【Special Interview】米経済誌「フォーブス」元アジア太平洋支局長
『ベンジャミン・フルフォード』




’08年に起きた世界的金融危機の原因を"闇の支配者たちによる悪あがき"と読み解く人物がいる。"青い目のサムライ"ことベンジャミン・フルフォード氏だ。氏曰く、闇の支配者とは、欧米の超エリート層で、水面下で世界の金融・政治を操る権力者たちのこと。彼らは我々の想像のはるか上をいく計画で世界を牛耳ろうとしていたが、この金融危機をきっかけに、彼らの威信は世界支配の有効なツールとして使ってきたドルの価値とともに地に堕ちたと分析する。混乱の時代に、闇の支配者たちの次なる目的と日本経済に迫る危機とは?




───世界経済の直面している現状とベンジャミン氏の言う「闇の支配者」との関係、そしてその影響についてどうとらえていますか?

[ベンジャミン]

金融経済戦争に勝とうとした連中が、ドルを大量印刷し、先物取引で石油や食料の価格を吊り上げました。このやり方を可能にしたのは、イギリス、アメリカ合衆国といったG7の欧米諸国が作った世界の経済金融インフラにあります。それらは国連、BIs、世界銀行、IMF……全部連中の都合によって作られたんです。私の分析では第二次大戦が終わった段階で、アメリカのGDPは世界の5割もあった。ほとんどの金融資産を持っていたんです。それが今では、アメリカ人は世界のGDPの2割を切り、金融資本の3割以下しか保有していない。反して、アジアが世界の金融資本の7割、GDPも4割を超えました。今までの世界経済は、株・債券・証券・銀行とかの「金融」が中心で、一般人には複雑。金融業界の人にとってさえも、非常に難しく、全体像がよくわからないように、あえてかく乱させていたんです。例えば、債権取引の利率が何パーセント動くか動かないか、そういうことだけしか見ないようにし向けられてきたんです。

ところが最近になって、人類全体に大きな「目覚め」が起きたんです。少し前の例になりますが、’97年のアジア通貨危機で、ドルを搾り取ろうとした「ヘッジファンドの帝王」ジョージ・ソロスに対し、中国政府は「米国債を全部売り、ソロスと刺し違える」と宣戦布告しました。そしてソロスが撤退したように、アジアなどの力をつけてきた国々が「闇の支配者」の存在に気づき、その結果、闇の支配者の人類を支配する金融システムの力が、根幹からぐらつき始めたんです。


揺らぎ始めた支配者の力


───金融支配をしてきた連中の正体が「闇の支配者」だと知られたからぐらつき始めたのでしょうか。

[ベンジャミン]

そうです。「反体制勢力」というべき新たな力が、権力を持つ連中をつき壊した。大きな図式で考えれば、G7以外の国が反体制勢力になっている。僕もその勢力のなかの一人でしょうね。これまでは、情報が操作されやすかった。欧米の大手マスコミ(注1) ジャーナリズムや映画なんかは、9割以上を5社だけがまとめているから。例えば、株価などマネー経済と実体経済は明らかに乖離(注2)しています。アメリカの場合、株価と実体経済が’70年代から完全に離れて、マネーゲームが実体経済の数十倍まで増えた。だから、お金の価値が10分の1以下にまで下がっているんですよ。市場に何兆ドルもあるように見えるけど、マネーゲームでしか使っていないから、いざ換金しようとしても対応できない。そのことをマスメディアは隠蔽してきた。その、操作されてきた情報を明らかにしようとする僕のようなジャーナリストたちが世界中にいて、段々と勢いがついてきているんです。


───正体を現しはじめた闇の支配者とは具体的に、どのような連中なのですか?

[ベンジャミン]

存在を極秘にして欧米を今まで管理してきた人たち、それが「闇の支配者」。そこから見えてきたのは“三つの都市”です。世界の宗教とイデオロギーを操る「ローマ法王とバチカン」、ロスチャイルドと英国王室が支配する金融を司る「ロンドンのシティー」、ロックフェラーとパパブッシュ(注3)が影響力を持つ軍事力の「ワシントン」。これまでの支配構造は、このように思想・お金・軍の3つに分かれていたんです。表の民主主義とか国際機関とは別に存在してきた。この30年間のお金の流れをみると、世界中の国々がその3か所に貢いでいたんですよ。でも現実問題として、3つの都市のある国、イタリア、イギリス、アメリカは慢性的に対外赤字で、その足下を掬われたんです。それで、アジアの国々が「もう黙ってあげないよ」となったんです。例えば、アメリカの人口は世界の4%だけど、世界の軍事予算の57%を占めている。その莫大な予算は、中国など外国のお金で賄っていた。そこをつかれたんですね。


───支配者たちの足下が揺らいでいるのは、情報の支配から脱却し始めたことに加えて中国やアジアなど別の勢力が台頭してきたということですか?

[ベンジャミン]

アジアですね。ただし、この動きは「中国だけ」と考えては単純すぎる。南米も中近東もロシアも入っている。中国は、欧米の集中支配を終わらせて、本音は「自分たちが取って代わりたい」と思っている。しかし、ロシアなどBRICsは、中国支配になるのも困る。ただし、戦争ばかりやる悪質な欧米を何とかしたいと思っている。つまり、欧米がこのトレンドで孤立してしまったんです。

とはいえ、闇の支配者たちにとってもっと深刻なのは“内部対立”。例えば、金融業界に強い影響力のある闇の支配者のなかでも、ロスチャイルド家は、一族といっても1万人ぐらいで構成される大きな家族群なんです。現在は、一枚岩でまとまることができず、内ゲバや内部対立が頻発している状態なんです。


───これまでの金融システムの弱体化は、闇の支配者たちの力が弱まったとみていいのでしょうか?

[ベンジャミン]

それは短絡的すぎますね。私が連絡を取り合っているロスチャイルドの人間が、闇の支配者によって隠された金塊(換金できない金、ブラックゴールドつまり「闇金」)を横流ししようとしているときに、パパブッシュによって爆破されて、両足を切断しています。体の皮膚が6割火傷。要するに、今でも暗殺などの報復があるんです。ほかにも闇の支配者の実態を暴こうとする勢力に対しても報復や攻撃を緩めることはない。

彼らは戦争によって利益を得たいから、第三次世界大戦を起こしたくてしょうがないんです。フリーメイソンなどの内部告発者によると、「アングロサクソン・プロジェクト」というのがあったんです。これは、欧米の世界支配が終わらないようにするためのプロジェクト。具体的にはイラクとイスラエルの間で限定的な核戦争を起こすつもりだったんですよ。そこで緊張感を高めて、欧米社会と日本社会を完全に戦争体制にしようとしていた。9・11もそうだった。冷戦が終わったにも関わらず、9・11テロのせいでアメリカ軍事予算が3〜4倍に跳ね上がった。アメリカは日本とヨーロッパを巻き込んで軍事強化ができた段階で中国に戦争をしかけるつもりだった。目的は世界の人口を大きく間引くと同時に、中国を6つぐらいの国家に分裂させるため。なるべく分散させて、お互いに戦いあうようにし向けようと。すべては、覇権争いのための策略です。


ベンジャミン氏に差し向けられた暗殺者


───それほどの秘密をんだベンジャミンさん自身には、危険は振りかかってきていないんですか?

[ベンジャミン]

非常に危険ですよ。僕はもう6回暗殺されかけています。もっとあったかもしれないけど、明らかなのは6回ですね。


───最近もそんなことが?

[ベンジャミン]

先週の13日の金曜日にタクシーにひき逃げに遭いました(注4)。タクシーは僕のことを明らかに狙っていた。さすがに、どこの会社かメモする余裕はなかった。それよりもイタリアでフリーメイソンのロッジに招待されたときに、急性肺炎になったんです。このときは死ぬかと思ったけど、免疫力と意志の力があったから命を取り留めました。実は、あとからCIAの人間に言われたけど、僕は「生きてイタリアから帰るはずはなかった」そうです。まあ、精神が強くないと戦えないから命を張って刃向かう人は、まだ一部しかいないですね。


───アジアなどの台頭と不安定な闇の支配者の基盤は、日本にどのような影響をもたらすのでしょうか。特に現在の民主党政権は、どの程度の闇の勢力の支配を受けていると考えられていますか。

[ベンジャミン]

日本の場合、膠着状態ですね。真っ二つに分かれていると理解しています。日本の政府は臆病というか、アメリカの植民地だから、覇権がどっちに転がるか波風立てずに待っているだけ。


───これからの日本に何か提言はありますか。

[ベンジャミン]

まず、デノミを推進するべき。金融システムの再起動です。日本の借金は日本人同士の問題だからデノミをすれば、日本人だけで解決できる。アメリカは外国からの借金だから言いなりにできないですが。それで、全部借金をチャラにしてから、経済企画庁を復活させるんです。経済企画庁はアメリカの圧力によって解体された。この仕組みを復活させればいいんですよ。

とにかく日本には、目的がない。みんなでどう変えたいのか。どうありたいか。これを決める機関が必要だと思います。だけど、密室ではなく、一般人でも意見できるようにね。


ベンジャミン・フルフォード

'61年、カナダ生まれ。上智大学比較文化学科を経て、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学を卒業。『日経ウィークリー』記者、米経済誌『フォーブス』のアジア太平洋支局長など務めたあと、フリーのジャーナリストに。


ベンジャミン氏最新刊 世界の闇を暴いた1冊
『図解 世界「闇の支配者」』好評発売中!

著者12年の集大成がここに。政治、金融など世界を水面下で操る「闇の支配者」をわかりやすく使い。これを読めば、世界で今、何が起きているのか見えてくる!







【注1】欧米の大手マスコミ
Time Warner(雑誌「タイム」、映画会社「ワーナー・ブラザーズ」、「CNN」、「AOL」などを擁する)、Disney(マイケル・ダンマン・アイズナーが支配している)、NBC(NBCユニバーサルグループの主体でアメリカ3大ネットワークのひとつ)、News Corporation(ルパート・マードックが支配するFOXテレビジョンや新聞映画会社を傘下におさめる巨大企業)、Viacom(MTV、パラマウント映画を傘下に持つ)

【注2】マネー経済と実体経済は明らかに乖離している
実体経済とマネー経済の乖離を隠蔽する大手メディアやその裏で暗躍する闇の支配者を追及したイギリス人のベテラン金融レポータークリストファー・ストーリーは、’10年7月にロンドンで死亡。暗殺されたという説が大きく広まっている。しかし、彼のように大手金融機関は犯罪組織であると証拠を提示している勢力や個人も世界にはいる。
米国政府発表の統計のウソを暴くサイト(http://www.shadowstats.com/)

【注3】パパブッシュ
ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュ。アメリカ合衆国第41代大統領でジョージ・ウォーカー・ブッシュ前大統領(ベビーブッシュ)の父親。

【注4】ひき逃げに遭いました
取材日の前の週である8月13日の金曜日に、吉祥寺の路上で自転車に乗っていたベンジャミン氏は謎のタクシーによって暗殺されかかった。ベンジャミン氏に車体をぶつけたタクシーは、その場を立ち去った。これはその場で命を奪うのではなく、病院で何らかの薬物を投与される危険性があると直感した氏の判断で、救急車を呼ばずに地元のかかりつけの病院へ自力で治療に向かった。写真は「痛かったけど、意識もはっきりしていたから大丈夫」と語る氏。