2010/12/20 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円は、東京市場では米下院でブッシュ減税延長法案が可決されたことを受け米長期金利が上昇しドルが買われると、84.00円付近まで上昇した。しかし、欧州時間に発表された独IFO企業景況感指数が市場予想を上回る結果となったことからユーロ買い・ドル売りが進み、ドル円相場でもドル売りが波及したことから一時83.692円まで下押しする展開となった。NY時間には再び米長期金利の上昇に伴うドル買いが強まったことから84.200円まで上昇。引けにかけては週末ということもありポジション調整の売りをこなしつつも84.010円と84円台を維持し取引を終えた。

ユーロ円は、EUサミットで2013年以降の「欧州安定メカニズム」が合意したことを受けて、欧州を取り巻く信用不安が後退するとの見方から、東京市場では堅調な推移となり111.84円付近まで上昇する場面も見受けられた。しかし、欧州勢参入後には米格付け会社ムーディーズがアイルランドの格付けを「Aa2」から「Baa1」に引き下げ、さらに見通しを「ネガティブ」にすると発表したことから、ソブリンリスクが意識され111.45円まで下落。その後、独IFO企業景況感指数の好結果を背景に一時ユーロ買い優勢の局面もあったものの、NY時間に移ると米長期金利の上昇を背景としたユーロドルの大幅下落が対円にも波及し、一時110.396円まで続落した。引けにかけてショートカバー散見し小幅に反発したものの110.769円で取引を終えた。


今週の展開


先週は直近の米経済指標が比較的好結果であったことや「ブッシュ減税延長法案」が成立に向けて順調に経過したことを背景に米長期金利が上昇し堅調な値動きとなった。しかし、今週はブッシュ減税の延長法案成立が確実になったことで材料出尽くしとなり、米長期金利の上昇も一服する可能性が高そうだ。しかし、中期的に見れば米ファンダメンタルは好調で米景気回復期待も高まっていることから比較的底堅い展開が予想される。一方で、3週間かけて結局84.50円を抜け切れなかったことから、85円台へのトライには新規材料が必要となろう。そして、22日に発表を控えている米GDP改定値が85円台を試す一つの試金石となろうか。市場では上方修正が予想されており、仮に予想を大きく上回る修正となれば、米長期金利の上昇による一段のドル買いから85円台も見えてくる可能性が高いと思われる。尚、今週はクリスマスが控えている関係で市場参加者が減少し流動性の低下から総じて小幅な値動きとなることが想定される。極端に流動性の少ない相場では何気ないニュースで思わぬ変動する上、ヘッジファンドなどの仕掛け的な値動きには注意したい。

ユーロは、米格付け会社ムーディーズが欧州のベルギー、スペイン、ギリシャ、アイルランド等を格下げ方向で見直すと発表したことを受けてソブリンリスクが意識され売りが先行した。しかし、ユーロ圏の経済指標が一部好調であったことに加え、EUサミットでの「欧州安定メカニズム」が合意したこともあり、財務危機に対する信用不安が後退している。ユーロ安に歯止めがかかり持ち直しているとも考えられ、今週は大きな予定もないことから、一旦欧州ソブリン問題から離れ、欧米株式市場や商品相場の値動きに伴うリスク許容度の変化に反応する相場展開になると考えられる。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円 83.00-85.50
ユーロ・円 109.00-113.00
ポンド・円 127.00-133.00

【今週の主な経済指標】

12月20日
14:00 JPY 景気先行指数-CI
16:00 DEM 生産者物価指数
18:00 EUR 経常収支
22:30 CAD 卸売売上高

12月21日
9:01 GBP GFK消費者信頼感指数
16:00 DEM GFK消費者信頼感指数
16:15 CHF 貿易収支
21:00 CAD 消費者物価指数
21:45 USD 週間チェーンストア売上高[前週比]
22:30 CAD 小売売上高

12月22日
6:45 NZ 第3四半期経常収支
8:50 JPY 貿易統計
18:30 GBP 第3四半期GDP
21:00 USD 週間住宅ローン借換申請指数
22:30 USD 第3四半期GDP(確報値)

12月23日
0:00 USD 中古住宅販売件数
0:00 USD FHFA住宅価格指数
6:45 NZ 第3四半期GDP
22:30 USD 個人所得
22:30 USD 個人消費支出
22:30 CAD GDP
22:30 USD 週間新規失業保険申請件数
22:30 USD 耐久財受注
23:55 USD ミシガン大消費者信頼感指数(確報値)

12月24日
0:00 USD 新築住宅販売件数

≪2010年12月17日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米景気浮揚期待が高まっているうえ、中期的には米長期金利の先高観も広がっていること
で堅調な推移が期待できるとして「ブル」が優勢。しかし、年末を控えて本邦輸出企業の
ドル売り圧力が強まるとみられることから、上値は限定的となるかもしれない。テクニカ
ル面では9月15日高値85.94円→11月1日安値80.21円の76.4%戻し84.59円を超えると
85円を試す動きとなろうか。下値メドは日足一目均衡表の雲上限83.10円付近としたい。


ポンド円は「ブル」
一時129円台を試したものの、下値では参加者の押し目買いが強く「ブル」が優勢となっ
た。しかし、ポーゼン英中銀金融政策委員は「英インフレ率の上昇は、付加価値税の引き
上げによる影響が大きく、過剰反応すべきものではない」と指摘するなど、英中銀の利上
げ期待の後退からポンド安となる可能性も低くない為、ダウンサイドリスクには常に警戒
しておきたい。


豪ドル円は「ブル」
米株式は年初来高値を更新するなど約2年3ヶ月ぶりの水準まで上昇したことを受けて高
リスク通貨志向の高まりから、豪ドルは「ブル」優勢となった。また、先週16日にS&P
は中国の格付けを「A+」から「AA-」へ引き上げたことで、中国の旺盛な商品需要は今
後も継続するとの見方から豪経済にとっては追い風になりそうだ。


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