2011/6/28 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円だが、東京市場では月末の仲値公示にかけて取引が6月最終受渡日にあたることから、本邦輸出企業から実需のドル売り注文が入り小幅に下落したものの値動きは限定的で80.70円前後の狭いレンジ相場となった。また欧州勢参加後も新規材料難から総じて小動きで推移。NY勢参加後は、米4月S&P/ケースシラー住宅価格指数及び米6月消費者信頼感指数が市場予想より弱い結果となったことを受け、一時的に80.664円とこの日の安値を更新するも、「ドイツの銀行がギリシャ債務危機に対するフランス案に原則合意」とのニュースが伝わったことから急反発し、ギリシャのデフォルト懸念の後退からNYダウ平均が2日連続100ドル超えと買いが先行したことに加え、米長期金利が3%台を回復したことに伴う円安・ドル買いの流れが後押しとなり、81.259円と高値を更新するまでに上昇した。その後、フィッシャー米ダラス連銀総裁による「急な物価上昇の可能性を警戒」との発言が重しとなり、80.10円付近まで値を戻し81.118円で取引を終了した。

ユーロ円だが、東京市場ではギリシャ議会が緊縮財政政策を承認するとの期待感が強まったことから前日のNY市場でのユーロ買いの流れが継続し堅調に推移した。午後には、シュタルクECB理事が「ギリシャ緊縮計画未実行なら7月以降支援なし」と発言したことを受け、ギリシャ国内における財政案の実行への不透明感から売りが先行し、115.20円付近まで下落。しかし英7月GFK消費者信頼感調査が予想を上回る結果となったことや、ギリシャの緊縮財政法案が可決されるとの期待感を背景に、リスク許容度が改善するとユーロ買いが優勢となった。NY勢参加後は、ドイツの銀行はギリシャ債務危機に対するフランス案に原則合意」とのニュースが伝わったことから、ギリシャのデフォルト懸念が後退し、ギリシャ財政緊縮策可決への期待からリスク選好の流れとなっていることを受けて、116.65円付近まで上値を拡大。116.566円で取引を終えた。


今日の展開


ドル円は、ギリシャの緊縮財政計画の採決をめぐり楽観論が強まるなか、米国債が売られたことで米10年債利回りが3.00%台を回復、終値ベースでも81円台に乗せており、徐々に強含みの相場へ移行する流れとなる可能性がありそうだ。また今週金曜日発表の日銀短観では、大震災の影響で日本の景気が大幅に悪化するとの見通しを示すと考えられることから円も積極的に買いづらいことも追い風となりそうだ。しかし日米金利差拡大を意識した買いで一時的な上昇はあるものの、月末で実需のドル売りが強まる時期でもあり深追いは禁物か。

ユーロ円は、ギリシャ国会で中期5ヵ年財政計画が採決が予定されており、可決されれば、7月3日に開催されるユーロ圏の緊急財務相会合で、第1次支援策(1100億ユーロ)から第5弾となる120億ユーロの資金支援が決定する見通しである。そのためギリシャ問題に関するニュースで神経質な展開となっており、依然として短期的なユーロ売りポジションの巻き戻しのリスクが高いことから、ギリシャ問題解決に楽観的な見方に反応した際の上方向への警戒が必要だろう。しかし国際通貨基金(IMF)や欧州連合(EU)が欧州金融機関との間で、自主的なギリシャ国債の乗り換え(ロールオーバー)を促す動きが始まっており、採決を前に積極的なリスクテイクには至らないかもしれない。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  80.00-82.00
ユーロ・円 114.00-116.50
ポンド・円 127.50-131.00

【今日の主な経済指標】
06月29日
08:50 JPY 鉱工業生産・速報値[前月比] 5月
14:30 FRF 国内総生産(GDP、改定値)[前期比] 1-3月期
17:30 GBP 消費者信用残高 5月
17:30 GBP マネーサプライM4[前月比] 5月
17:30 GBP マネーサプライM4[前年同月比] 5月
18:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 6月
18:30 CHF KOF景気先行指数 6月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 5月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 5月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前月比] 5月
20:00 CAD 消費者物価指数(CPIコア)[前年同月比] 5月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 5月

≪2011年6月28日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
2日連続でNYダウ平均が100ドル強の大幅高となり、米10年債利回りが3.00%台を
回復したことで「ブル」は継続となった。しかし米国のファンダメンタルズの悪化と
日本の東日本大震災による景気減速を背景に日米の金融緩和長期化観測が高まってお
り、ドルも円も売り地合いになることが予想され、現水準での小幅なレンジでの推移
が続きそうだ。


ポンド円「ブル」
仏が提案したギリシャ国債のロールオーバーについてドイツが支持したことを受け、
欧州株全体およびNYダウ平均の大幅な上昇に伴いリスク選好の地合となったことで
「ブル」は堅持されている。ただし、英第1四半期GDPや経常収支は赤字幅拡大した
ことに加え、英議会財務委員会の公聴会において、一部のMPC委員から英国の景気
回復が引き続き脆弱との見方が示さていることで、金利上昇は期待できず買いづらい
展開となっている。またLCHクリアネット(欧州の金融取引清算・決済機関)による
ポルトガル債、アイルランド債取引の追加証拠金を引き上げとのニュースを受け、欧
州全体の景気後退感からバイアスは弱気となろうか。


豪ドル円「ブル」
NYダウ平均や原油先物相場の大幅な上昇を受け、資源国通貨の豪ドルの買いが加速
し「ブル」が維持された。現在のところ株高に伴うリスク許容度改善のほか、7月4日
の独立記念日を前に原油需要が増加するとの見通しもあり原油買いが後押ししている
ため豪ドル買いが続いている。しかし来月5日に開催される豪準備銀行(RBA)によ
る政策金利発表で政策金利が据え置かれるとの見通しとなっており、今後の利上げ時
期について、タカ派的な内容が読み取れるまでは、楽観視できないだろう。


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