2011/6/27 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円だが、東京市場は仲値決済が集中しやすい週末の5・10日(ゴトー日)にあたり、ドル買いが散見される場面があったが、本邦輸出企業からの売りも散見され上値を抑えられた。欧州勢参加後は、対欧州通貨を中心に進んだドル買いの流れから80.604円と高値を更新したが、独IFO景況指数の指標結果が好感されユーロ買い・ドル売りの流れになると80.15円付近まで反落した。その後、米耐久財受注やGDPをはじめ主要経済指標がおおむね好感できる結果となったことから、リスク回避が強まりドル買いが進行し80.30円前後まで持ち直した。引けにかけてもNYダウが100ドル超安となり、リスク回避のドル買いが散発的に入り、80.475円で取引を終えている。

ユーロ円は、ギリシャとEU、IMF調査団の間で財政緊縮計画が合意されたとの報道を手掛かりに買いが先行したものの、時間外の原油先物相場が伸び悩んだことが重しとなったほか、週末を前に利益確定の売りが出たことも上値を抑制し、東京市場では小幅なレンジでの展開となった。欧州勢参加後は独IFO経済研究所が発表した6月独企業景況感指数が114.5と市場予想を上回ったことを受けユーロ買いが加速したが、買い一巡後は「与党・全ギリシャ社会主義運動の議員が財政緊縮法案に反対票を投じる見通し」との報道を受け欧州債務問題の懸念拡大につながりユーロが売られ113.772円と安値を更新した。NY勢参加後も、緊縮財政法案の採決において反対票を投じる見通しと一部で報じられたことなどが引き続き尾を引く形でリスク回避の動きが活発化し軟調な動きとなり114.174円で取引を終え、3日連続の続落となった。


今週の展開


ドル円は、バーナンキFRB議長の発言で「現在の見通しは、昨年8月の状況と大きく異なる。もはやデフレリスクはなく、われわれは確実にデフレ状況にはない」など、QE3を含む追加緩和措置への期待は後退しており、ドル売り要因とはなっていない。また、米国債利回りは依然3%を下回る水準で推移しており、NYダウが続落となるなど脆弱な地合が続いているものの、80円を割っていくには新たなドルの弱気材料が必要だろう。そのため80円台を中心としたレンジ相場が続くと見ることができ、次の方向性が出て来るのは7月8日の米国雇用統計を見極めてからになるのかもしれず、現時点では中立スタンスで様子をみるのが賢明とも思える。

ユーロ円は、ギリシャの改造内閣が無事信任されたことに続いて、パパンドレウ首相の緊縮財政計画がEU・IMFに受け入れられるとすれば、7月の第5弾融資を受けられる可能性が高まり、ギリシャ支援に関する解決の期待感から反発する可能性はある。ギリシャ議会は今週28日に、歳出削減、増税、民営化策を盛り込んだ緊縮財政案の採決が控えており、もし可決されれば、ギリシャ向けの120億ユーロの融資実行が期待される。しかし、ギリシャの追加緊縮策の議会承認を控えて警戒感が強いほか、緊縮策に反対する大規模デモも予定されているとの観測等がユーロの重石となる可能性には留意しておきたい。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円  79.00-81.00
ユーロ・円 112.00-115.00
ポンド・円 127.00-130.00

【今週の主な経済指標】
06月27日
07:45 NZL 貿易収支
21:30 USA 個人所得(前月比)
21:30 USA 個人支出(前月比)
21:30 USA PCEコア・デフレータ(前月比/前年比)

06月28日
17:30 GBR 四半期GDP(前期比/前年比)(確報値)
17:30 GBR 四半期経常収支
22:00 USA S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
23:00 USA CB消費者信頼感指数

06月29日
08:50 JPN 鉱工業生産(速報値)(前月比/前年比v
18:00 EUR 業況判断指数
20:00 CAN 消費者物価指数(前月比/前年比)
20:00 CAN 消費者物価指数(コア)(前月比/前年比)
23:00 USA 中古住宅販売保留指数(前月比)

06月30日
07:45 NZL 住宅建設許可(前月比)
08:01 GBR GFK消費者信頼感調査
15:00 GER 小売売上高指数(前月比/前年比)
16:55 GER 失業率
16:55 GER 失業者数増減(前月比)
18:00 EUR 消費者物価指数(速報値)(前年比)
21:30 USA 新規失業保険申請件数(前週分)
22:45 USA シカゴ購買部協会景気指数

07月01日
08:30 JPN 全国消費者物価指数(コア)(前年比)
08:30 JPN 東京消費者物価指数(コア)(前年比)
08:30 JPN 完全失業率
08:30 JPN 有効求人倍率
08:50 JPN 四半期日銀短観-大企業製造業業況判断
08:50 JPN 四半期日銀短観-大企業非製造業業況判断
08:50 JPN 四半期日銀短観-大企業製造業先行き
08:50 JPN 四半期日銀短観-大企業非製造業先行き
08:50 JPN 日銀短観-大企業全産業設備投資
17:28 GBR 製造業PMI
18:00 EUR 失業率
22:55 USA ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
23:00 USA ISM製造業景況指数
23:00 USA 建設支出(前月比)

≪2011年6月24日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米GDP及びその他複数の経済指標が概ね良好な結果を示した事で「ブル」が継続してい
る。今週予定されている日銀短観では、節電の悪影響など大幅に悲観的な内容を想定す
ることができ、悪い内容に一時的な円売りが出る可能性もあるが、米国債利回りが依然
3%を下回る水準で推移するなか、積極的にドルを買う地合でもなさそうだ。テクニカ
ル面でも80.00円-80.80円でのレンジは非常に硬く、膠着状態が続くようであればRSI
を頼りに逆張りも検討したい。


ポンド円「ブル」
ギリシャ救済への懸念が徐々に緩和されるなかで、リスク回避の巻き戻し的な動きから
「ブル」は堅持されている。しかし、6月分のMPC議事録において、新たにメンバーに
加わったブロードベント委員が金利据え置きに回り利上げ支持票が減少し、さらに、一
部のメンバーが資産購入枠の拡大が必要となる可能性を指摘していることがポンドの足
枷となりそうだ。また今週は英四半期国内総生産(GDP)の発表を控えており、市場予
測よりも弱い結果になった場合、英景気の鈍化懸念からポンド売りが強まる展開が想定
されることから、下値への警戒を十分にしたい。


豪ドル円「ブル」
RBA(豪準備銀)のロウ総裁補佐が 「ある時点で政策金利を引き上げる必要がある」と
示したことを受け「ブル」が継続されている。しかし早期追加利上げを示唆していない
ため、7月の政策金利は据え置が予想されているほか、中国の金融引き締め観測や、ギ
リシャの債務再編も不透明感が根強いため豪ドルは上値が重く、引き続き調整ムードが
続きやすい地合いではないだろうか。


---------------
【ご注意】
※当サービスは投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではございません。
※投資に関する最終判断は、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
※当社は掲載されている情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性、完全性を保証するものではございません。
※当サービスに基づいて被ったいかなる損害についても、弊社及び情報提供元、関連会社は一切の責任を負いかねます。
※いかなる目的を問わず本情報の複製、転送及び販売を固く禁じます。
---------------
トレイダーズ証券「みんなのFX」