'09年の通貨を大予想【ユーロ/米ドル】
米国発の危機で大炎上。 “欧州売り”一服後は一気にユーロ高転換か


 「金融危機の火種をばら撒いたのはアメリカですが、今のところアメリカ本国は半焼で済んでいる。被害甚大で全焼しそうなのがヨーロッパです

 スペインの失業率は15%に迫る勢いだし、ユーロ圏全体でも8.2%。昨年10〜12月のGDP成長率もユーロ導入以来最悪で、為替も昨年のピークである1ユーロ=1.6ドルから1.25ドルへと急落している。市場には「欧州売り」のムードが漂っている。

 「ヨーロッパでもっとも深刻なのが東欧。アメリカという最大の需要国が衰退したため、ハンガリーのフォリントやポーランドのズロチといった通貨が暴落しています。いかにアメリカが世界中を食わせていたかということですが、EUにとっては、とんだお荷物を抱えることになってしまった」

デフォルトすらささやかれる東欧リスクを抱えたせいで、出火元のアメリカよりも弱さが際立ってしまっているのだ。ユーロ/米ドルは当然弱含み。

 「'00年の0.82から始まったエリオット波動の第一波が'08年の1.6で終了し、今は第2波。これがどこまで下げるのかですが、フィボナッチを引いてみると高値から61.8%戻しの1.12あたりが目安となる

 相場のサイクルを分析するのに便利なのがエリオット波動。相場は「上.下.上.下.上」など5回の上下動を繰り返して動く波動論だ。エリオット分析によると、今は第2波の下げの渦中

 「第2波が夏場くらいまでに底をつけるとすると、その後は米ドル/円と同じく、アメリカの悪さが再認識されてユーロ高への転換が濃厚となる。今度はエリオットの第3波にあたりますから、来年には1ユーロ=2.4ドルくらいまで上昇してもおかしくない。エリオット波動の第3波は通常すごい勢いで動く。米ドルの基軸体制に終止符を打つのは、やはりユーロである可能性が高い。人民元は力不足です」

 ユーロ/米ドルの底打ちまではユーロ売りを基本戦略に、底を打った夏場以降はユーロ買いのトレードがベースとなる。

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■杉田勝氏[ウィン・インベスト会長]
元ヘッジファンドマネジャー。個人向けFX塾を主宰するほか、国家や石油会社などを顧問先に市場予測を行う。
FX塾から専業トレーダーを続々輩出中。5月に初の著書を刊行予定。
http://www.win-invest.co.jp/