2011/7/7 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、NY市場終盤の流れを引き継ぎ81.00円前後での小動きが続いていたものの、本邦輸出企業からのドル売りが観測され80.80円付近まで軟化した。欧州市場に入ると、前日に格付け会社ムーディーズがポルトガル格付けを「ジャンク級」に引き下げたことが材料視され、ポルトガル2年債利回りが急騰したため対ユーロでのドル買いが強まり、ドル円は81.10円付近まで反発した。しかし、NY市場に入り米ISM非製造業景況指数が53.3と市場予想の53.7を下回ったことを受けてNYダウが下げに転じるなど、米経済成長の鈍化懸念が意識されリスク回避の動きが活発化し80.773円まで下落した。ただ、売り一服後は短期筋からショートカバーが散発的に入り80.926円まで戻し取引を終えたが、81円台を維持することはできなかった。

ユーロ円は、新規取引材料が乏しかったことから東京時間では116.90円前後でのレンジ取引となった。しかし、欧州勢参入後にポルトガルの格下げが蒸し返され、ポルトガル国債の利回りが上昇したため、欧州高債務国への懸念が高まり、リスク回避からユーロは全面安の様相を呈し、ユーロ円は116.10円付近まで下落した。NY市場に入っても、米経済指標の悪化やNYダウの下落を背景に、リスク回避の動きが強まり115.564円まで下押し。引けにかけて、NYダウが持ち直したことをきっかけに、投資家のリスク志向が改善し115.852円まで戻して取引を終えたが、前日比-1.085円で3日続落となった。


今日の展開


ドル円は、ISM製造業景況指数が悪化したことで景気減速懸念が高まっている。また、欧州各国の財政問題を背景に、安全資産として米国債に資金をシフトする動きから米長期国債利回りが低下しているため、金利面からもドル売り圧力が強まっており買い進みにくい地合いになろうか。ただ、本日は週末の米雇用統計を控えて先行指標となるADP雇用統計の発表が予定されており、前回の3.8万人に対して市場予測は7.0万人と大幅な改善を予想しているため、仮に上振れとなれば景気減速懸念が後退するほか、雇用統計の改善期待の高まりから上値追いとなる展開もあるかもしれない。

ユーロは、欧州中央銀行(ECB)による政策金利が本日発表される。今回は0.25%の利上げを実施する見通しとなっており、声明文では追加利上げについてタカ派の内容となればサポート材料になろう。ただ、足元ではギリシャの救済プランについて、米格付け会S&Pはロールオーバー(借り換え)に応じさせる案が実施された場合、債務を格付け定義上の「選択的デフォルト(債務不履行)になる」との認識を示しており、新たな支援策を模索する展開となろうか。また、ポルトガルの格下げによって欧州高債務国の信用不安が高まっているため、ポルトガル国債以外にもギリシャ、スペインの国債価格も下落し金利が上昇していることから、短期的にみて下値探しの展開を想定しておきたい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 80.30-82.00
ユーロ・円 114.80-117.00
ポンド・円 128.00-132.00

【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 新規雇用者数 6月
10:30 AUD 失業率 6月
15:45 FRF 貿易収支 5月
16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 6月
17:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比] 5月
17:30 GBP 製造業生産指数[前月比] 5月
19:00 DEM 鉱工業生産[前月比] 5月
20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
20:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:15 USD ADP雇用統計[前月比] 6月
21:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 5月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 CAD Ivey購買部協会指数 6月

≪2011年7月6日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「スクウェア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ベア」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米経済指標の悪化や欧州各国の財政問題などで、米国の景気見通しが鈍化したが、参加者
は米雇用の改善期待から「ブル」を維持。本日は、米ADP雇用統計、米新規失業保険申請
件数、英中央銀行(BOE)政策金利、欧州中央銀行(ECB)政策金利など複数のイベント
が控えているため、発表毎に一喜一憂せずに慎重姿勢で臨みたい。また、発表前には思惑
などで突発的な動きが出ることも十分に想定されるためいつもより警戒を強めておきたい。


ポンド円「ブル」
欧州各国を取り巻く財政問題が懸念されたほか、英6月ハリファックス住宅価格の発表を
前に市場では予想を下回るとの思惑からポンド売りが強まったが、参加者は一時的なポジ
ション調整との見方から「ブル」を維持。本日は、英中央銀行(BOE)による金利発表を
控えている。市場予想では0.50%の据え置きと金利発表自体にサプライズはないとされて
いるため、その後に公表される声明文の内容に注目したい。英経済は緩やかに回復をして
いるものの、金融セクターの低迷が足かせとなっており利上げについてはハト派寄りの内
容になることが想定されるため、下値への動きに注意したい。


豪ドル円「ブル」
6日資源貿易で深い繋がりある中国が政策金利を0.25%の利上げにしたことで、中国の経済
成長が鈍化するとの見方から豪ドル売りが強まったものの、参加者は値ごろ感から「ブル」
を堅持。豪準備銀行は声明文の中で「雇用の伸びは目先鈍化する可能性、2011年の成長は
予想ほど強くなることはないだろう」としており、中国の景気減速懸念を背景に、中長期
的には豪ドル売りが強まる可能性が低くないとみれよう。


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