【裏テク4】 実は好業績な株
投資家が気づかない、意外な好業績企業を仕込みたい


 上半期爆騰した銘柄の中には当然、これといったテーマ性はないものの、純粋に決算内容がよくて好感された銘柄も多く含まれる。富士機工、ツガミ、自動車部品工業、篠崎屋、サンリオなどがそれに当たる。

 「サンリオは、『訪日する中国人観光客のビザの発行条件を緩和する』との報道が出始めた4月くらいから上昇を開始し、日経平均が9000円を割り込んだ8月にかけても非常に強い動きを見せています。将来的な収益拡大期待に加え、短期的にも『ハローキティ』強化によるライセンス収入という安定感もあります。好決算でも材料出尽くしで下げてしまうような銘柄とは対象的な値動きといえるでしょう」

 富士機工は中国で販売を伸ばす日産自動車向けにステアリングなどを納入、ツガミは中国向けに小型の自動旋盤・研削盤が拡大と、中国に強みを持ち、中期的な業績拡大が期待できると和島氏は指摘する。なかでもイチ押しなのが、旭ダイヤモンド工業。

 「太陽電池用シリコンインゴットを切断する際に用いられる電着ダイヤモンドワイヤ『エコメップ』が大ヒット中。従来品に比べ、加工時間を大幅に短縮できることで、取引先の採用が急増しています。他社ができない技術なので、今後も大きな伸びが期待されます」





【裏テク5】 技術力&新材料株
もう下がらないほど売られ、売りが枯れた株の戻りは早い!


  ラジオNIKKEI記者の和島英樹氏は、上半期の「10倍爆騰株」の顔ぶれを、「新技術が出たITの復活とバイオの回復」と分析。

 「『ロングベースにビルが建つ』の格言通り、過去に大相場をつくったものの、需給が枯れ果て長期間放置されていた銘柄ほど、ひとたび新技術のニュースが出ると、しこり玉がない分、爆発しやすい。上場時に高値をつけて以来、無視され続けたユビキタスやシコーなどはその典型。また、バイオバブル以来、売られ続け、株価50分の1などもザラにあるバイオ関連は、メディネットの黒字化達成をキッカケに下げ止まり感が出て、一気に数倍になったのです」

 バブル時に期待させるだけさせて、その後裏切り続けてきた銘柄ほど、「ちゃんと真面目に開発しています」というニュースはサプライズとして材料化しやすい。実際、メディビックは株価3・3倍に上昇し45位、トランスジェニックは約6倍に上昇し14位にランクインしている。

 和島氏は、今年後半も引き続きこの流れを踏襲し、「バイオ関連はもうひと相場ありそう」と予測。

 「新テーマがないだけに、受け皿として物色される可能性は高い」と期待を寄せる。

 「特許認定といったビッグニュースだけではなく、ただ単に臨床試験に入っただけなんて細かい材料でも、大きく跳ねやすい状況です」

 一方、"新IT"に関しては、ドコモがサービスを開始するLTE(次世代通信規格)関連銘柄として、上半期にアンリツがITバブル以来の復活を遂げたのを踏まえ、イノテックをイチ押し。

 「インテルのMPUにイノテック社開発のソフトウェアを搭載したインターネットテレビが拡大の見通し。同テレビが普及すれば、LTE搭載携帯とのデータ共有が瞬時に可能になり、画期的な新商品が出てくることも大いにあり得るでしょう」

 バイオ関連をはじめ、長らく市場から見放されていた銘柄のロングベースに、再びビルが建つ日がやってくる!?






和島英樹 氏
ラジオNIKKEI記者。銀行系証券会社などを経て、現職。
東証記者クラブキャップとして活躍する。「和島英樹のウィークエンド株!」を担当する