2010/12/13 トレイダーズ証券「みんなのFX」

金曜日のドル円だが東京市場では材料不足から手掛り難となり、週末を前にした閑散ムードも広がったことで、83円台後半の上下20銭内の狭いレンジ内での小動きとなった。日経平均が一時大幅に上昇した局面では、クロスでリスク選好の円売りが優勢となり小幅上昇したものの、その後は中国の利上げへの警戒感から日経平均が前日比マイナス圏へ反落すると上値を抑えられ、欧州市場にかけて概ね83.70円前後でのもみ合いが続いた。NY市場に移ると狭いレンジながらも、米貿易収支やミシガン大学消費者信頼感が改善したことでドル買いが優勢の展開に一時84円を示現する場面も見られた。ただ、滞空時間は短かく83円台に戻ると引きにかけも積極的な売買は手控えられ、前日比+0.223円の83.964円で取引を終えた。

ユーロドルは好調な米30年債の入札結果などを背景に米長期金利が低下すると共に買い戻しが優勢になったNY市場終盤の流れを引き継ぎ、東京市場でも米長期金利が低下幅を拡大する中、ショートカバーが優勢になった。加えて上海株が終盤に上げ幅を拡大したこともリスク許容度を高め、欧州市場にかけて1.3280ドル付近へと上昇。ただ、NY時間に入ると米貿易収支やミシガン大消費者信頼感などが予想より強い内容だったことでドル買いの流れとなるとストップロスを巻き込んで、一時1.31781ドルまで下げ足を速めた。ただ、前日安値の1.31642ドルを下抜けることが出来なかったため、引けにかけショートカバーが散見し1.32264ドルまで値を戻し取引を終えた。一方、対円は日経平均の冴えない展開がマイナス要因となる中、東京市場終盤にかけて110円台後半で上値の重い展開が継続したものの、欧州勢参入後は上海株やGLOBEXのNYダウ先物が上げ幅を拡大する中、リスク選好の円売りが優勢となり、111.10円付近まで上値を拡大。NY時間に入ってもドル円の上昇につれた円売りが出たほか、NYダウが比較的底堅く推移しリスク志向が保たれたこともあって111円付近の高値でもみ合いが続き111.029円で引けた。


今週の展開


米国では消費意欲が昨年よりも旺盛でクリスマス商戦が好調なスタートとなっており、先週のミシガン大学消費者信頼感指数の好結果もセンチメント改善傾向に拍車をかけている。そうした中、今週の米経済指標は14日に卸売物価指数、小売売上高、企業在庫、15日に消費者物価指数、NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、16日に第3四半期経常収支、住宅着工数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、17日に景気先行指標総合指数など重要発表される。足許の米指標では多少の強弱はありながらも米景気の先行きを期待した動きを先行しており、景気回復を確証できる指標となるか見極めていきたい。ただし、対円は今週にも中国人民銀行が利上げをするとの観測が広がっており、円買いリスクに警戒が必要なほか、米長期金利の急上昇も一服していることから、買い進むにはややエネルギー不足とも思える。テクニカル的には9月16日高値85.926円→11月1日安値80.239円のフィボナッチ76.4%戻しの84.60円付近を短期的な上値目標としたい。下値は日足一目均衡の雲上限がサポートする83.10円付近となるが、割り込めば11月1日安値80.239円→11月29日高値84.402円のフィボナッチ半値戻し82.30円付近となろうか。ユーロは、ポルトガルやスペインへの危機が拡大する懸念も払拭されず、格付け会社フィッチはイタリアの格下げを検討しているとの噂も依然燻っており、欧州の信用不安やソブリン格下げリスクは今週も燻りそうだ。加えてユーロ圏救済基金の増額やユーロ圏共通債券発行を巡るユーロ圏内の意見対立も目立っていることから、ユーロは当面買いが入りづらく、一進一退を繰り返しながら下値を拡大していく可能性は高い。ただし15日にアイルランド政府の救済案決議、16日にEU首脳会議が開催され、欧州不安の一定の改善が見られればリバウンドを狙ってみるのもいいだろう。注目指標では16日に欧製造業・サービス業PMI、欧消費者物価指数、17日に独IFO景況感指数発表される。

[今週の予想レンジ]
ドル ・円 81.00-86.00
ユーロ・円 107.00-114.50
ポンド・円 127.00-135.00

【今週の主な経済指標】
13日
09:01 GBP ライトムーブ住宅価格
16:45 FRF 経常収支
17:15 CHF 生産者輸入価格
22:30 CAD 四半期設備稼働率

14日
06:45 NZD 小売売上高指数
09:01 GBP 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数
09:30 AUD NAB企業景況感指数
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値
15:30 FRF 消費者物価指数
18:30 GBP 売物価指数
18:30 GBP 消費者物価指数
18:30 ZAR 消費者物価指数
19:00 EUR ZEW景況感調査
19:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数)
19:00 EUR 鉱工業生産
22:30 USD 小売売上高
22:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)
22:30 USD 卸売物価指数
22:30 CAD 四半期労働生産性指数
22:30 CAD 景気先行指数

15日
00:00 USD 企業在庫
04:15 USD 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業製造業先行き
08:50 JPY 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断
08:50 JPY 第三次産業活動指数
18:30 ZAR 卸売物価指数
18:30 GBP 失業保険申請件数
18:30 GBP 失業率
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数
22:30 USD 消費者物価指数
22:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数
22:30 USD 消費者物価指数
22:30 CAD 製造業出荷
23:00 USD 対米証券投資(短期債除く)
23:15 USD 設備稼働率
23:15 USD 鉱工業生産

16日
00:00 USD NAHB住宅市場指数
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況
11:00 NZD NBNZ企業信頼感
17:15 CHF 四半期鉱工業生産
17:30 CHF スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
18:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
18:30 GBP 小売売上高指数
19:00 EUR 消費者物価指数(HICP、改定値)
22:30 USD 建設許可件数
22:30 USD 住宅着工件数
22:30 USD 新規失業保険申請件数
22:30 USD 四半期経常収支
22:30 CAD 対カナダ証券投資額

17日
00:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数
18:00 DEM IFO企業景況感指数
19:00 EUR 貿易収支
19:00 EUR 建設支出

18日
00:00 USD 景気先行指標総合指数

≪2010年12月10日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
10月貿易収支(予想-440億USD 結果-387億USD)や12月ミシガン大学消費者信頼感
指数(予想72.5 結果74.2)の結果が好感され、「ブル」となった。足元の米経済指標
の好転を受け、米雇用統計の下落から着実に値を戻しており、債権市場の急落によって
米金利が急速に上昇しているなど米指標、米金利の両面でしばらくは強い展開が予想さ
れる。ただ今週から本格的にクリスマス休暇シーズンに入り、新規のリスクテイクが手
控えられる一方、日本の輸出企業はこの水準では採算に合うことから、駆け込み的な売
りに注意が必要となろう。


ポンド円は「ブル」
週末やクリスマス休暇を背景に方向感に乏しい値動きとなったものの、先週上昇分の利
益確定の売りに押されて「ベア」となった。EU財務相会合では救済基金の規模拡大や
ユーロ圏共通債発行についての決定には至っておらず、今週も欧州問題に振らされる展
開が続くだろう。対ドルはブッシュ減税の延長合意によって米景気浮揚期待が高まって
いることもあり、下値を探る展開が予想される一方、ユーロ債を敬遠して比較的安全な
英国債に乗り換える動きから、対ユーロでは底堅く推移しようか。英経済指標では14日
に消費者物価指数、15日に失業率、失業保険申請件数、16日に小売売上高と重要指標が
多い為、警戒しておきたい。


豪ドル円は「ブル」
豪雇用統計のポジティブサプライズや、NY原油やNY金の堅調な推移にサポートされて
「ブル」が継続している。強い豪ファンダメンタルが下値を支える一方で、中国の利上
げ観測が上値を抑る展開に方向感の生まれ難い状況が続きそうだ。今週は中国人民銀行
による利上げの有無が目先の焦点となりそうだが、前回(10月19日)利上げを行った
際に、豪ドル円は断続的に2円以上水準を落とした経緯があり、警戒感を強めておきたい。


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