月1000円から可能。
運用会社から直接購入できる積立投信を本誌記者が購入してみた


春、夏号と続けてヘッジファンドで1億円的な特集を担当し、すっかり海外セレブな気分でいたものの、いざ最低投資額200万円をポンと出せるかと言われると、やっぱりブルってしまったヘタレ編集Fです。
編集部でFXに血道を上げる皆さんが眩しく見える今日この頃。
ヘタレなりに楽しく増やせる投資って何だ?



 先行きが見えない三十代独身女(担当者)としては、投資は断然「着実に増やす派」。というわけで、ネオスタンダードと言われる「インデックスファンドの積み立て」を始めてみたが、よく言われるように、あまりにもやることがないので本当につまらん そんな折、「今アツいのは直販投信」との噂が。直販投信といえば「さわかみファンド」が有名だが、この2、3年で新設ファンドが相次いで登場している。一般的な投資信託とはどう違うのか。そして、何が魅力なのか——ロマンの香りを求め、注目の運用会社である「コモンズ投信」を尋ねた。お話を伺ったのは、同社の吉野永之助氏。ファンドマネジャー歴40年以上という、日本有数の大ベテラン(!)だ。


——ド素人が突然お邪魔してすみません……。

吉野 初心者のお客様とお話しする機会も多いんですよ。なんでも聞いてください。

——吉野さんが直接、お客さんとお話しされるんですか?

吉野 ええ。月に4回、当社オフィスでセミナーを開いていますし、個別に遊びに来られるお客様も。

セミナーは定員1015人と小規模なので、初心者の方も気軽に参加できますよ。ワインも出ます(笑)。

——ファンドマネジャーの方と、そんなに気軽に交流できる機会って、普通あまりないですよね?

吉野 でしょうね。当社のような直販系の運用会社ならではだと思います。間に販売会社を介さないので、運用者と投資家が直接コミュニケーションできる。これって、いい投資をするためには欠かせないステップなんですよ。

——「いい投資」ですか。

吉野 はい。なぜなら、運用者が直接、投資の理念をお客様に伝えることができますから。例えば、当社の「コモンズ30ファンド」は、30年目線で30社の日本企業に集中投資するファンドですが、なぜその30銘柄なのか、お客様は当然気になりますよね。

——ハイ。

吉野 ファンドマネジャーとしては、業績だけではなく、過去の歴史の中でどのような事件(不祥事)を乗り越えてどう成長してきたかとか、どのような企業文化が根付いているかとか、「そこの社員に自分の娘を嫁にやれるか」みたいな話まで(笑)、トータルに分析して選ぶ。それを教えてあげると、お客さんは安心するんです。自分が何に対して投資しているのか、ハッキリするから。逆にそれを知らないと、株価がちょっと動いた程度で不安になって、すぐに資金を引き揚げちゃう。長いスパンで運用してトータルで増やすのが長期投資の考え方ですから、多少のことに動じていては不利なわけです。

——なるほど。

吉野 さらに、そういう「不安な投資家」が多いと、いくらファンドの成績がよくても資産の残高が不安定になるので、本来の収益が望めなくなる。一方、運用者と投資家が意思疎通できていれば、資産の残高は安定します。

——運用はお任せでも、中身はちゃんと知っておくべきなんですね。




吉野 永之助 氏
コモンズ投信取締役運用担当。勧角証券、朝日投信を経て、米大手運用会社キャピタルグループ入社。後に日本法人であるキャピタルインターナショナル代表に就任。'08年7月から現職。