'09年の通貨を大予想【米ドル/円】
年内は80円台から105円のレンジ相場。円高の本格化は来年


 AIGの国有化、シティバンクの政府管理下入り、前年同月比41%も落ちた2月の新車販売台数と、これでもかと続くアメリカのネガティブなニュース。それでも米ドル高が続くのはなぜ?

 「今は世界的に悪いニュースばかりですから、『アメリカは悪くて当然、そんなことより日本や欧州もこんなに悪かったんだ』と、他国の悪さが相対的に際だってしまっているためです」

 勝つためには相場の地図が必要だ。いくらテクニカル重視とはいえ、金融危機の影響が甚大な今は、ファンダメンタルを大雑把にでも摑んでおきたい。

 現状は「されどドル強し!」といった印象だろう。'08年末は「1ドル=70円到来!」「いや60円もあり得る」と騒がれたが、87円10銭を底に相場は反転し、むしろ円安ドル高が進んでいる。

 「相対的なものもありますが、あとはオバマ政権が予想以上によくやっているのもドル高の要因。彼は問題の本質をよく見抜いています。危ない金融機関には次々と公的資金を投入して信用収縮を食い止めていますし、住宅市場の下落にも大規模な財政出動を行っている。ドル高の背景には、こうしたオバマへの評価も多分に含まれているでしょう」

 さしずめ「オバマ、GJ!」といったところか。そう言う杉田氏も、円高論者だったはず。円安派に転向した?

 「大規模な円高到来が来年に延びたイメージです。つまり、'09年は意外と底堅い。サイクル論で分析すると、夏場までにもう一度円高のピークをつけにいきますが、ただし、そのときは80円台がターゲット。ファンダメンタルを見ても円が強くなる要因はありません。円高が一服すれば製造業が持ち直すかといえば、世界中を見回しても需要がない。円安になっても、改善しないでしょう」

 過去の膨大な相場データから杉田氏が編み出した“杉田サイクル理論”は、プライスの天底が到来する期間を予測する。つまり、チャートに書かれた日付は相場の天井と底がくる期間を示しているのだ。そして、過去の予測はドンピシャで当たっているわけだが、'09年の当面の予測は夏場に底値圏到来を指し示している。

 「これはファンダメンタルとも合致していて、オバマは確かによくやっていても、アメリカが危機を脱するために、ドル紙幣を刷りすぎている。市場には米ドルがあふれますから、米ドル売りが進むでしょう。その兆候は徐々に表面化しています」

 そう言って杉田氏が示したのは米国債の入札が不調に終わったという新聞記事。大規模な支出が続くアメリカにとって国債の発行は最後の命綱。これまでは日本や中国が買ってくれたからよかったものの、日中が「米国債はもうお腹いっぱい!」となったら……。

 「米ドルは暴落ですよ。夏場までに一度、円高のピークを迎えて、その後はいったん円安に向かうものの、来年には円高が本格化する。そのときは1ドル60円、50円となっても不思議ではない。第二次大戦後から長らく続いた円高トレンドがクライマックスを迎えようとしているわけです」

 目先の円安を見て、「円高はもう終わったかな」と安心して外貨預金するなんてとんでもない話。
「賢く儲けるためには円高でも円安でもトレードできるFXがいちばん。特に今は株式市場がこんな状況ですから、着実にリターンが見こめるのはFXのトレードしかありません。ダウ理論や20EMAを使って、一時的に円安になったらショート。円高に戻ったら利益確定と短期売買を繰り返して稼ぐのが賢い戦略ですよ

 来年に到来するであろう未曾有の円高を待ちながら、短期トレードの腕を磨いておくべし!

[PR]


■杉田勝氏[ウィン・インベスト会長]
元ヘッジファンドマネジャー。個人向けFX塾を主宰するほか、国家や石油会社などを顧問先に市場予測を行う。
FX塾から専業トレーダーを続々輩出中。5月に初の著書を刊行予定。
http://www.win-invest.co.jp/