ラオックス、レナウンなどが中国資本の注入で高騰。
次にチャイナマネーに狙われる銘柄をいち早く発見せよ


脚光を浴びる中国資本による対日投資。今年に入ってからはレナウンが注目を集め、同時に株価も高騰。市場では好意的に捉えられた。
日本企業にとって救世主となった中国資本が次に狙うのはどこか?
資本注入→株価高騰の流れに便乗せよ!




企業発表を待っては遅い!"便乗"銘柄を予測する!



 中国企業による対日投資が増加し続けている。’00年代に入ってから見え始めたこの動きは、リーマンショックで一時沈静化したものの、’09年6月にラオックスが中国家電販売大手の蘇寧電機に買収されたことで一気に表面化。さらに今年5月にはレナウンが繊維メーカー・山東如意科技集団に第三者割当増資を実施。発行済株式約41%保有の大株主となったことで、いっそう注目を集めた。

 大手M&Aコンサルティング会社レコフの調べによると、’09年の中国資本による日本企業へのM&A件数は26件。今年は1〜8月ですでに同数の26件となり、前年越えが確実視されている。“カネ余り”状態になった中国企業の目は、着実に日本企業を捉え、単に買収だけでなく、資本参加などさまざまな形で中国マネーが流入しているようだ。(左上表を参照)

 また、同時に中国資本に対する日本企業の認識にも変化が起きている。中国株の情報ベンダー・亜州IR代表の又井郁生氏が話す。

 「リーマンショック以前、中国企業による買収は『赤いハゲタカ』と揶揄されて、警戒感が強かった。しかし、不況が表面化した今では、どちらかというと不振企業の重要な資金源となり、むしろ救ってもらっているケースが多いのです」

 実際、レナウンもラオックスも赤字経営に陥っていた企業。「だからこそ時価総額も低く、買いやすかった。経営はボロボロだったとしても、店舗経営システムや縫製技術という“付加価値”を持っていたので、うまい方向に持っていけると踏んだのでしょう」

 そして、その期待感は市場でも如実に表れた。レナウンが中国資本の注入を発表した5月24日、同社の株価は発表以前の141円から急騰し、終値は191円でストップ高。その後もさらに伸び続け、3日間で123円もの値上がりを見せた。’09年のラオックスも同様で、M&A合意前の30円台から、なんと3倍近くにまで上昇。もはや「中国資本が入れば株価が上がる」という方程式ができたとすら言えそうだ。そして、これまでは未上場企業がメインだったが、矛先が著名な上場企業にまで及んできたことで、一般投資家もプレーヤーとして参加するチャンスが出てきた。ならば、“ネクスト・レナウン”はどこになるのか。

 「合意までたどり着いた案件は、氷山の一角。水面下では10倍の数が動いていると言われます」

 そう話すのはラジオNIKKEI記者の和島英樹氏。

 「傾向からすれば、今年中にレナウン並みのディールが行われる可能性も十分ありうる。私が予測しているのは、やはり中国企業にない先端技術を持つ会社です」(和島氏の詳しい予測は次回!)

 一方ではこんな指摘もある。

 「今年7月から中国人観光客へのビザ発行基準が緩和され、中国人観光客が増えています。そこで、中国企業も日本に来る中国人観光客にモノを売りたいと考え、販売チャネルとして日本企業の買収が行われてもおかしくはない」(前出の亜州IR・又井氏)

 これはラオックスやレナウンのように、買収先を中国本土で活かすのとは違うやり方になる。

 「その際、ターゲットとなるのは貴金属を扱う会社や、中国人向けのサービスを展開する不動産会社などが有力でしょう」(同)

 ほかにも「次は消費者金融か?」「いや、ゼネコンだ」など、諸説入り乱れる中国マネーの行き先。企業が発表してからでは遅い。水面下での攻防を予測し、仕込むべき銘柄を考えておくべきだろう。