円高のせいで日本株式市場は低迷。「当分はこの状況が続くでしょう」というのは、カブドットコム証券の河合達憲氏だ。河合氏によると、元凶は米国だという。

 「円が高いというより、ドルが安いから相対的に円高基調となっている。8月には米国の10年債利回りが2・4%台になりました。3%割れはリーマンショック以降初。これは、再び米国の景気鈍化懸念が強まり、資金が米国債に流入していることを意味します」


 しかも、オバマ大統領は今春、今後5年間で米国の輸出を倍増させる戦略を打ち出した。さらに米国の失業率は10%に迫る勢いで、輸出産業を回復させ雇用の悪化を食い止めようともしている

 「輸出力を強めるにはドル安が好都合ですから、米国はドル安を放置する可能性が高い。米国景気が回復しない限りはドル安が続き、結果として円高基調も長期化すると考えられるわけです」

 となると、円高を受け入れたうえでの投資戦略にスイッチするほうが賢明だ。

 「"為替中立銘柄"とでも呼びましょうか。為替や輸出入と無関係な業態で、かつ不況に強い銘柄があります。具体的にはディーエヌエーやカカクコム、CCC、オリエンタルランドなどですね」

 カカクコムは、不況時こそおトクに買い物をしようという人が増えることから、むしろ不況は追い風。CCCも、不況による巣ごもり消費のおかげで堅調だという。オリエンタルランドはやや毛色が異なるように思えるが、景気に左右されにくいディズニーランド人気のおかげで、常に業績も株価も安定している。株主優待の人気も、株価安定化に一役買っている。

 「為替中立銘柄で業績も上向きなら、さらに円高が進み市場が荒れても、踏みとどまれるはずです」






河合達憲 氏
カブドットコム証券チーフストラテジスト。
マクロからテクニカルまで幅広く精通し、推奨銘柄のパフォーマンスが高い。