2010/2/10 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、日経平均が寄り付き後に下げ幅を縮小するにつれてユーロ円を中心にクロス円が強含み、ドル円も89.40円付近へと小幅上昇した。その後、日本の1月工作機械受注(速報値)は前年比+192.0%と予想の同+63.4%を大幅に上回ったものの市場での反応は限定的で円買いには繋がらず、逆に主要株式市場の上昇を背景として、リスク選好姿勢が強まるなかで円売り優勢の展開となった。また、格付け機関ムーディーズが、トヨタの「Aa1」格付けを引下げる可能性を指摘したことも円の重しとなった。引けにかけて米3年債入札結果を受けた米債利回り上昇からドル円をサポート、89.646円で取引を終えた。

ユーロ円は、欧州によるギリシャ支援に向けた期待感が高まったことがユーロの支援材料になったほか、GLOBEXのNYダウ先物やNY原油先物の上げ幅拡大を受けてリスク回避姿勢が緩和されたこともあり、欧州市場序盤にかけて123.10円付近へと上昇した。周小川・中国人民銀行総裁は「中国の銀行の貸し出しペースは安定している」と発言。また、中国人民銀行が本日実施した240億元の1年物手形入札の落札利回りが1.9264%と3週連続の据え置きとなったことを背景に、中国の金融引き締め姿勢が後退しているとの見方が強まったこともユーロ買いの安心感につながった。また、NY時間には独与党筋がギリシャ救済で原則合意とコメントしたことを受けてユーロ円は上値を拡大し、一時124.172円まで上昇。その後、独政府報道官がこの報道には根拠がないと発言したことを受けて一転、ユーロ売りならびにリスク回避へとシフトするなど波乱の相場となったが、前日比+1.754円としっかりした展開となり123.655円で引けた。

本日の展開


ドル円は米国の3連休や中国の旧正月目前ということもあり、様子見のムードも浮上しているが、目先は明日のバーナンキFRB議長の下院金融サービス委員会における議会証言に注目したい。先週日曜日の米WSJ紙では「バーナンキFRB議長は今週、金融引き締めに向けた道筋の明確化に着手する」と報道。また、昨日はブラード・セントルイス地区連銀総裁が「今年下半期頃に一部資産売却を開始する可能性がある」と発言するなど、バーナンキFRB議長が出口戦略に関する具体策に言及する可能性もあり、市場の関心が出口戦略に向かった場合はドル円の下支えとなるだろう。また、今夜も10年債250億ドル規模の入札結果次第ではドル買いの口実となることも念頭に置いておきたい。

ユーロ円は、欧州PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)諸国を巡るソブリン・リスクを楽観することはできないものの、明日開催される欧州理事会の非公式会合ではギリシャへの支援策が発表されるのではとの憶測から、欧州通貨に対する信用リスク後退が見られ、首脳会談の行方に注目が集まろう。また、ウェーバー独連銀総裁は、各国が財政再建計画を継続することが極めて重要で「市場はまったく安心してよい」と発言するなどリスク選好のムードが感じられる。もちろんリスク許容度の変化には注意が必要となろうが、ダウ平均が1万ドル台をキープし、商品市場も安定してくれば、先月からの下落で約13円下落しており、引き続き反転の可能性も考えられる。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  88.50-90.00
ユーロ・円 121.50-124.00
ポンド・円 138.00-140.50

【今日の主な経済指標】

16:45(仏) 12月鉱工業生産
18:30(英) 英中銀四半期インフレ報告
18:30(英) 12月製造業生産
18:30(英) 12月鉱工業生産
21:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
22:30(米) 12月貿易収支
22:30(加) 12月貿易収支
02:45(米) プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁講演
04:00(米) 1月財政収支

≪2010年2月9日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
クロス円はギリシャ問題を巡り上昇したものの、安全通貨の円とドルが共に売られたこと
で値動きは限定的となりポジションメークしづらい1日となった。参加者はバーナンキFR
B議長の「出口戦略」に関する期待から「ブル」を選択。本日は米10年債250億ドルの入
札が予定されており、波乱なく終了するとの見方もあるが、米長期金利の反応次第では動
意付く可能性もあろう。


ポンド円は「ブル」
本日は18:30英中銀四半期インフレレポートの公表や、キングBOE総裁の講演を控えて、
参加者のポジション調整が中心の動きとなったが、東京市場序盤の英RICS住宅価格が予
想を上回ったことや、140円割れの局面では割安感から買いが優勢となって「ブル」。
英国債の格下げ懸念や景気二番底懸念が高まっていることに加えて、6月にも予想される
英国の総選挙も不透明感が漂っている為、潜在的な下落リスクは小さくないかも知れない。


豪ドル円は「ブル」
本日も80%以上が「ブル」を支持。80円割れの水準では参加者の強気姿勢に変化はなさ
そうだ。確かに欧州の財政不安に対する懸念も収拾される可能性は高まりつつあり、リス
ク選好の展開も十分考えられる。ただ、ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は「ギリ
シャの救済要請は最も悪いシグナルを送ることになる」との見解を示しており、ギリシャ
側からの支援要請の可能性は低いことからも事態を楽観視することは出来ない。
また、豪準備銀行の利上げ停止観測が強まる一方、米国は出口戦略を徐々に推し進めると
の見方が強まっており、金利動向面からも豪ドルは分が悪いだろう。


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