2011/1/27 トレイダーズ証券「みんなのFX」

ドル円は、東京市場序盤に月末を控えて本邦輸出企業のドル売りが散発的に入りやや弱含みになった上、オバマ大統領の一般教書演説で景気刺激策などの提案に乏しいとの見通しが広がると次第に値を下げ一時82円台を僅かに割り込んだ。しかし、注目されるFOMCを控えて手控え感も強かったため、積極的に円を買い進める展開ともならず、欧州市場にかけて82.05円前後で方向感に乏しい値動きが続いた。欧州時間に移ってもFOMCを前に、積極的な売買が目立たず狭い値幅での取引が続いたが、NY勢参加後はじりじりと値を上げる展開となった。米商務省が発表した12月の米新築住宅販売件数が年率換算で32万9000件、前月比で17.5%増加と市場予想平均の30万件程度を上回ったことを受けて買いが入った上、米金利の上昇幅が拡大したこともドル買いを促しFOMC前に82.50円付近まで上昇した。注目されたFOMCだが市場の事前予想通り、政策金利を0.0%-0.25%の範囲に据え置くことを決定し、米国債の買入れも期限6ヶ月、総額6000億ドルと変更はなかった。声明発表直後は全会一致で決定で6000億ドルの国債購入を再表明したこともあり、ドル売りが瞬間強まったが経済見通しは概ね予想範囲内だったことから下値は限定され82.205円で引けた。

ユーロ円は、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)債に高い需要がみられたことを受けた欧州高債務国の信用不安後退がユーロの追い風となったものの、FOMCを控えて様子見ムードが強まる中、東京市場では動意の乏しい展開となり、概ね112円台前半で小動きが継続した。欧州時間では欧州株価の上昇や、時間外のダウ先物が一時上げ幅を広げた事を背景に、リスク許容度の改善を期待して円を売る動きが散見し一時112.75円まで値を上げた。買い一巡後はドイツの30年国債入札が札割れとなり、欧州中央銀行(ECB)の3カ月物資金供給が増額されたことを受け112.20円付近まで反落するなど荒い値動きとなたった。ただ、NY時間ではECBの利上げ観測が引続き追い風となったほか、強い米住宅指標を受けNYダウが一時2008年6月以来の12000ドル台まで回復したことでリスク許容度が膨らみ買いを誘うと112.697円まで反発し取引を終えた。


本日の展開


FOMCは今回から投票権を持つこととなったフィッシャー総裁とプロッサー総裁が量的緩和第2弾(QE2)について反対票を投じると見られていたが、今年6月末までに6000億ドルの米国債を買い入れるQE2は高失業率が引続き懸念され、全会一致で金融緩和政策の維持を決定した。景気判断も前回の「景気回復は継続しているものの、失業者を減少させるほど十分なものではない」から上方修正することはなく、金融緩和政策の長期化観測が強まる形となったことで米国の財政引き締めを背景に、米長期金利低下からドル安の流れが強まる可能性がありそうだ。また、オバマ米大統領の一般教書演説も「裁量支出の5年間凍結と法人税引き下げ」を発表したことで金融緩和政策が続く兆しと受け止められて悪材料となっている。テクニカル面でも今月の安値81.067円と高値83.675円の61.8%押しである82.00円付近が短期的にサポートとして意識されているが日足一目均衡表では先行スパンの下限を再び下回って引けており、年初来安値の81.067円をうかがう展開も考えられるだろう。

ユーロは、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)債の50億ユーロの募集額に10倍の500億ユーロの応募が集まるなど高い需要がみられたことを背景にユーロ買いに一段と安心感が出ている。加えてEFSF債を買い損ねた投資家が周縁国の債券を買いに動く可能性もあり、高債務国の国債利回りは一段と低下が見込まれ、欧州のソブリン危機も当面は沈静化に向かっていると言えよう。また、対ドルではFOMCがゼロ金利政策と量的緩和の維持を決定し、米長期金利がレンジの下限を窺う展開になっている一方、欧州経済指標の上振れやトリシェECB総裁のタカ派発言を受けてECBの利上げ観測が高まりを見せており、欧米の金融政策でもユーロがサポートされそうだ。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 81.00-83.00
ユーロ・円 111.50-113.50
ポンド・円 127.00-132.00

【今日の主な経済指標】

19:00 EUR 業況判断指数
22:30 USA 耐久財受注
22:30 USA 新規失業保険申請件数
0:00 USA 中古住宅販売保留指数

≪2011年1月26日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
FOMCでは政策金利、米国債買い入れ期限、総額共に据え置き、声明も予想範囲内で
トレンドは示されなかったが、82円前半では引続きバーゲンハント的な買いが断続的
に入り「ブル」となった。FOMCのイベントをこなし、為替の焦点は週末の米GDPや、
来週末の米雇用統計へと移行していくことになるだろう。米雇用統計の数値に直接は
関係しないものの、今夜の米新規失業保険申請件数は市場のムードを推し量るうえで
注目しておきたい。


ポンド円は「ブル」
1月12−13日分の英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨では、「ポーゼン委員が
500億ポンドの資産買い取りプログラムの増額を主張し、センタンス委員とウィール
委員が0.25%の利上げを主張した」ことが明らかになった。利上げを主張する委員が
増えたことをこと背景に「強気」スタンスとなっている。しかし、年初からの上昇ピ
ッチが速かったこともあり、短期的には一旦調整局面入りも視野に入れておきたい。


豪ドル円は「ブル」
NYダウがオバマ米大統領が一般教書演説で法人税引き下げの必要性を訴えたことを
好感したほか、米新築住宅販売が予想を上回る強い内容となり2006年8月以来の12
000ドルまで回復したことでリスク許容度が拡大して「ブル」に変化はなかった。旧
正月を控えた資金需要などを背景に、中国の短期指標金利が3年ぶりの高水準となっ
ていることから、旧正月前の利上げ観測が一段と強まる可能性も否定できない。また、
豪経済は洪水の影響による景況感を見極めるため豪準備銀行(RBA)は政策金利を据え
置くと見られており、2011年第1四半期での利上げを期待していた参加者からの売
りが出やすい地合いだろう。


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