2011/4/25 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円だが、新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀製造業業況指数など米指標の下振れや金融緩和継続観測が重石となり失速すると、本邦大手機関投資家とみられる売りも観測され東京市場序盤は81.70円付近へと下落した。その後は、シドニー、ウェリントン、香港、シンガポールなどの主要市場がイースター休暇で休場となるなど市場参加者が少なかった上、来週のFOMC(連邦公開市場委員会)や日銀金融政策決定会合などのイベントを前にして持ち高を大きく傾ける雰囲気はなく、円高に対する介入警戒感もあり下値も限定的となった。欧州時間では欧州主要国の市場が休場となり手がかりとなる材料も不足したことから上値を追う動きはみられず、全般的に動意に欠ける展開に81.90円付近でもみ合いとなった。NY勢参加後もグッドフライデーの祝日で米国の株式、債券市場が休場のため、参加者が激減し商いは閑散し、上下10銭のごく狭い値動きとなり81.915円で取引を終えた。

ユーロ円もイースター休暇で休場となるなど流動性に乏しい展開となった。東京市場ではポジション調整とみられるユーロ買いが散発的に持ち込まれて一時119.70円付近まで上昇ものの、買い一巡後は上昇力も乏しく、欧州時間には119.40円付近まで下押し、NY時間も利益確定に伴うユーロ売りが優勢となり119.227円で取引を終えている。


今週の展開


今週の焦点は、米連邦公開市場委員会(FOMC)開催後のバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見となろう。最近の発言を見るとバーナンキ議長はインフレに対してかなり突っ込んだタカ派的なコメントもしており、ドル買いで反応する場面も考えられよう。しかし、同議長は「米国は財政問題に対処しなければ成長鈍化や危機の可能性さえある」とも発言していることから金融政策正常化より財政健全化を優先しているように見受けられ、現行の金融緩和政策を維持する姿勢を示す可能性のほうが高いと考えることができ、金利面からドルの買い妙味は低下しそうだ。一方、米経済指標としては25日の3月新築住宅販売件数、26日にケース・シラー米住宅価格指数、消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、27日に耐久財受注、28日に第1四半期GDP、住宅販売保留指数、29日個人消費支出、PCEコア.デフレーター、個人所得、シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者態度指数などが発表されるほか、米国債の入札結果から長期金利の動向などにも注目したい。また、日銀は28日に展望リポートでは、震災や原発問題で2011年度のGDP成長率を大幅に下方修正するほか、日銀の国債引受問題を含めて円売り要因となりうるか留意しておきたい。通常であれば日本の経済指標は、為替に与える影響は小さいものの、今後は震災や原発の影響を見極める上で注目を集めるので警戒しておきたい。

ユーロは、日米の金融緩和長期化観測が強まる可能性が高い一方、ECBは来月5日の理事会で追加利上げを検討する可能性があり、金利面では引き続きユーロ買いに分があるだろう。また、米株式投資家の不安心理の度合いを示す恐怖指数は、安全圏の目安となる「20以下」を大きく下回る14.69まで低下しており、リスクを選好する流れも好感できる。ギリシャの債務再編懸念がくすぶるものの、市場では債務再編をある程度織り込んでおり、仮に現実となった場合には瞬間的に下落すると思われるが、その後は悪材料出尽くし感から反発する可能性もあり、下落局面では押し目買いが有効となろうか。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円 80.00-84.00
ユーロ・円 116.00-124.00
ポンド・円 132.00-138.00

【今週の主な経済指標】
4月25日
23:00 USA  新築住宅販売件数

4月26日
22:00 USA  S&P/ケースシラー住宅価格指数
23:00 USA  CB消費者信頼感指数

4月27日
10:30 AUS  四半期消費者物価指数
17:30 GBR  四半期GDP
18:00 EUR  鉱工業新規受注
21:30 USA  耐久財受注 / 耐久財受注(除輸送用機器)

4月28日
1:30 USA   米FOMC政策金利発表
6:00 NZL   NZ中銀 政策金利発表
8:01 GBR   GFK消費者信頼感調査
8:30 JPN   全国消費者物価指数
8:30 JPN   東京消費者物価指数
8:30 JPN   完全失業率 / 有効求人倍率
16:55 GER  失業率 / 失業者数増減
21:30 USA  新規失業保険申請件数
21:30 USA  四半期GDP
21:30 USA  四半期個人消費
21:30 USA  四半期GDP価格指数
21:30 USA  四半期コアPCE
23:00 USA  中古住宅販売保留指数

4月29日
7:45 NZL   貿易収支
15:00 GER  小売売上高指数
18:00 EUR  業況判断指数
18:00 EUR  消費者物価指数
18:00 EUR  失業率
21:30 USA  個人所得
21:30 USA  個人支出
21:30 USA  PCEコア・デフレータ
22:45 USA  シカゴ購買部協会景気指数
22:55 USA  ミシガン大学消費者信頼感指数

≪2011年4月21日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
イースター休暇入りで市場参加者が減り、動意に欠く展開となったことでポジションに変化
はなく「ブル」は継続されている。テクニカル面では76.180円−85.518円のフィボナッチ
38.2%押し82.00円の攻防が焦点となるが、一目均衡表雲の水準が80.00円付近まで一気に
下がっており、しばらくは下方向に動意づきそうだ。また、ドルインデックスも2008年の
リーマンショックでドル安が加速したゾーンまで突入しており70ポイント付近までドル安方
向への余地はあるように思える。


ポンド円「ブル」
主要市場がイースター休暇で休場となり、動意の乏しい閑散相場となったが、ロンドンフィ
キシングに絡んだ買いが若干優勢となって「ブル」となった。BOEは、インフレ抑制よりも
英国経済の改善を優先していることで利上げに踏み切っていない状況であることから、英国
経済の現状や利上げを占う上で今週27日に発表される英1−3月期GDPが今週のターニング
ポイントとなるだろう。


豪ドル円「ブル」
新規材料に乏しい閑散相場となったものの、日米の低金利長期化観測を背景にドルと円は買
いづらく、消去法的にオセアニア通貨が買われ「ブル」となっている。今週27日には消費者
物価指数(CPI)が発表されるが、RBAはすでに洪水被害によってCPIは上昇する可能性が
高いとの見解を示しており、逆に予想を下回った場合は、調整売り圧力が強まるだろう。し
かし、先週19日に公表された豪準備銀行(RBA)議事録では「緩やかながらも雇用の伸び
が続く」としたことで追加利上げを行う可能性は低くないと考えたい。また、金価格をはじ
め商品相場の堅調さや、高金利を受けて足もとの上昇基調は力強く、90円の大台が視野入り
しつつあるだろう。


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