2011/6/23 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、ギリシャ新内閣が日本時間の早朝に可決され、目先の材料出尽くし感や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて動意に乏しく80.20円付近へ小幅な上昇に留まった。ギリシャ支援問題の不安は後退したが、NYダウ先物や欧州主要株価指数の売りが先行したことなどが嫌気され、一旦短期筋等からは利益確定と見られる円買いが入り、序盤の上げ幅を失った。欧州勢参加後は、ドルストレートの下落につれたクロス円の下押しや、米債利回りの低下傾向に押されて一時80.16円付近まで水準を切り下げたものの、日通しのレンジが20p前後の膠着状態が継続した。NY勢参加後は、米10年債利回りの低下を受けて一時下げ幅を拡大した。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)が目標レンジを市場予想通り0.00−0.25%で据え置いたが、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長より「景気減速は一時的である可能性高い」との発言を受け、日米金利差が拡大するとの思惑からドル買いとなり80.377円と本日高値を更新し80.324で取引を終えた。

ユーロ円は、ギリシャの新内閣が信任されたことで一定の安心感からユーロ主導でリスク回避の動きが巻き戻されたが、中期財政計画の議会審議が28日に控えており、積極的な買いにはならず上値が重い展開となった。欧州勢が参入してくると足元のギリシャへの不安材料の解消期待から再び買いが先行し、115.733円まで戻した。ただ、買い一巡後は積極的に上方向を試す動きはみられず、またメルケル独首相が「ギリシャの歳出削減案が100%機能するとは確信できない」などと発言したことも上値を重くする一因となった。また、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が「ギリシャのデフォルトが米国の銀行に及ぼす影響は小さいだろう」「ギリシャに対する米国の直接の債務残高は非常に小さい」などの発言を受け、リスク回避姿勢を強めたユーロ売りが膨らむと一時115.30円付近まで急落した。引けにかけて、NYダウが前日比でマイナス圏へ反落していることを受けて下落し115.292円で取引を終えた。


今日の展開


ドル円は、パパンドレウ首相率いる改造内閣がギリシャ議会より信任を受けたものの、欧州債務懸念の完全な払しょくには程遠いとの見方が優勢で引き続き方向感の出しづらい展開となろうか。またバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長より「景気減速は一時的である可能性高い」との発言したほか、量的緩和第3弾実施を想像させるような発言は言及しなかったことは好感できるが、GDP、失業率見通しを共に下方修正するなど、一時的な経済活動の鈍化の終了が明確になるまではドル円の上昇余地も限定的で脆弱な地合いとなろう。

ユーロ円は、ギリシャに対する実施融資の結論が7月に先送りされたものの、新内閣が信任されたことで、緊縮財政や国有財産の売却などの改革が進展し、債務不履行のリスクが後退し、ユーロも当面の危機的状況を脱する可能性が高まった。しかしギリシャがデフォルトに陥る可能性は決してゼロではなく、7月11日の対ギリシャ追加支援をめぐる合意が纏まるまでバイアスはやや弱気となるかもしれない。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  79.00-81.00
ユーロ・円 113.00-116.00
ポンド・円 128.00-132.00

【今日の主な経済指標】
23日 06:45 NZD 四半期国内総生産(GDP)[前期比] 1-3月期
23日 08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
23日 08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
23日 14:00 SGD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 5月
23日 15:00 CHF 貿易収支 5月
23日 17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 6月
23日 17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 6月
23日 21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23日 23:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 5月
23日 23:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 5月

≪2011年6月22日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長より「景気減速は一時的である可能性高い」との
発言から日米金利差拡大期待の買い意欲が強く「ブル」となっている。しかし、米債券利回
りが低下するなどドルは上値の重い展開が予想されるものの、先進主要国のなかで「出口戦
略」への距離が最も遠いと予想されている日本の円を積極的に買う動きも限定されやすいこ
とから、現水準での小幅なレンジでの推移が続きそうだ。


ポンド円「ブル」
ギリシャのデフォルト懸念が後退したことで、欧州の景気回復期待感からリスク選好の地合
いとなり「ブル」が継続されている。注目された英中銀金融政策委員会(MPC)議事録にお
いては、5月に退任したタカ派のセンタンス氏の後任となるブロードベント委員が金利据え置
きを支持したことから、利上げ賛成票が前回の3票から2票へと減少し、英中銀の利上げ期待
が一段と後退したほか、5月の英雇用統計も悪化していることで英景気の下振れリスクが強ま
り下値を目指す展開となる可能性もありそうだ。


豪ドル円「ブル」
ギリシャのデフォルト懸念が後退したことで、欧州株価やユーロの回復とともに目先は高金
利通貨・資源国通貨も持ち直す期待感から「ブル」が継続されている。また日米の景気減速
懸念・格下げリスクも考えられることから、豪州の経済・財政とも健全な豪ドルが見直され
る可能性もあるが、前回のRBA議事録では早期の利上げが必要ないことを示したこともあり、
利上げ期待の後退とともに新たな下値水準を模索する展開になる可能性もあろう。


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