主要な輸出企業の第1四半期の業績はそこそこよかったが、歴史的な円高水準で今後の見通しは暗く苦戦が予想される。その一方で、「円高を味方につける企業が注目」というのは、T&Cフィナンシャルリサーチの本吉亮氏。

 「今は日本株全体が軟調な地合いで、どこも売られています。そんな中でも今後大きな反発が期待できるのが、円高に強い銘柄です」

 その観点からスクリーニングしたのが下のランキング表だ。

 「まずドル円が1%円高に動くと、株価がどれくらい上昇するのかを示したのが、『①対ドル円レート感応度』。例えばトリドールであれば、1ドル85円から0・85銭円高になると、株価は3・5%上昇する傾向があるということです」

 さらに、今後反発する際に重要なのが“信用買い残の量”。

 「今、高値圏にある銘柄は少ないですから、どれだけ反発力があるか、つまり値動きの軽さが大事。それは、発行済み株式数に対する信用買い残の割合を計算した『②信用比率』で見ることができます」

 そして、「株価の力強い上昇には外国人投資家の存在が欠かせない」という本吉氏は、『③ROEにも注目』する。ROEは株主資本利益率といって、株主が出資したお金を使い、どれだけ効率よく儲けを出せているかを見る指標。

 「外国人投資家はROEを重視しますから、これが高いと外人買いが期待できるわけです」

 昔から「円高メリット株」というと製紙や、ディフェンシブと呼ばれる電力・ガス・製薬、そして円高の影響を受けづらい内需関連などが挙げられる。今回の顔ぶれを見ると、セオリー通り内需の小売・ネット、製薬・バイオ、子ども関連株が並ぶ。為替動向に注意すれば、投資の参考になりそうだ。





本吉 亮氏
T&Cフィナンシャルリサーチ調査部マネジャー。日本株の調査・分析などを担当。データを重視した銘柄選びに定評がある