2010/2/05 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、米ADP雇用統計が予想から上振れし、米ISM非製造業総合景況指数の内訳の雇用指数も前回から改善を示すなど、米雇用統計を前に雇用拡大期待が広がり、米長期金利の大幅上昇に伴うドル買いが見られ、一時91円台に乗せるなど堅調なスタート。その後は、明日の雇用統計を睨みこう着状態が続いたが、ニューヨーク市場に入ってから米労働省が発表した1月30日までの1週間の米新規失業保険申請件数は、市場の予想に反して、前週比8,000件増の48万件となった。
これを受けて、雇用情勢の改善期待が大きく後退し株式相場も急落、リスク投資に対する警戒感が強まった中、クオモNY州司法長官はBOAのルイス前CEOらを「メリルの損失を知っており、200億ドルの救済を得るために虚偽の報告をした」として起訴。これを受けダウが2%ほど下落するとドル円が急落。
ストップロスを巻き込んで一時88.556円まで下げ足を速める展開となった。引けにかけ、日銀レートチェックの噂などもあって反発するも戻りは限定的となり89.020円で取引を終えた。

ユーロ円は序盤、ポルトガルやスペインなどユーロ圏のクレジット不安が高まりから徐々に下値を切り下げる展開。注目された欧州中央銀行(ECB)の定例理事会では、予想通り主要政策金利の据え置きをを発表した。ただ、トリシェECB総裁が会見で、ユーロ圏の経済先行き見通しについて不透明感を表明したことや、「強いドルを支持」との発言を理由にユーロを売って相対的にリスクの低いドルや円を買う動きが加速した。
記者会見終了後も内容を引きずりユーロは下げ足を加速、さらには欧米株価の下落や商品相場の急落を背景に、投資家のリスク志向が低下するとの見方からリスクポジション解消目的の円買い・ユーロ売りが広がり、前日比4.166円安の122.200円で取引を終えた。


本日の展開


さて本日のドル円だが、ダウ平均は2009年11月6日以来一時9998.03と1万ドルの大台割り込むなど、厳しい展開も予想される。また、本日発表の米雇用統計では上振れ期待が高まっていたものの、米ホワイトハウスのギブズ報道官が「景気後退が始まって以降、当初の予測より多くの雇用が失われた可能性あり、雇用データに修正が見られる可能性ある」とコメントから雇用統計で過去分が大幅に修正されるのでは?との憶測が出始めている。さらに、ガイトナー財務長官が上院予算委員会で、依然として一部の金融システムは厳しいと発言したことも、マーケット心理を悪化させる要因となるかも知れない。しかし、雇用統計前ということもあって、この水準からの深追いの売りは注意が必要となろう。逆に材料出尽くし感から直近安値を割れたドル円は、割安感から買い支えが入るとの見方もできる。

ユーロ円は、昨日のポルトガルやスペインの株式市場が5%超の下落となるなど、ユーロ圏ソブリンリスクの高まりが引続き嫌気されていることや、トリシェECB総裁は記者会見で「強いドルは”世界”の利益だ」とコメントを受けて対ドルを中心に下値を探る動きからユーロ売りを加速させる可能性も否定できず、警戒しなければならないだろう。しかし、トリシェECB総裁は記者会見で3月の「出口戦略」に言及しており、またギリシャ問題にも、前向きな発言をしている。また、暴落となった相場なだけにバーゲン・ハント的な買いが支える可能性は十分あるだろう。その場合は戻りの目途として、昨日の下落に対する半値124円付近をクリアできるかが大きなポイントとなりそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  87.50- 91.00
ユーロ・円 120.50-125.00
ポンド・円 139.00-143.00

【今日の主な経済指標】

14:00 JPY 景気先行指数 (CI)・速報値
14:00 JPY 景気一致指数 (CI)・速報値
18:30 GBP 卸売物価指数 (食品、エネルギー除くコアPPI)
20:00 DEM 鉱工業生産[前月比]
21:00 CAD 新規雇用者数
21:00 CAD 失業率
22:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比]
22:30 USD 失業率
29:00 USD 消費者信用残高

≪2010年2月4日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米雇用統計や週末のG7を前に、本来は様子見ムードの高まりからこう着状態が続くと思わ
れるが、種々の要因が複合的に絡み合い、リスク回避志向が拡大し想像以上の円独歩高と
なり、90円割れでは多くの参加者がロングポジションをとって「ブル」。本日から週末に
かけて米雇用統計、G7での人民元問題など不透明な波乱要因が控えており、目が離せない
展開が続きそうだ。


ポンド円は「ブル」
株価や商品市況の急落を受けて円が急騰し、一時140円を割れるなど荒れた展開に前日比
-4.259円となったことで割安感がでたことや、イングランド銀行は金融政策委員会(MPC)
で量的緩和の一旦休止を決定したことを好感して「ブル」が圧倒した。今回のBOEでは、
政策金利と資産買い入れプログラムの規模は据え置かれ、買い入れプログラムは一旦休止
となったが再開する可能性は燻っている。声明で「今後必要になれば、追加買い入れも可
能」と指摘していることに加え、「2月のインフレレポート見通し、さらに包括的評価と
なるだろう」と述べている。そのことから、2月10日に公表が予定されているインフレレ
ポートの、成長とCPI見通しによっては資産買い入れプログラムを再開する可能性も否定
できない。


豪ドル円は「ブル」
NY市場でのリスク回避の動きに敏感に反応して大幅安となった。ダウ平均など各株価指
数が軒並み2%を越える下落、商品市況では原油が一時5%超下落、金も4%超安となった
ことで一時76円台を示現。76円付近では参加者の90%以上が「ブル」を選択している。
しかし、前日の豪小売売上高下振れが大幅な増加を示したことで、3月も利上げ見送りの
可能性が高まり、豪ドルは一段と上値が重い展開となりそうだ。これまで力強さを示して
いたオセアニア経済指標にも陰りが見え始めたため、弱気局面入りの可能性も念頭に置い
ておきたい。


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