豊富な天然資源、プラント建設などで進むインフラ整備etc.

世界の投資家の熱視線が集中する



アフリカのGDPは年平均5%以上の高い経済成長率を見せている。そんなオイシイ状況を世界中の投資家たちが放っておくはずはない。灼熱の大地アフリカへの投資はこれからが旬 投資新大陸アフリカのケタ外れの魅力に迫る




巨大プロジェクトがゴロゴロ!成長著しいアフリカ経済の現在


 サッカーW杯の成功で注目を集めた南アフリカだが、W杯の成功だけではなく、「最後のフロンティア」として、ここ数年投資家から熱い視線が注がれている

 アフリカといえば政情不安によるクーデターや食糧不安などを連想してしまいがちだが、実は経済成長が著しいのだ。’00~’09年の平均成長率を見ても、先進国が1・8%、中南米が3・1%、中東欧が3・8%、ASEANが4・9%であるのに対し、アフリカは5・2%と断トツ。しかも、今後も成長が見込まれており、海外からの直接投資も加速しているのだ。こうしたことから、アフリカの波に乗り遅れまいと、証券各社も次々にアフリカファンドの取り扱いを開始している。「パン・アフリカ株式ファンド」を発売した、損保ジャパン・アセットマネジメント営業部の山口友久氏に話を聞いた。

 「これまでも地下資源の豊富なアフリカには、欧米からの投資あったのですが、その富は特定の階層にしか流れず、国民へは還元されませんでした。しかし、’00年以降、中国や中東諸国の大規模なインフラ投資などによって、富が国民に還元されるようになり、大きな成長を見込めるようになったのです」



ケタ外れの投資で数兆円規模の開発


 高成長に支えられ、個人投資家にとっても魅力的な投資対象となりつつあるアフリカだが、個別国ではどこが有力なのだろうか。投資アドバイス会社S&Sインベストメンツ代表の岡村聡氏は「エジプトやモロッコなどの北アフリカ地域がオススメ」と話す。この地域には、中東からのオイルマネーが観光業や不動産業の投資へ注がれているというのだ。

 「モロッコではスキーリゾート、エジプトでは高級住宅街。そしてカジノの建設まで始まっています。いずれも兆円規模の巨大プロジェクトです」(岡村氏)

 こうした巨大プロジェクトによって、雇用も増え、内需が拡大するという好循環が、多くのアフリカ諸国で見られるようになってきているのだ。また、環境ビジネスというアフリカならではのプロジェクトも存在する。

 「サハラ砂漠で太陽熱で発電させた電力を欧州に輸出する “デザーテック”というプロジェクトは、欧米企業が参画する60兆円規模のビジネスです」(岡村氏)

 地域差はあれど、アフリカにはこのような巨大プロジェクトがゴロゴロしており、個人投資家にとってまさに“投資黄金郷”ともいる状況なのだ。一方、海外投資専門サイト「ワールドインベスターズTV」を主宰する石田和靖氏が注目するのはスーダンだ。だが、スーダンはダルフール紛争で長らく経済制裁を受けていただけに意外な気もするのだが……。

 「経済制裁でこれまで資金がなくて掘り起こせなかった地下資源ですが、中国やインドなどの新興国が投資を行っています。さらにアラブ産油国などが食糧確保のために農地を開発していたりも。また、携帯電話の普及率も3年前は6%だったのが、現在では30%を超えるなど、内需拡大が見込まれています」

 実は、固定電話の普及がなかなか進まないアフリカ諸国では、携帯電話の普及が加速度的に進んでいるという。通信会社は投資家にとって、有望な銘柄といえよう。

 ここまで景気のいい話を聞かされると、アフリカンドリームで一攫千金も夢ではないかも……、とテンションも上がってきそうだが、石田氏は冷静だ。

 「経済成長が著しいとはいえ、ハイリターンが確実に見込める投資先となるにはあとまだまだ時間がかかるでしょう。リスクもほかの地域に比べて圧倒的に高い。現状では、本当にアフリカが好きな人にだけオススメですね」(石田氏)

 これに対して、アフリカ投資に積極的なのが岡村氏だ。

 「短期的には株価の乱高下が激しい。ですが、5年先を見据えれば確実に成長が見込めるでしょうね」(岡村氏)



成長率は未知数ゆえにリスクヘッジは必須!


 個人でアフリカ投資を行う場合、現状では直接取引ができないため、証券会社などを通してアフリカ関連の投資ファンドを購入するしかない。そして、石田氏、岡村氏、山口氏の3人に共通するのが、アフリカ投資をポートフォリオに組み込むことのメリットだ。

 「日米欧の株価は同じような動きをしますが、アフリカの株価は全く連動しないんです。リーマンショックのアメリカしかり、EUもギリシャ危機で低迷。なのにアフリカの株価は一貫して右肩上がり。ポートフォリオに10%程度組み込んでおけば、リスクヘッジにもなるのです」(岡村氏)

 長期的には確実にリターンが見込まれ、リスクヘッジとして分散投資にも最適なアフリカ投資。ちょっとハードルは高そうだが、アフリカンドリームに賭けてみるのもアリなのかもしれない。





岡村聡 氏
大手バイアウトファンドを経て、S&Sインベストメンツを設立。セミナーや執筆活動など投資に関するアドバイスを行う




石田和靖 氏
香港やドバイ、サウジアラビアの証券会社、政府系ファンドなどに太いパイプを持つ。海外投資SNSなども運営する