2011/6/22 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、ギリシャ救済をめぐる根強い不透明感からリスク回避のドル買い優勢の展開となり、朝方は一時80.345円の高値まで買われる場面もみられたが、買い一巡後はじりじりと値を下げる展開に80.10円付近まで下押しした。欧州勢参加後は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明や、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見の内容を見極めたいとの見方から、動意は薄く80.20円付近で推移。また、米国5月中古住宅販売件数がほぼ市場予想通りの結果となったことや、ギリシャ内閣への信任投票待ちといった様子見ムードが続き80.223円で取引を終えている。

ユーロ円は、昨日のユンケル・ユーログループ議長より、「ギリシャ首相が金融支援を確実にするため必要な行動は全て実行する」と述べたことが明らかとなったことから、ギリシャ救済策への懸念が後退し、ユーロ買い戻しの流れが継続して一時115.269円まで上昇したが、米国格付け会社フィッチが「民間債権者の関与について、自発的なロールオーバーもデフォルトと扱う」と指摘したことが嫌気され114.652円まで反落となり、日通し安値を更新した。午後に入りフィッチのギリシャ債務再編のコメントに対する反応が一巡すると、投資家のリスク許容度改善を意識した買いが入り115円台を回復。また、ギリシャ政府報道官より、「与党・全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の議員全員が来週投票される政府の中期的な財政計画に賛成票を投じるだろう」との見解を示したとの報道を受けギリシャ新内閣に対する信任投票を前に期待感が高まったことがユーロ買いを後押し、115.583円で取引を終えた。

今日の展開


ドル円は、本日25:30に開催されるFOMC政策金利&声明発表と27:15に予定されているバーナンキFRB議長の記者会見に注目が集まっている。FOMCでは、事実上のゼロ金利政策を維持し、低金利の長期継続方針や、住宅ローン担保証券(MBS)等の償還資金の米国債への再投資を再確認すると予想される。量的緩和第2弾(QE2)は今月いっぱいで打ち切られる予定となっているが、FOMC終了後の記者会見でバーナンキFRB議長は、住宅や、雇用の回復の鈍さに懸念を表明する可能性が高く、量的緩和第3弾(QE3)実施を想像させるような発言があった場合は下値が脆弱な地合いとなろう。ただ、テクニカル的には、膠着感がますます強まっており、2週間レンジ幅は約1円強となっている。本日のFOMCが想定内の結果となった場合にレンジブレイクは難しく、上限は徐々に下がってきた25日移動平均線が位置する80.80円付近とし、下限はボリンジャーバンド-2σや、ダブルボトムを形成する79.70円付近としておきたい。

ユーロは、ギリシャ議会においてパパンドレウ首相率いる新内閣が信任を獲得したことにより、ギリシャ向け融資の実施に近づいたことが好感されギリシャ追加支援策の早期解決の期待感からユーロ買いが加速する可能性はあるが、24日のEU首脳会議で合意するまでは楽観はできないだろう。また現状欧州中央銀行(ECB)が7月の利上げを示唆する中、24日発表される6月独IFO業況指数などが更に悪化を示すようなら、違う側面でのユーロ売りに発展する可能性も否めず注意が必要だろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  79.00-81.00
ユーロ・円 113.00-116.00
ポンド・円 128.00-132.00

【今日の主な経済指標】
22日 15:45 FRF 企業景況感指数
22日 17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)
22日 17:00 ZAR 消費者物価指数(CPI)
22日 17:30 GBP 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
22日 18:00 EUR 製造業新規受注[前月比]
22日 18:00 EUR 製造業新規受注[前年同月比]
22日 20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22日 23:00 EUR 消費者信頼感(速報値)
22日 23:00 USD 住宅価格指数[前月比]
23日 01:30 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)

≪2011年6月21日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル円は「ブル」方向感の出ない展開が継続しているものの、円の先安観を期待して同水準では押し目を買いのチャンスと見る参加者が依然として多く「ブル」となっている。今夜のFOMCで米国経済がソフトパッチ(景気の一時的後退)であることからバーナンキFRB議長が一段とハト派的な見解を示す可能性があり注意が必要となろう。しかし、80.00円付近では介入警戒感のほか、本邦輸入企業や、機関投資家、個人投資家のドル買いが下値を支えており、意外と底堅く推移している。また、ギリシャをはじめとする欧州の信用問題も、安全通貨のドルと円がリスク許容度の変化で同一方向に動きやすく80-81円を中心とした狭い値動きに終始する可能性もあるだろう。



ポンド円「ブル」ギリシャ首相がさらなる緊縮財政策を議会で承認されるよう取り組む姿勢を示し、同国のデフォルトリスクが後退したほか、NYダウの上昇に伴いリスク選好の地合となったことで「ブル」は堅持されている。本日は6月分の英金融政策委員会議事録が公表されるが、英5月雇用統計で失業者数が予想以上に増加しているほか、英5月小売売上高指数が予想を大幅に下回った事から金利据え置きがコンセンサスとなっている。また、フィッシャー英中銀委員は「量的緩和拡大の可能性も」としたハト派な発言をするなどバイアスは弱気となりそうだ。



豪ドル円「ブル」豪中銀政策委員会の議事録公開で「資源以外の経済分野で活動が低迷」「国内の経済データは利上げに対する緊急性を示していない」としたため一時84.420円まで急落した。参加者は割安感から「強気」スタンスを崩してはいないが、今回議事録では早期の利上げが必要ないことを示したしており、利上げ期待の後退とともに新たな下値水準を模索する展開になる可能性もあろう。また、中国を始め世界的な経済成長の鈍化による資源需要の減少も足枷となっており、現段階では積極的に買い進むことは困難かも知れない。



---------------
【ご注意】
※当サービスは投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではございません。
※投資に関する最終判断は、お客様ご自身の判断でなさるようお願い致します。
※当社は掲載されている情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性、完全性を保証するものではございません。
※当サービスに基づいて被ったいかなる損害についても、弊社及び情報提供元、関連会社は一切の責任を負いかねます。
※いかなる目的を問わず本情報の複製、転送及び販売を固く禁じます。
---------------
トレイダーズ証券「みんなのFX」