【裏テク10】財務不安株
財務不安から叩き売られた株の復活&大幅リバウンドを狙え


 昨年の上昇率ランキングの顔ぶれは、揃いも揃って建設業ばかり。一方、今年上半期のランキングでは、建設業はすっかり姿を消している。この状況を踏まえ、前出、本吉氏はこう分析する。

 「昨年のランキング上位は、リーマンショックによる“倒産リスク”から、叩き売られた建設会社や不動産会社ばかり。’09 年3月、日本株が底打ちしたのをきっかけに、倒産を免れた生き残り組がリバウンドしただけにすぎません」

 確かに、’08~’09 年は日本綜合地所やクリードなど、建設・不動産関連の倒産が相次いだ。去年のように"倒産リスク"で売られた銘柄のリバウンド狙いはもう使えないのか?

 「アルデプロは今年も3・1倍に上昇し、57位にランクインしていますが、さすがに今は"倒産リスク"のある銘柄は激減しました。しかし、"倒産リスク"は小さいものの、有利子負債が大きいなどの財務不安を抱え、叩き売られている銘柄が多いのも事実です」

 また、いわゆる「継続疑義」が外れたり、監理ポストから外れた銘柄にもビッグチャンスがある。

 「財務不安で市場から見捨てられた会社には注目。新事業の立ち上げや経営陣の刷新などの材料があれば、大復活する可能性があり、大幅リバウンドが狙えます」






【裏テク11】なぜか上がった株
材料らしい材料がなくても、値上がり率が高くなると……


 ランキングを見渡すと、取り立てて業績がいいわけでも、材料が出たわけでもないのに、なぜかランクインしている銘柄がある。この不可思議現象を大手証券アナリスト朝田光氏(仮名)はこう解説する。

 「17位にランクしたサマンサタバサなんて、その典型。完全に"仕手化"してますね」

 朝田氏のような業界関係者なら名前を聞いただけでピンとくるような「仕手系」はまだある。

 「ツガミや鬼怒川ゴムなどは、業界人なら誰でも知っている往年の仕手系」。朝田氏によると、昔ながらの仕手系は特定の株を大量保有する大御所が手下に号令をかけ、一気に踏み上げるという手法をとっていた。だが、最近の「仕手系銘柄」はその動きとはやや異なる。

 「一般的に、ディーラーは『値上がり率ランキング』を見てトレードします。年初来安値が更新するなど、方向感の見えない相場が続くなかで往年の仕手銘柄を見つけると、『また、始まったか』と資金が向かう傾向にあるのです」

 また、仕手株は1銘柄が動意づくと、ほかにも物色が広がりやすいので注目したい。