付近まで反落に。しかし、欧州市場に入ると、米雇用統計の改善期待を背景にドル買いが強まり81.459円まで上昇した。NY市場では、注目されていた米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数変化が1.8万人と市場予想の10.4万人を大幅に下回ったうえ、失業率が9.2%と予想の9.1%から悪化したことを受けて、リスク回避の円買いドル売りから80.513円まで急落し80.581円で取引を終えた。

ユーロは序盤、NY時間での強い米経済指標を背景に日経平均が堅調推移したことで、リスク志向が高まり116.80円付近まで上昇したが、買いが一巡すると次第に軟調な展開に。欧州市場に移ると、ドイツとユーロ圏高債務国との国債利回りの格差が拡大したため、信用不安が高まり欧州株やNYダウ先物が下落するなど、リスク回避の動きが強まりユーロ円は115.70円付近まで軟化した。その後、NY市場では大幅に悪化した米雇用統計を背景にNYダウが100ドル超の下げとなったため、リスク回避の動きが一段と強まり114.673円まで下げ幅を拡大。引けにかけて、週末のポジション調整の動きから小幅に戻したものの前日比-1.699円となる114.916円で取引を終えた。


今週の展開


ドルは、米雇用統計において非農業部門雇用者数が1.8万人と市場予測を大幅に下回り、失業率も9.2%と悪化したことで、米景気の減速懸念が大きく高まっている。そのため、NYダウや原油が反落した一方で、リスク回避から「安全資産」として米国債が買われ金利が低下するなど、ドル売り材料が複数揃っているため下値への警戒を強めておきたい。また、今週の米経済指標では12日貿易収支、米連邦公開市場委員会(FOMC)、13日輸出入物価指数、月次財政収支、14日新規失業保険申請件数、卸売物価指数(PPI)、小売売上高、企業在庫、15日消費者物価指数(CPI)、ニューヨーク連銀製造業景気指数、鉱工業生産、ミシガン大学消費者態度指数速報値などとなっており重要な指標が複数発表されるため、十分に警戒を強め慎重な姿勢で臨みたい。

ユーロは、米格付け会社ムーディーズがポルトガルの格付けを「ジャンク級」(投資不適格)に引き下げたことから、ユーロ圏の高債務国の国債利回りが急上昇しているため、ユーロ売りが優勢になっている。また、ギリシャの債務問題も格付け会社S&Pが「ギリシャ国債保有者をロールオーバーに応じさせる案が実施された場合、選択的デフォルトと見なす可能性」と発表するなど、問題解決の糸口が見えず不透明感が高まってきており、今週は下値探しの展開になろうか。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円 79.80-83.00
ユーロ・円 113.00-117.00
ポンド・円 128.00-132.00

【今週の主な経済指標】
7月11日
08:50  JPY マネーストックM2[前年同月比] 6月
10:30  AUD 住宅ローン件数[前月比] 5月
14:00  JPY 消費者態度指数・一般世帯 6月
15:45  FRF 鉱工業生産指数[前月比] 5月
21:15 CAN 住宅着工件数

7月12日
8:01 GBR RICS住宅価格
15:00 GER 消費者物価指数(確報値)(前月比/前年比)
17:30 GBR 貿易収支
17:30 GBR 小売物価指数(前月比/前年比)
17:30 GBR 消費者物価指数(前月比/前年比)
21:30 USA 貿易収支
21:30 CAN 貿易収支

7月13日
3:00 USA 米FOMC議事録公表
13:30 JPN 鉱工業生産(確報値)(前月比/前年比)
14:00 JPN 日銀金融経済月報(基本的見解)-公表
17:30 GBR 失業率 / 失業保険申請件数
18:00 EUR 鉱工業生産(前月比/前年比)
21:30 USA 輸入物価指数(前月比/前年比)

7月14日
7:45 NZL 四半期GDP(前期比/前年比)
18:00 EUR 消費者物価指数(前月比/前年比)
21:30 USA 生産者物価指数(前月比/前年比)
21:30 USA 小売売上高(前月比) / 小売売上高(除自動車)(前月比)
21:30 USA 新規失業保険申請件数(前週分)

7月15日
18:00 EUR 貿易収支
21:30 USA 消費者物価指数(前月比/前年比)
21:30 USA NY連銀製造業景気指数
22:15 USA 鉱工業生産(前月比)
22:15 USA 設備稼働率
22:55 USA ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

≪2011年7月8日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米景気減速懸念が強まりリスク回避色が鮮明になったものの、参加者はQE3の可能性が
再浮上したことから「買い」堅持。だが、米国のファンダメンタルズの悪化で金融緩和
長期化観測が高まっており、ドルの上値は限定的になろう。本日は、おもな米経済指標
の発表がないため、株価や米長期金利の値動きに伴うリスク許容度の変化に注意したい。


ポンド円「ブル」
米雇用情勢の悪化を背景にリスク回避から128円台を示現したものの、下値での参加者
の押し目買い意欲が強く「ブル」となった。ただ、英金融政策委員会(MPC)は政策
金利を0.50%と資産買い入れ枠を2,000億ポンドと現行通りの据え置きを決めた。直近
の英経済指標の弱い結果を受けて、年内の利上げ期待が後退しており、ポンド買い妙味
が低下していようか。また、ユーロ圏高債務国の動向によって左右されやすい展開にな
っているため、リスク許容度の変化について注意深く監視したい。


豪ドル円「ブル」
NYダウや原油先物相場の下落に伴って、資源国通貨の豪ドルは売りが選好されたもの
の、参加者は絶対的な金利差を背景に豪ドル買い意欲は旺盛で「ブル」を維持。米国の
雇用情勢の悪化はギリシャ問題と相まって世界経済が一段と減速するとの懸念が高まっ
ているものの、7日の豪雇用統計は市場予想から上振れしており下値での買い支え材料
になろうか。ただし、中国が追加利上げによって同国の経済成長のペースが鈍化すると
の懸念もあり、中国と貿易で深い関係にある豪州にとっては、思わぬ痛手になるかもし
れない。


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