CFDはレバレッジがかけられるのが魅力の1つ。それだけに、どうしてもデイトレードやスキャルピングなど短期投資で勝負する個人投資家向けの商品だと思われがち。しかし、「長期投資や海外投資をしている個人投資家にも利用価値がある」と教えてくれたのは海外投資に詳しい浅川夏樹氏だ。

 「現在のような状況でも世界各国の株やコモディティ、債券などに分散投資していれば、株だけに投資していたら総資産が30〜40%減少していたかもしれないところが10〜20%の減少で済む、という効果はあります。でも、分散投資はあくまでもリスクが分散されるだけで、下落のヘッジにはなりません。いくら長期投資とはいえ、総資産が数十%も棄損すればリカバリーするのは相当難しくなるので、そうなる前に総資産の数%でもリターンを得られるように、余剰資金でヘッジ商品に投資してみればいいと思うんです」



市場の大きな変化を捉えてショートポジションを構築



 実際、浅川氏は一昨年、イギリスの銀行・HSBCが本社ビルの売却を発表したときに「世界の不動産業界で何かが起こっている」と感じ、アメリカの不動産業界と金融業界の業界別指数に連動する「ウルトラショートETF(上場投信)」を購入。「ショートETF」とは指数が下がれば利益が出るETFで、「ウルトラショートETF」は2倍のレバレッジがかかった商品だったこともあり、なんと金融業界のショートETFでは投資資金の1・3倍の利益が出た。

 「でも、ショートETFは日本の証券会社では扱われていないので、売買するにはアメリカや香港など海外の金融機関を利用する必要がありました。しかし、CFDならそれが簡単にできます」
 例えば、ひまわり証券なら浅川氏が売買していた「ProShares Ultra Short Financials ETF」、CMC Markets Japanならアメリカのセクター別指数CFD「US Banks Sector Index」が売買できる。

 「もちろん、セクター別でなく、NYダウや日経225、ハンセン指数などの代表指数でもいいですし、為替や各国の個別銘柄でもヘッジは可能です。ただ、為替は複合的な要因で変動するので代表指数やセクター別指数のほうがわかりやすいでしょう」



レバレッジは低く、利益はコマメに確定する



 では、どのような考え方でヘッジの売買に臨めばいいのか。

 「長期投資の損失をすべて取り戻そう!と考える必要はありません。数%でもリターンが得られればいいので、大きなレバレッジはかけず、コマメに利益を確定しましょう。売買している銘柄や状況によりますが、私の場合は早くて2週間、長いときは半年くらいで手仕舞いしています。損切りも重要で、例えば私の場合、配当や債券の利回りなどで年10%程度のリターンがあれば、2〜3%を損切りの目安にしています。万一予想が外れて株価が上昇しても、そのときは現物の保有銘柄が上昇しているので気にすることはありません」

 浅川氏自身、ショートポジションを持って損切りラインに引っかかった場合、同じ銘柄で参入チャンスを窺って再びエントリーする、ということも珍しくないそうだ。では、エントリータイミングは?

 「昨年秋はCFDで日経225を売っていたのですが、そのときは'29年の大恐慌のときの反発を目安にして、最初の大きな反発は40〜45%、次の反発は20〜30%と予想しました。10月末に7000円を割り込んだときは9500円から売って9624円をつけて再び下落したので読みが当たりましたが、12月の反発は8600円くらいから売っていたのに9100円を超えたので一度損切り。でも、9000円を割り込んだときに再びショートして7200円くらいで利益確定しました。NYダウはオバマ大統領就任前に利益を確定して、オバマ効果が感じられないのでもう一度売ってみました」

 取り扱い銘柄が豊富で、売りからも入れるCFDは、使い方次第で長期投資や海外投資をしている個人投資家の強い味方になるのだ。




浅川夏樹氏
海外投資情報サイト「グローバル化時代の資産運用〜ハッピーリタイアメントを目指して」主宰。銀座のクラブホステスの顔も持つ


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