2010/12/15 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、序盤FOMCを控えて手控え感が強く動意に欠ける展開となったことから83.45円前後から上下10銭程度の狭いレンジでの推移となった。欧州勢参入後には、対ユーロを中心にドルを売る動きがみられたことから、対円でもドル売りが波及し一時的に82.839円まで下落した。その後、米小売売上高が発表されると予想を上回ったことが好感されドル買いが強まり、ドル円は83.66円まで上昇した。注目されていたFOMCは、予想通り金利目標が据え置かれたものの、足元の米長期金利の水準に対する言及がなかったことから米連邦準備理事会(FRB)が現在の金利上昇を許容しているとの見方が強まったことで市場に安心感が広がり米長期金利の上昇幅が拡大。ドル円も83.773円まで上値を伸ばし、値を維持したまま83.648円で取引を終えた。

ユーロ円も、序盤はドル円同様に模様眺めの展開となりレンジ内取引に終始した。欧州勢が参入すると、ユーロドルの上値にストップロスをつける動きなど、ユーロ買いドル売りの優勢の展開になると対円にもユーロ買い圧力が強まり112.192円の高値をマークした。その後、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズが、ベルギーの格付けを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことで欧州の財政不安が再び意識され、リスク回避の円買いから111.525円まで反落した。米国時間に入ると、好調な結果の米小売売上高を背景に米長期金利や米株式が上昇すると、リスク選好度が強まり円売りユーロ買い優勢の展開に。FOMCもサプライズなく無難に通過したことでで、堅調な値動きとなり111.919円まで反発して取引を終えた。


本日の展開


ドル円はFOMC声明において米景気に対する慎重な見方が示されたものの、6,000億ドルの規模の国債買い入れを継続する方針を表明したためドル買いに安心感が広がっている。また、予想を上回る結果となった小売売上高の内訳を見ると、衣料品・書籍等の伸び率が強く、クリスマス&年末商戦の好調さがうかがえるため次回発表分(12月分)にも期待が膨らみつつある。米国のファンダメンタルズでは好材料が揃いつつある反面、オセアニア通貨・欧州通貨に対してドル売りが散見され、結果的にドル円の下押し材料となっているため明確な方向感を見い出せずにいる。そのため、本日発表される消費者物価指数・ニューヨーク連銀製造業景気指数等の指標発表が新たなトレンドを生むきっかけとなるかが注目される。一方、テクニカルを見ると、終値ベースでは一目均衡表日足転換線で下支えられる形が継続しているものの、昨日は日足雲上限を下回る場面もあったため、新規の悪材料が出た場合は雲上限を下抜け、日足基準線の控える82.50円近辺までの下落も想定しておきたい。

ユーロ円はEUと国際通貨基金(IMF)の金融支援を巡るアイルランド政府の救済案決議が注目されている。決議が可決されアイルランドの債務問題が収束するとの見方からユーロ買いが継続しているが、既に織り込み済である可能性が高いことから、結果発表後は利益確定の売りに押され反落する展開も想定しておきたい。また、S&Pがベルギーの格付け見通しを引き下げる等、債務問題を背景としたソブリンリスクは周辺諸国に拡大しているため、引き続きユーロ圏諸国の金利動向には警戒が必要だろう。PIIGSをはじめとした多額の財政赤字を抱える国の債券利回りが上昇した場合は12月10日直近安値110.48円が目先の下値目標となるだろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.80-84.60
ユーロ・円 111.20-112.90
ポンド・円 131.30-133.80

【今日の主な経済指標】

18:30 GBP 失業率
18:30 GBP 失業保険申請件数
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比]
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比]
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 CAD 製造業出荷[前月比]
22:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比]
22:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比]
22:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数
22:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比]
23:00 USD 対米証券投資(短期債除く)
23:15 USD 鉱工業生産[前月比]
23:15 USD 設備稼働率
00:00 USD NAHB住宅市場指数

≪2010年12月14日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ベア」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
FOMCでは、米国の景気回復が緩やかながらも継続しているとの認識を示したことで、
参加者にも安心感が広がり「ブル」が優勢。また、米長期金利の利回りも上昇を続け
ており、再び84円台を乗せる動きになるか注目したい。短期的にも、大きな下落材料
が見当たらず、上値を試す展開になりそうだ。


ポンド円は「ブル」
下値での押し目買いが入り「ブル」が優勢。本日は、英失業率(前回:4.5% 予測:
4.5%)の発表が控えており、英国内経済の動向を捉えるために重要な指標となるこ
とが予想される。先週から133円近辺ではレジスタンスラインが上値を抑えているた
め、好結果になった場合でも上値は限定的になりそうだ。


豪ドル円は「ベア」
豪ドル円は、中国の資源需要が旺盛であることや商品価格の高騰を背景に10連騰と
なった。しかし、続伸による割高感から利益確定の売りに押され「ベア」に転換した。
本日も商品相場の動向を窺う展開が予想される。


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