2011/2/25 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は中東情勢の緊迫化による原油高を受けたリスクの拡大や、月末要因から本邦実需勢のドル売りに押され東京市場序盤から82.30円を割り込む展開となった。その後も断続的に本邦輸出企業の円転が入るなか、東京市場終盤に日経平均が下げ幅を拡大するとリスク回避の円買いが強まり、82円台を僅かに割り込んだ。欧州時間には入っても中東の情勢不安を背景に、時間外のNYダウ先物が下落するなど、投資家がリスク回避姿勢を強めたため、安値圏でもみ合いが続いた。NY勢参加後は新規失業保険申請件数が発表され、39.1万件と予想よりも好結果となり小幅に上昇ずる場面も見られたが、その後発表された米1月新築住宅販売件数が30万件を下回ったことや、NYダウが一時12,000ドルを割ったことを嫌気すると81.602円まで下落した。引けにかけてNYダウ急速に下げ幅を縮小させたことで81.919円まで値を戻し取引を終えたが3日続落で取引を終えた。

ユーロ円は、月末で本邦輸出企業の円転が持ち込まれたほか、中東情勢を懸念した日経平均の下げ幅拡大を背景にリスク回避の円買いが優勢になったことを受けて、東京市場終盤には112.90円付近へと下落。欧州勢参加後も中東情勢の緊迫化を背景とした原油高やGLOBEXのNYダウ先物の下げ幅拡大を受けてリスク回避の展開に112.40円付近まで続落。更に米格付け会社ムーディーズがキプロスの格下げを発表するとリスク回避の売りが加速、日通し安値の112.190円まで下落した。ただ売り一巡後は原油高、株安が一服した上、欧消費者信頼感は2007年8月以来の高水準(結果:107.8・予想:106.8)となり112.90円付近まで反発した。NY市場に移るとウェーバー独連銀総裁が「金利の動きは上昇しかない」とタカ派発言が伝わったことで利上げ観測を背景にしたユーロ買いが散見しジリジリと下げ幅を縮小し113.037円で取引を終えた。


本日の展開


リビアでは政権支持派と反体制派の武力衝突が内戦状態に突入しており、リスク許容度の低下からダウ平均は一時12000ドル割れ、原油先物相場は約2年5カ月ぶりに1バレル=100ドルの大台を突破している。こうしたリスク回避の流れでは、円を売りにくい地合いである上、質への逃避から安全資産の米国債が買われやすく米長期金利が一段と低下すれば、ドル売り圧力が更に強まる可能性もある。また、テクニカル面でも今年の高安半値押し、25日移動平均、日足一目均衡雲下限など複数のサポートラインが混在していた82.50円付近を明確に下抜けたほか、5日移動平均線と25日移動平均線がデッドクロスを形成しているように地合いは弱いと言えよう。短期的にはボリンジャーバンド-2σが控える81.20円付近が下値の目処となるものの、下抜けた場合は2月4日安値81.069円や、去年12月31日安値80.907円を試す展開となろうか。

ユーロは、ウェーバー独連銀総裁が「金利の動きは上昇しかない」とし、トリシェECB総裁が「ユーロ圏の物価安定を維持するため必要な決定を行う」と発言しており、インフレ警戒のトーンを強めたことで、来週3月3日のECB理事会でインフレリスクをめぐる文言を強めるのでは?との見方からバイアスは強気となっている。対ドルではアフリカ・中東の地政学リスクを背景に米国長期金利が低下し、FRBの利上げ期待も後退する中、金利面からは引続きユーロにアドバンテージがありそうだ。また、テクニカル面でも5日・25日移動平均線がゴールデンクロスを形成している上、日足一目均衡表の基準線と転換線が上向きに傾いている事も好材料と言えよう。仮に年初来高値の1.38612ドルをブレイクできれば1月11日の安値から始まった上昇トレンドを確認できるため、同水準の攻防に注目したい。ただ、中東情勢が好転した場合は、急伸的なドル買い戻しが促されるシナリオも念頭に置いておく必要があり、中東情勢リスクに関連したニュースには留意する必要がありそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 80.90-82.80
ユーロ・円 112.50-115.00
ポンド・円 131.20-135.00

【今日の主な経済指標】

18:00 EUR マネーサプライM3
18:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、改定値)
19:30 CHF KOF景気先行指数
22:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
23:55 USD ミシガン大学消費者態度指数

≪2011年2月24日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
81円台を示現しバーゲン・ハント的な買いが入り「ブル」となっている。マーケットの
関心事は、内戦状態に突入したリビア情勢だが、サウジアラビアなどへの民主化運動の
波及の可能性もくすぶっており、本日もリスク回避の地合い継続しそうだ。ただ、オバ
マ米大統領はアフリカ・中東情勢に対して「この危機に対して、あらゆる選択肢を用意
するように指示した」と発言するなど、事態の鎮静化に向けた動きも出始めている。カ
ダフィ大佐は「最後まで戦う」と発言するなど、依然として先行きには不透明感が漂っ
ているが、仮にカダフィ大佐が辞任もしくは国外脱出することになれば、一時的にせよ
リスク選好が回復する可能性はあるだろう。


ポンド円「ブル」
参加者のポジションは132円を割れたことで「ブル」に転換しているものの、市場では
ポンド強気の雰囲気が一服している。マイルズ英中銀政策委員は「英経済の回復は依然
として脆弱で、転覆させないようにすることが最重要課題」だと述べた。また、「現在
の金融政策は均衡が取れており、利上げの影響を十分精査する必要がある」と述べ慎重
姿勢を崩していない。しかし、0.5%の利上げを主張したセンタンス委員を筆頭に、MP
Cメンバー間のタカ派度合いは強まっており次回5月MPCの四半期インフレレポート公
表後に0.25%利上げの可能性は残っていよう。


NZドル円「ブル」
リバウンドを狙った買いが圧倒しており約90%の参加者が「ブル」となっている。しか
し、NZクライストチャーチの大地震の被害が拡大でセンチメントが急速に悪化している
上、中東情勢の悪化を背景とした株安・リスク回避の流れにも警戒が必要となるため、
値崩れを起こす可能性は高いといえそうだ。


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