2011/4/8 トレイダーズ証券「みんなのFX」

ドル円は、東京時間の日銀金融政策決定会合で政策金利が据え置かれ景気判断が下方修正されたほか、震災復興支援のための資金供給オペの検討などが発表された。しかし市場の反応は限定的となり、その後大きな手がかりもなかったことから85円前半での推移が続いた。欧州勢の参入後には、欧州中央銀行(ECB)理事会や英中銀(BOE)金融政策委員会を前にポジション調整目的の売りが散見され一時85円を割ったものの、BOE政策金利が0.50%で据え置き、ECB政策金利は0.25%引き上げで1.25%と予想通りの内容であったことから85円台前半まで値を戻した。その後、トリシェECB理事の発言で次回会合での利上げを示唆しなかったことから追加利上げを期待していた向きからユーロ売りが見られるなど、上下に値が振れる荒い展開が続く中、宮城県沖発生した震度6強の地震を受けてNY株式が100ドル近く下落するとドル円も84.596円まで下げ足を速める展開となった。引けにかけて、相場も落ち着きを取り戻すと、リスク回避姿勢が和らぎNY株式は下げ幅を縮め、米10年物国債利回りも再び上昇したため85.021円まで戻し取引を終えた。

ユーロ円は、東京市場序盤から欧州中央銀行(ECB)理事会を控えて様子見ムードが強いなか、ポジション調整目的の売りが優勢となり軟調な展開に。欧州勢参入後も調整売りが継続したことから、ユーロ円は121.15円付近まで下落した。その後、BOE政策金利とECB政策金利が発表されたものの、市場予想通りの結果からユーロにショートカバーが入り122.10円付近まで反発した。だが、NY市場に入るとトリシェECB理事が利上げサイクルに対する期待を後退させる発言をするとユーロ売りが強まり急落。その後も、宮城県沖で震度6強の地震が発生し、原発に対する懸念が高まったことを背景にNY株式や米長期金利が大幅に下落し、つられた形でユーロ円は120.734円まで下落した。引けにかけてユーロ買いが強まったものの、前日終値の122円台まで戻すには至らず121.649円で取引を終えた。


今日の展開


ドル円は、米株高や米長期金利の上昇を背景にドル買い優勢の展開になっている。またこれらを牽引するのが、米国の「出口戦略」に対してFRB当局者らのタカ派発言によるところが大きい。昨夜もラッカー・リッチモンド連銀総裁は「インフレのリスクは増大した」「年末までの利上げは確実に可能」とコメントするなど、過去最大規模の金融緩和策を年末までに解除し始めることもあり得るとの認識を示しており、引き続きFRB高官の発言は警戒が必要だろう。テクニカル面では、上値目標をボリンジャーバンド+2σとなる85.75円とし、下値メドは4月6日高値の85.518円→3月24日安値の80.707円の76.40%戻しとなる84.382円としたい。

ユーロ円は、121円台で軟調な展開に。ECBの利上げはおおむね織り込み済みとなっていたことから、為替市場への影響は限定的となっている。しかし、発表後にトリシェECB総裁が記者会見で「連続的な利上げの始まりではない」と述べたことで金利先高感はやや後退した一方、「連続的な利上げの始まりではないが、われわれは常に必要なことを行う」と、今後も段階的に利上げを継続するとの見方に変わりはないことから、金利先高感からのユーロ買いは継続されそうだ。また、欧州各国を取り巻くソブリンリスクに関する話題が下火となれば、株高や日米金利差拡大によるリスク選好の回復も期待できることから、安値水準では押し目買いスタンスを維持したい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 84.30-85.80
ユーロ・円 120.00-123.50
ポンド・円 137.00-141.00

【今日の主な経済指標】

14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 3月
14:45 CHF 失業率 3月
15:00 DEM 経常収支 2月
15:00 DEM 貿易収支 2月
15:45 FRF 財政収支 2月
17:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 3月
20:00 CAD 新規雇用者数 3月
20:00 CAD 失業率 3月
21:15 CAD 住宅着工件数 3月
23:00 USD 卸売在庫[前月比] 2月

≪2011年4月7日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
ここ最近の上昇に対する反動から、ポジション調整の売りが出され終日軟調な展開となった
ものの、参加者の押し目買い意欲が強く「ブル」となった。本日は、米経済指標では卸売在
庫の発表を控えているほか、ロックハート・アトランタ連銀総裁やフィッシャー・ダラス連
銀総裁の発言が予定されている。なかでもフィッシャー・ダラス地区連銀総裁は、FOMCで
の投票権を持っているなかでタカ派発言をしており、タカ派の内容であればドル買い、ハト
派内容であった場合は失望売りになろうか。また、外部要因では昨晩にも宮城県沖での震災
の影響で値が上下に揺れており、突発的なリスク回避の動きに警戒を強めておきたいところ
だ。


ポンド円「ブル」
英中銀(BOE)政策金利発表では、政策金利を予想通り過去最低水準の0.5%に据え置くと
ともに、資産買い入れ額も現行の2000億ポンドに維持することを決めた。一部から利上げ
が行われるのではとの観測があったが据え置かれたことから、ポジション調整のポンド売り
が優勢となったものの、参加者は押し目買いチャンスとみて「ブル」優勢。しかし、市場で
は新年度入りでリスク志向が高まっているうえ、英中銀もいずれ利上げを実施するとの見方
が強いことから、安値圏ではリバウンド狙いのロングポジションを検討してみたい。


豪ドル円「ブル」
豪州3月雇用統計で予想の2.4万人を上回る3.78万人となり、失業率は4.9%と予想の5.0%
よりも低下し雇用の改善を示したものの、震災の影響によるリスク回避の売りに押された。
しかし、今回の下落は豪ドルが割高で過熱感があったからということが原因との見方から、
参加者も「強気」姿勢を維持。また、金先物市場では史上最高値を更新し、原油先物相場に
おいても上値を拡大するなど、引き続き商品相場は堅調推移していることから、豪ドルの上
値余地は十分とみれよう。ただし、短期的には一旦調整局面に入ることが予想されるため、
強き一辺倒にはいかないと考えられる。


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