敗因の研究なくして、常勝への道は開かれない

一流投資家が犯した[痛恨トレードの教訓]



FXに100%勝てる方法はない。本誌常連の一流投資家達も「痛恨のトレード」を経験し、それを乗り越えることで資産増を達成してきた。そんな勝ち組投資家たちの「痛恨のトレード」を反面教師として、己の技を磨け!




年に一度は暴落相場が来る!そのときは黙ってやられるべし


最近気が付いたんですけど、相場ってだんだん下落の勢いがついて下がってくる。だから、買うときは、最後の暴落にさえ、耐えられるようにしておけば、いいんじゃないかって思うんです」

そう話すのは、たった80万円の元手をわずか50日で1億円にした具っさん氏。だが、その後のトレードは順風満帆とはいかなかった。

「おいらは損切りしないから、負けるときはトコトンまでやられる。『口座破壊』って呼んでますけど、本当に強制ロスカットで全部なくなるんですよね(笑)」

’10年5月6日の深夜に、米国株式市場の影響を受けて米ドルが大暴落。米ドル/円は93円50銭台から、88円台まで急落し、それに具っさんも巻き込まれた。

「いやー、後からギリシャショックという名前がついただけあって、あの下げ幅はヤバかった。でも、やっぱり買ってたんです……」

氏の手法は"買い"の雰囲気トレード。下げたところを買い拾えれば、儲かるという寸法だ。「前日まで下がってもリバウンドがあったので強気でした。先月の安値ラインが効いていると思っていましたからね」

その安値は91円50銭付近。具っさんは、それに合わせてポートフォリオを考えていた。

「そのラインまで落ちても大丈夫なように、ポジションを調整して増やしていったんです。平均購入単価は92円30銭ぐらい」

しかし、深夜2時にはあっさりとその安値ラインをブレイク。

「もう下げるスピードが速すぎて、呆然と見ているだけ。とにかく値動きがハンパなかったです」

ただただ、含み損が増えていくのを見ることしかできなかった。追加入金する間もなく強制決済。口座資産の4000万円が一晩で無くなったのだ。

「本当にあっという間の出来事のようでした。ふと我にかえって外を見ると、翌朝はめちゃめちゃいい天気だったんですよね……。あの青空は今でも忘れられません。大負けしたけど、なぜか逆に清々しかったです。直後のブログには、『ありがとうございました。押忍。』と書いて報告しました」

この痛恨のトレードは具っさんにとって、"必死に"トレードする起爆剤になったという。

「もうお金をカンタンに生み出す『パンドラの箱』的な攻略法はあり得ないって、強く言いたい。1年に1回はこうやって大きな暴落が来る。そのときはどうしようもないし、黙ってやられましょう。自分の場合は、諦めて口座破壊を受け入れます。ダメなら、割り切れますから」

ときには強制決済をくらうのも、成長のために必要ということか。ただ、この"悟りの境地"までたどり着けないならば、しっかりとストップロスを。




具っさん

たった50日間で80万円を1億円にした凄腕トレーダー。福島弁のブログ(http://unndappe.blog44.fc2.com/)が好評。本誌¥en SPA!には久々の登場