吉野 はい。でも、あまり勉強だとか考えずに、いろいろ話を聞くだけでも面白いと思いますよ。僕もね、銘柄を選ぶポイントとか、全部教えちゃいますから。自分の目の付けどころに自分一人で感心していてもつまらないのでね(笑)。

——(笑)。ご自身が楽しんで運用してらっしゃるんですね。

吉野 それはもう。考えてみれば、これも直販系の強みかもしれませんね。販売会社が絡むと、何かと制限もありますから。自分の好きな企業に自由に投資できる環境にいるのは幸せなことだと思います。

——そう伺うと、投資家としてもモチベーションが上がりますね。

吉野 あと、投資先の企業から直接話が聞けるのもメリットでは。うちでは年に4回、組み入れ銘柄の企業の方をセミナーにお呼びしています。いかに普段知らないことが多いか、きっと驚きますよ。例えばローソンなんて、皆さん「おなじみの会社」くらいに思っておられるでしょうが、ローソンが海外でどのような展開をしようと考えているか、ご存じですか?

——うん、知らないですね。

吉野 そういう情報を知ることで、“おまかせ”の投資信託も、がぜん面白くなると思いませんか。

——確かに ちなみに、おいくらから始められるのでしょうか?

吉野 うちの「コモンズ30ファンド」は、月3000円から積み立てできます。スポット購入の場合は1万円から。リターンは配当込みで「30年間で年平均7%程度」を目指したいと思っています。

——資産形成派にとっては十分。ほどよくロマンもあるし、インデックスから乗り換えようかな(笑)。

吉野 インデックスにはインデックスのメリットがもちろんありますが、結局「平均」以上にはならないんですよね。あえて言わせてもらえば「平均を取りに行くのは精神的なビンボー」(笑)。日本は今や二流国家ですが、二流国家にも一流株があるのですから、それをこそ取りに行くべきなんです。

 現在、日本で買える直販投信は11銘柄(左表)。中には月1000円から積み立てが可能なものも。いずれもトレンドに投資するのではなく、長期での資産形成を見据えており、とりわけ「今後成長が期待できる日本株」を独自の基準(例えば海外での業績が良い、など)で組み入れているファンドが多い。日本市場の寒さゆえ、インデックスファンドのポートフォリオからは日本株を外していた編集Fであるが、今回の取材を機に、月々の積み立て額の3分の1を、日本株中心の直販投信に回すことに決定したのだった。







吉野 永之助 氏
コモンズ投信取締役運用担当。勧角証券、朝日投信を経て、米大手運用会社キャピタルグループ入社。後に日本法人であるキャピタルインターナショナル代表に就任。'08年7月から現職。