2011/1/20 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、序盤本邦輸出企業からのドル売りが持ち込まれたことで短期的なサポートサインとして意識されていた日足一目均衡表の雲下限82.30円付近を下抜けると東京市場では82.15円付近まで下押した。欧州勢参入後は、日経平均や上海総合の底堅い動きを好感したリスク選好の円売りに82.30円付近へと緩やかに回復したものの、米中首脳会談を控えて人民元高進行に対する警戒感が高まると再び円買いが先行、本邦輸出企業のドル売りが引続き重石となると82.05円付近へと下値を広げる展開となった。その後は安値圏で一進一退の展開となったが、NY時間に発表された米国の12月住宅着工件数は52.9万件と市場の予想(55.0万件)に届かず、2009年4月以来の低水準となり一時81.848円まで下値を拡大した。引けにかけても、期待されたウェルズ・ファーゴや、ゴールドマンサックスの第4四半期決算発表が市場予想を若干下回り、NY株価が軟調に推移したことで米国債利回りも低下したことも重石となって3日続落の81.984円で取引を終えた。

ユーロ円は、クドリン・ロシア財務相が前日に「EFSF債の購入にロシアが関心を持つ可能性がある」と発言したことを受けて、欧州ソブリン・リスクが後退したことを背景に110円後半まで上昇するなど東京市場序盤から堅調なスタートとなった。買い一巡後は本邦輸出企業や機関投資家のヘッジ売りを受けて、110.35円付近へと下押しする局面もあったが、その後は対ドルの上昇につられたほか、上海株が大幅に上昇して取引を終えたことも追い風となり欧州市場には111.058円へと反発した。NY勢参加後は独地元紙が「ドイツ政府はギリシャの債務を再編する計画を検討」と報道するとギリシャのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)スプレッドの利回り格差が拡大し反落。引けにかけても欧米の株価がさえない展開となった場面でユーロ売りが出たこともあって上値は押さえつけられた。乱高下はあったものの、結局前日比-0.078の110.467円で取引を終えており明確な方向感は出せなかった。


本日の展開


ドル円は、金曜日まで胡錦濤中国国家主席が訪米しており人民元切り上げに対する円買い・ドル売りや、本日予定される中国の経済指標内容次第では円高に振れやすい状況となっている。また今夜は新規失業保険申請件数、中古住宅販売件数、景気先行指数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数といった米重要指標も目白押しなほか、モルガン・スタンレーやグーグルを筆頭に複数発表される米主要企業の決算内容を受けたNYダウや米長期金利の動向に注目したい。テクニカル面では短期的な下値目処として意識されていた日足一目均衡表の雲下限82.30円を突破されたことで地合いは悪化しつつある。仮にボリンジャーバンド-1σの差しかかる82.00円付近を明確に下抜けた場合は年初来安値の81.067円までさしたるサポートもないことから下値余地が広がる可能性があり注意をしておきたい。

ユーロは、欧州高債務国の信用不安が後退するとともに、株高を背景としたリスク許容度も回復傾向にあり下値では堅調な値動きが予測される。前日のEU財務相会合ではEFSFの規模拡大が見送りとなったことで多少の失望感は出でいるものの、ポルトガル、スペイン、イタリアなどの国債入札を無事消化し基金増額の緊急性が低下していたことから、現状維持は予想通りの結果ともいえ、ソブリンリスクは以前ほど大きくないだろう。また、中国やロシアなど新興国の欧州債購入も心理的なサポートとなり、国債利回り格差も目先は縮小に向かうとが考えられそうだ。ただ、テクニカル面では今週に入り急速にユーロが買われた反動で調整売りが入りやすい局面であることや、ボリンジャーバンド+1σ上限に到着してやや達成感もある上、111円前半には75日移動平均線や、一目均衡表の雲下限など抵抗感も強いだろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 81.00-83.00
ユーロ・円 109.70-112.50
ポンド・円 129.00-133.00

【今日の主な経済指標】

14:00 JPY 景気先行指数
16:00 DEM 生産者物価指数
18:00 EUR 欧州中央銀行(ECB)
22:15 ZAR 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利
22:30 CAD 景気先行指数
22:30 CAD 卸売売上高
22:30 USD 新規失業保険申請件数
00:00 USD 中古住宅販売件数
00:00 USD 景気先行指標総合指数
00:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数

≪2011年1月19日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ベア」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米中首脳会談をめぐり人民元切り上げを背景とした円買いや、昨年12月の米住宅着工件数の
減少などもあって終日ドル安地合いが続き、一時81円台を示現するとバーゲンハント的な買
いが散発し「ブル」に変化はなかった。81円台では押し目買いも有効となるものの、昨日の
日中首脳会談の内容からは目先の人民元高ドル安観測があり、今週のレンジ82.00円から83.
00円が円高方向にスライドする可能性がありそうだ。


ポンド円は「ブル」
英雇用指標が予想より良い内容だった事に加え、英利上げ観測が高まっており「ブル」とな
った。過度な利上げ期待を抱くには注意が必要いだが、インフレターゲットが10カ月連続で
英中央銀行の目標上限3%を上回り、1月は付加価値税(VAT)増税に伴う便乗値上げでさら
にインフレの加速が見込まれることから、早期利上げの可能性も否定できいない。また、欧
州高債務国の信用不安が一服し、欧州通貨全体が回復していることもあり、短期的には上値
を拡大する動きとなろうか。


豪ドル円は「ブル」
豪ウエストパック消費者信頼感指数が前月比-5.7%と前回の同+0.2%から大幅に悪化したこ
とを受けて、下方へのモメンタムが見られたものの、上海総合指数が上昇したほか香港メデ
ィアが「12月の中国CPIは前年比+4.6%、11月の5.1%から鈍化」と伝えたことで中国の追
加利上げへの懸念が後退したことが支援要因となり「ブル」となっている。中長期的な展望
としてはクイーンズランド州の洪水被害を背景にRBAの追加利上げは先送りされる公算が高
く弱気のバイアスとなりそうだが、短期的には株高・コモディティ高でリスク選好が高まっ
ており、下値では押し目買いを検討してみたい。


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