2011/6/2 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、事前に大幅な悪化が懸念されていた豪四半期国内総生産(GDP)が-1.2%と市場予測の-1.1%から僅かな下振れだったため、投資家に安心感が広がったことから対豪ドルでのドルの下落につられ、ドル円は81.15円付近まで緩やかに軟化した。欧州市場に入ると、市場の一部で「夕方にも内閣不信任決議案が提出されるほか、一部閣僚が辞任する」との憶測が飛び交ったことで、円売りが強まり81.50円まで反発。だがNY市場では、米ADP雇用統計が3.8万人と市場予測の17.5万人を大幅に下回り、ISM製造業景況指数も53.5と市場予測の57.1を下回ったことでドル売りが先行。また、米長期金利も低下したことで日米金利差を意識したドル売りも散発的に入り80.663円まで下落した。引けにかけて短期筋からショートカバーが入り、下げ幅を縮小したものの80.945円で取引を終えた。

ユーロ円は序盤、新規取引材料が乏しかったことから軟調な展開になっていたものの、独FAZ紙が「IMFは6月末にギリシャに対する5回目の融資を実行しない可能性がある」と報じられると、ギリシャの財政問題が懸念されユーロ売りが強まり117.05円まで急落した。しかし、欧州勢参入後に独FAZ紙が報じた内容が誤訳されていた可能性があるとの見方が広がると、ユーロに買い戻しが入り117.702円まで急反発した。しかしNY市場に移ると、弱い米経済指標を受けてNYダウが前日比-279.65ドルになったほか、米格付け会社ムーディーズがギリシャの格付けを「B1」から「CAA1」に引き下げると発表したことから、円買いユーロ売りの動きが活発化し115.883円の安値をつけて116.009円で取引を終えた。


今日の展開


ドル円は、米ADP雇用統計やISM製造業景況指数が悪化したことから一段と景気減速懸念が高まっている。今週末に発表を控えている雇用統計に向けて悪材料が噴出しており、ドルは買いから入り難いことから底値探しの展開になろうか。一方、円は内閣不信任案が話題になっており政局不安によって、東日本大震災の復興の遅れや経済成長が鈍化するのではとの見方から円売りが強まりそうだ。また、要人発言ではウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されており、弱い米経済指標を背景に米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)を実施するのではとの憶測も徐々に強まっており発言内容に注目したい。

ユーロは、引き続きギリシャの財政問題が意識されている。シュタルク・ECB専務理事は「ギリシャは赤字と債務削減の努力強化が必要だ」とギリシャ債の返済に向けてより一層の緊縮財政をギリシャに求めているが、ギリシャ政府では追加財政緊縮策が合意する見通しがたっていない。そのため、外部から支援策に期待したいところだが、欧州連合(EU)は「ギリシャの借り換えで投資家向けにインセンティブを検討」としたものの、メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁は「ギリシャの債務再編は複数の銀行で打撃となる」「ギリシャの債務再編は間違いなく起こりえない」との見解を示しており、問題解決の兆しが見えにくいことからユーロ売り圧力は強まりそうだ。また、本日はトリシェECB総裁の発言が予定されており、ギリシャの財政問題に対してどのような発言がなされるか注目したい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 79.80-82.00
ユーロ・円 115.00-117.50
ポンド・円 131.00-134.00

【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 貿易収支 4月
10:30 AUD 小売売上高[前月比] 4月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・改定値[前期比] 1-3月期
23:00 USD 製造業新規受注[前月比] 4月

≪2011年6月1日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米経済指標の悪化を背景に、米10年債利回りは年初来安値水準となる3.0%を割り込
んだものの、日本の政局不安の高まりから円売り圧力もあり、下値ではドル買い意欲
が強く「ブル」となった。本日の米経済指標では、新規失業保険申請件数の発表が控
えており、市場予測では41.7万件となっている。米国の急速なファンダメンタルズの
悪化もあり、仮に弱い内容になった場合、下げ足を速める可能性が低くないことから
十分に警戒したい。


ポンド円「ブル」
英製造業購買担当者景気指数が52.1と市場予測の54.1を下回ったことを受け急落し
たものの、参加者は押し目買いのチャンスとみて「ブル」を堅持。日米の景気減速懸
念を背景に金融緩和長期化観測がでていることで円やドルに対して、ポンドはマイナ
ス要因が少なく選好されていたものの、英経済指標の下振れでリスク回避姿勢が強ま
っていることから、突発的な動きには注意したい。


豪ドル円「ブル」
NYダウや原油先物相場の下落に伴って、資源国通貨の豪ドルへの売りが強まったも
のの、参加者は絶対的な金利差を背景に「強気」を維持。昨日、中国が発表した製造
業PMIの結果は市場予測を上回ったことから、中国と貿易で強いつながりのある豪州
にとってサポート材料になっているうえ、豪四半期国内総生産(GDP)は洪水の影響
から大幅に悪化すると見られていたが、結果は市場予測とほぼ変わらなかったことか
ら市場に安心感が広がっており、引き続き豪ドル買い意欲は強そうだ。


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