2011/2/14 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は、前日発表された米雇用指標や米債利回りの上昇を背景に強含みの展開となった。クロス円は豪ドル円を主導に値を崩す展開となったが、ドル円においてはテクニカルの節目を上抜けたことで地合いが強まっていることに加え、対豪ドルでの上昇も買い材料として意識された模様。83円台では国内輸出企業からのドル売り注文が厚く、欧州時間では上値の重い展開となったが、米10年物国債利回りが下落幅を縮小すると日米金利差拡大を意識した買いが優勢となり83.670円まで値を伸ばした。しかし、米債利回りが再び下値を模索する展開になるとドル円も連れて値を崩し83.307円まで下落、上向きの流れに歯止めがかかったと思ったところに、ムバラク・エジプト大統領の辞任が伝わると市場はドル買いで反応し83.603円まで反発した。その後は1月7日直近高値83.675円が意識されて伸び悩む展開となり83.436円で取引を終えた。

豪ドル円は、スティーブンス豪準備銀行RBA総裁が「インフレは我々が考えていたよりも幾分低い」「実質豪国内総生産(GDP)は洪水やサイクロンによって、顕著に低くなると予想する」「現在の金融政策は適切」との発言が伝わると早期利上げ観測が後退し一本調子で下落、あわや83円割れとなる83.196円まで値を崩した。その後、米債利回り低下に伴うドル売りによって対ドルで反発すると連れ高となり流れは反転、米国時間の後半には83.698円まで値を戻した。RBAの早期利上げ期待が剥落したとはいえ、市場に明確なテーマが見当たらない現状においては、主要国との絶対的金利差から豪ドルに優位性があり、終値は83.630円と、豪ドルの力強さが確認された。

                        今週の展開

ドル円は、明確なテーマは無いものの相次ぐ米経済指標の好結果によってドル買い圧力がかかり先週1週間で1.3円程度上昇した。一方、議会証言においてバーナンキFRB議長が雇用環境に対し慎重な見方を示したことや、好調な米10年債入札等の懸念材料もあるため、上昇トレンドの継続には懐疑的な見方もある。今週は15日のニューヨーク連銀製造業景気指数・米小売売上高を皮切りに、16日には1月25-26日分のFOMC議事要旨、17日米消費物価指数等、注目材料が目白押しとなっている。米景気の先行き見通しや、FRBによる今後の金融政策の行方を探ることになりそうだが、それぞれの発表毎に値が振れる可能性を秘めているため注意が必要となりそうだ。また、テクニカルを見ると先週末は1月7日直近高値83.675円で上値を抑えられてクローズしており、ここを明確に上抜け出来るかどうかが目先のポイントと考えられる。上抜けた場合は12月15日高値84.505円が次の目標として意識される水準になるだろう。

ユーロ円は、先週末にウェーバー独連銀総裁が4月30日付けで退任すると伝わったが、事前に観測記事が報じられていたこともあって反応は限定的だった。また、日足ベースで5連騰と上向きの流れが続いていたものの、先週末はソブリンリスクが意識され反落しているため、今週はPIIGS諸国の国債利回りには目が離せないだろう。11日、ギリシャ支援の前提となる改革の進行状況を調べるため同国を訪問した欧州連合(EU)欧州委員会などの合同調査団は、改革が「おおむね軌道に乗っている」として、第4弾となる計150億ユーロ(約1兆7000億円)の融資実行に前向きな見解を示しており、ギリシャに限っては好材料もある。しかし、財政問題は既に複数の国へ飛び火していることから警戒は怠れない。また、ユーロ圏財務相会合や欧州連合(EU)財務相理事会が予定されているため、会議前後の要人発言にも注意が必要だろう。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円 81.50-84.80
ユーロ・円 111.00-115.00
ポンド・円 130.80-135.00

【今週の主な経済指標】

2月14日

06:45 NZL NZ・四半期小売売上高
06:45 NZL NZ・小売売上高(前月比) / NZ・小売売上高(コア)
08:50 JPN 日・四半期GDP(速報値)
08:50 JPN 日・四半期GDPデフレーター(速報値)
19:00 EUR ユーロ圏・鉱工業生産

2月15日
09:30 AUS 豪中銀金融政策決定理事会議事録-公表
13:30 JPN 日・鉱工業生産(確報値)
16:00 GER 独・四半期GDP(季調済)(速報値)
18:30 GBR 英・消費者物価指数
18:30 GBR 英・小売物価指数(コア)
19:00 EUR ユーロ圏・四半期GDP(季調済)(速報値)
19:00 EUR ユーロ圏・貿易収支
19:00 EUR ユーロ圏・ZEW景況指数
19:00 GER 独・ZEW景況感調査
22:30 USA 米・輸入物価指数
22:30 USA 米・小売売上高 / 米・小売売上高(除自動車)
22:30 USA 米・NY連銀製造業景気指数
23:00 USA 米・対米証券投資収支

2月16日
09:01 GBR 英・ネーションワイド消費者信頼感
18:30 GBR 英・失業率 / 英・失業保険申請件数
19:30 GBR 英中銀四半期インフレ報告
22:30 USA 米・生産者物価指数
22:30 USA 米・生産者物価指数(コア)
22:30 USA 米・住宅着工件数
22:30 USA 米・建設許可件数
22:30 CAN 加・景気先行指数
23:15 USA 米・鉱工業生産
23:15 USA 米・設備稼働率

2月17日
04:00 USA 米FOMC議事録公表
06:45 NZL NZ・四半期生産者物価指数
18:00 EUR ユーロ圏・経常収支(季調前)
22:30 USA 米・消費者物価指数
22:30 USA 米・消費者物価指数(コア)
22:30 USA 米・新規失業保険申請件数

2月18日
00:00 USA 米・フィラデルフィア連銀景況指数
00:00 USA 米・景気先行指数
16:00 GER 独・生産者物価指数)
18:30 GBR 英・小売売上高指数
21:00 CAN 加・消費者物価指数
21:00 CAN 加・消費者物価指数)

≪2011年2月11日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ブル」
 ユーロ・円  :「ベア」
 ユーロ・ドル :「ベア」
 英ポンド・円 :「ベア」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル円は「ブル」
「ブル」継続となったが、高値警戒感から割合は6割を割り込んでいる。米債券利回りが強含んでいるとはいえ、レジスタンス突破には力不足との見方もあり反落期待が高まっている模様。いずれにせよ、今週は新規材料が豊富なため上下どちらにも動く可能性を秘めている。米経済指標がセンチメントを悪化させる弱い内容となった場合は、先週の大幅上昇に対する調整が入る展開も想定しておきたい。

ポンド円は「ベア」
高値警戒感から「ベア」が継続している。昨年9月高値と11月高値を結んだラインをトリプルボトムのネックラインと考えると、わずかに上抜けしたようにも見えるが、11月9日高値134.206円を終値ベースで上抜け出来ていないことが重しとなっている模様。判断しづらい値位置となっているが、今週は15日の英消費者物価指数等、注目イベントを多数控えており、結果を受けて上方向へ動き出した場合はテクニカル的な買いが加わり大幅上昇となる展開も想定しておきたい。

豪ドル円は「ブル」
RBAの早期利上げ期待剥落によって「ブル」の割合は更に減少し拮抗に近付いている。12月14日高値83.70円近辺のレジスタンス上抜けは難しいとの見方が強まっている表れだろうか。主要国との絶対的金利差によって下値は支えられるかもしれないが、上抜けするには材料不足が否めないため、主要通貨で大きな動きが無い場合、先週同様83円台でのは揉み合いになるかもしれない。

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