2011/4/28 トレイダーズ証券「みんなのFX」

ドル円は序盤、米格付け会社S&Pが日本の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことを受けて円売り優勢になると81.75円付近まで上昇。欧州勢参入後も勢いは変わらず、NYダウ先物が底堅く推移したほか、日本の格下げについて再び意識され円売りが散発的に入り82.35円付近まで続伸した。NY市場に入ると、注目されていた米連邦公開市場委員会(FOMC)が発表されて金利は据え置かれたものの、声明文で米国債の購入(QE2)について予定通り6月末に完了すると明記されたことで82.779円まで上値を拡大した。しかし、その後行われたバーナンキFRB議長の記者会見では「FOMCは極めて緩和的な政策を維持」「引き締めがいつ始まるか明確でない」「行動の前には2−3回の会合があるだろう」との発言が伝わると、米国の低金利政策が継続するとの見方は変わらないとしてドル売りが活発化し82.130円まで値を崩し取引を終えた。

ユーロ円は、東京市場序盤に豪四半期消費者物価指数の上振れを受けた豪ドル円の上昇につられたほか、米格付け会社S&Pが日本の格付け見通しを引き下げたことを背景に円売りが優勢になると119.95円まで上昇した。欧州勢の参入後も、日本国債の格下げ報道が再び材料視されて円売りが強まったほか、GLOBEXのNYダウ先物が堅調推移したことを背景に、リスク選好型のユーロ買いも観測され120.75円付近まで上値を拡大した。NY市場に移っても、FOMCが金利を据え置きしたことに加え、バーナンキFRB議長が緩和的な金融政策を維持する姿勢を示したことをきっかけに
金利先高感が後退すると米長期金利の利回りが低下し、ユーロは対ドルでのドル売りが強まると、つれる形でユーロ円は一段高となり121円台を示現。引けにかけて、NYダウ平均が前日比で100ドル超高になると、投資家がリスクを取りやすいとの見方からユーロに買いが散発的に入ると前日比+2.077円の121.421円まで上昇して取引を終えた。


今日の展開


今回のFOMCでは政策金利を0.00%〜0.25%に据え置いたほか、「政策金利を長期間にわたり異例の低い水準に維持することが正当化される」との時間軸を巡る文言も維持され、概ね予想通りの内容となった。バーナンキFRB議長の会見でも原油等の商品高について一時的とのスタンスを継続したことで「出口戦略」についての言及はなかったほか、6月の量的緩和第2弾終了後も、しばらくは緩和姿勢を継続する姿勢を示していることから、FRBは政策転換を急いでいないと解釈されており、ドル安の流れは続くと考えられる。また、同議長の会見を受けドルの総合的な価値を示すドルインデックスは一時73.261と08年8月以来の安値を更新しており、史上最安値となる70.350を窺う展開となっていることもドルにとって足枷となろう。ただ、CFTCが発表した最新の建玉明細報告では、ほぼすべての主要通貨はドルに対して大きく買い越していることが明らかになっており、ポジション調整からドルが一時的に買い戻される可能性には留意しておきたい。

ユーロはFOMCの金融緩和継続見通しを背景に米長期金利が低下しており、金利面からのドル売り圧力が高まったほか、日銀も本日の金融政策決定会合で成長率見通しを大幅に下方修正するとみられており、追加金融緩和は避けらせず金利面では引続きユーロにアドバンテージがあろう。また、S&Pは日本の長短期国債格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更し、米国でも先日米長期格付け見通し引き下げており、信用面を鑑みても対円、対ドル共に強気スタンスが維持できそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 81.50-82.50
ユーロ・円 120.50-122.50
ポンド・円 135.00-137.50

【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 3月
15:00 DEM 輸入物価指数[前月比] 3月
15:00 DEM 輸入物価指数[前年同月比] 3月
15:45 FRF 消費支出[前月比] 3月
16:55 DEM 失業者数[前月比] 4月
16:55 DEM 失業率 4月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 3月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 3月
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、速報値)[前期比年率] 1-3月期
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 3月

≪2011年4月27日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ベア」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きとなり利上げ期待が後退したほか、
バーナンキFRB議長が記者会見の中で雇用改善や景気回復ペースの遅さに懸念を表明
したものの、内容はほぼ想定内だったため参加者のポジションにも変化はなく「ブル」
が継続された。しかし、FRBが金融引き締めに対し慎重なスタンスを再度表明したこ
とで軟調な地合いが予測される上、今週に入り米国10年債利回りが低下していること
でドル売りに振れやすいため警戒を強めていきたい。本日は正午過ぎに日銀の政策金
利発表と白川日銀総裁の記者会見が予定されているが、今後の金融緩和路線は維持さ
れると見られており、方向感は出にくいと言えよう。


ポンド円「ブル」
英四半期国内総生産が弱い結果となるとの憶測を背景に仕掛け的な売りが先行し上値
を切り崩していたものの、結果は予想と同じ1.8%だったため一転して買い戻しが入り
急伸。参加者も安堵感からポンド買いが広がり「ブル」。先週の英小売売上高も予想
に反して増加しており、今後ポンドの利上げ期待が高まると見られる。また、株高連
鎖期待を背景に低金利通貨のドルと円が売られやすいことから、ポンドにとって追い
風になろう。


豪ドル円「ブル」
第1四半期豪消費者物価指数が上振れするなど、良好なファンダメンタルズと高い金利
水準を背景に参加者の買い意欲は旺盛で「ブル」となっている。株高や商品高を背景
にリスク選好ムードが高まっており、豪ドルが買われやすい局面のほか、豪CPIの上昇
を受けたインフレ警戒感から、豪準備銀行の利上げ観測が一段と高まっていることも
サポートとなりそうだ。テクニカル的に見ても5日、25日、75日の移動平均はいずれ
も上向きに傾いているうえ、チャネルシステムの高値支持帯である88.50円付近を明確
に上回っており、再度年初来高値の90.05円をトライする展開が予測される。


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