2011/4/1 トレイダーズ証券「みんなのFX」

ドル円は東京市場序盤、月末年度末の最終営業日であることから仲値での外貨不足が観測されたことにより、東日本大震災が発生した3月11日の高値水準となる83.203円まで強含む展開となった。しかし、買い一巡後はレパトリ絡みの円買いも散見されたほか、週末に予定されている米雇用統計を前にポジション調整のドル売り円買いもあり82.563円まで大きく値を崩した。NY市場に入り、シカゴ購買部協会景気指数が70.6と予想を上回る結果となったものの、新規失業保険申請件数が事前予想よりはややネガティブとなったことで上値は限定的となり82.80円付近でもみ合いとなった。ただ、引けにかけて、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁が「2011年末までに利上げする可能性」と述べると利上げ期待の高まり受けてドル買いが進み日通し高値を更新し83.204円で取引を終えた。

ユーロ円は序盤、前日のビーニ・スマギECB理事のタカ派発言を受けた早期利上げ期待によるユーロ買いが意識された上、月末年度末の最終営業日であることから仲値での外貨不足により、ユーロ買いが強まり117.55円付近まで上昇。また、欧州勢参入後もECBの利上げ期待の高まりを受けて徐々に堅調地合いになるなか、ユーロ圏消費者物価指数が市場予想を上回ったことで117.90円付近まで続伸した。NY市場に移り、ポルトガル国債利回りの上昇やアイルランドの財政問題を背景に欧州各国のソブリンリスクが意識され一時117.15円付近まで下落したが、下値ではECBの利上げ期待から押し目買いが優勢となって117.50円付近まで反発した。引けにかけても原油先物価格の上昇を背景に円が対資源国通貨で売られたことにつられて117.774円まで上昇し取引を終えている。


今日の展開


ドル円は本日21:30に米3月雇用統計が発表され、今回の非農業部門雇用者数は、前回プラス19.2万人から予想がプラス19.4万人、民間部門雇用者数は、前回プラス22.2万人から予想プラス21万人、3月失業率は、前回の8.9%から予想も8.9%となっている。水曜日に発表された米3月ADP全国雇用者数は、プラス20.1万人となり、市場予想のプラス20.8万人より弱い結果となっている上、昨日発表された週間新規失業保険申請件数でも38.8万件で、市場予想の38万件より弱い結果となっている。こうした今週の流れから鑑みると、米3月雇用統計でも、雇用者数においては市場予想を下回るリスクが高いと考える事もでき、発表直後に瞬間的なドル売りもありそうだ。ただ、予測が難しく、結果のブレが大きい米雇用統計だけに、ポジションの傾けすぎには注意が必要となろう。テクニカル面では83.30円をタッチしており、去年5月4日の高値94.979円から続く下降ラインを上抜きつつある。ただし、上昇トレンドを確立するために克服しなければならないレジスタンスが複数あり、200日移動平均線のさしかかる83.40円付近や、心理的節目となる84.00円など、今まで破られなかったレベルでの攻防を見極めないことには明確な上昇は難しいだろう。

ユーロはECBは来週木曜日の理事会で0.25%の利上げに踏み切り、5月以降も段階的に2%程度まで政策金利を引き上げるとの見方が強まっている。一方ドルもFRBタカ派当局者の発言を受けて量的緩和第2弾(QE2)の縮小など「出口戦略」を巡る市場の思惑が高まっており、金利面からはユーロドルは五分五分の地合いと言えよう。しかし、対円は震災により景気後退に陥る可能性があり、日銀による量的緩和拡大や復興国債引き受け論も浮上していることから、利上げレースに出遅れている円は敬遠されやすい上、世界的な株価の上昇傾向などリスク選好ムードが広がるなか、円・ユーロ・ドルの中では円が最弱となりやすい局面となろう。また、テクニカル面でも昨年から続いていた105.00円から115.00円のレンジを明確に上抜け、5日、25日、75日の移動平均はいずれも上向きに傾いており、上昇モメンタムが強いだろう。ただ、高値警戒感、週末要因、利益確定、ユーロ圏格下げ報道などをきっかけに調整的な売りが入る可能性は高く、深追いは禁物となろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 83.00-84.00
ユーロ・円 117.00-119.00
ポンド・円 132.00-135.00

【今日の主な経済指標】
16:15 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 2月
16:30 CHF SVME購買部協会景気指数 3月
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 3月
17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI) 3月
18:00 EUR 失業率 2月
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比] 3月
21:30 USD 失業率 3月
23:00 USD 建設支出[前月比] 2月
23:00 USD ISM製造業景況指数 3月

≪2011年3月31日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
東日本大震災の復興に向け、日銀が超低金利政策の長期継続を余儀なくされるなか、米金融
当局からは「出口戦略」についての発言が相次いでおり、昨日もコチャラコタ・ミネアポリ
ス連銀総裁が「2011年末までに利上げする可能性」と述べると利上げ期待の高まり受けて
日米の金利政策の違いから参加者の「強気」スタンスは維持されている。日本は大災害が生
産に打撃を与えたことから、輸出が落ち込むことで貿易黒字が縮小する景気後退のリスク、
追加金融緩和観測、財政悪化、格下げリスクなどから、中・長期的に円安が進行する可能性
も小さくないだろう。


ポンド円「ブル」
5日移動平均線と25日移動平均線がゴールデンクロスを形成し、一目均衡表でも雲上限を上
抜け、チャネルシステムでも買いシグナルを維持するなどテクニカル要因から「強気」スタン
スとなっている。ポンド自体には特に買い材料は見当たらないものの、ECBの利上げ期待を
背景にとしたユーロ高にけん引され、欧州通貨全般が堅調な局面とみる。また、株高連鎖や
実質的な新年度入りを迎えてリスク選好が高まっており、外部要因主導でポンドは上値を試
す可能性もあるだろう。


豪ドル円「ブル」
原油高・商品高を背景に資源国通貨が物色される流れに変化はなかったほか、昨年4月から
強力な上値抵抗ラインとなっていた200日移動平均線を突破したことによる安心感もあり10
営業日続伸し、参加者のスタンスも「強気」だ。投資家の不安心理を映すシカゴオプション
取引所のボラティリティインデックス(恐怖指数)はスポットで17.70と2月18日以来の水
準へ低下しており、リスク選好の流れから底堅い推移が予測される上、本日21:30発表に
なる米3月雇用統計の数値内容が良好であれば、円キャリートレードは更に活発化するため、
バイアスは引続き強気となりそうだ。ただ、3月17日安値73.973円からほぼ一直線に約12
円上昇しているため、高値警戒感から利益確定の売りや、週末要因から調整的な売りが入る
可能性は頭に入れておきたい。


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