2010/11/24 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、日本が祝日のため東京時間は動意に乏しく揉み合いとなったが、15時過ぎに北朝鮮が韓国に対し数十発の砲弾を発射、これに対して韓国が応戦したと伝わると地政学的リスクから円が売られ、更に逃避通貨としてドルが選好されたため急ピッチで上昇、83.839円まで値を伸ばした。しかし、ロンドン時間に入ると朝鮮半島の有事における地政学的リスクの回避姿勢が鮮明となり、英・独株価やダウ先物の下げ幅拡大。ドル買い・円買いの動きが活発化したため、往って来いの展開となった。NY時間には一旦落ち着いた値動きとなり、予想を上回った米GDP(予想:2.4%、結果:2.5%)においては、成長ベースは当面緩やかとの見方が根強く影響は限定的となった。その後、ユーロ圏財政問題への懸念が再燃し円買いが優勢になったことに加え、米国債利回りの低下がドル売りを強め82.781円まで下落した。また、FOMC議事録要旨ではインフレ見通しが上方修正されたことからドル買いが入り上昇、83円台を回復し83.171円で取引を終えた。

ユーロ円は、ユーロ圏諸国の財政懸念の再燃や、アイルランド格下げの可能性を背景にユーロ売りが優勢となり序盤からじりじりと値を崩した。一旦値を戻す動きも見られたが、北朝鮮の韓国砲撃の報道をきっかけに再度下落に転じた。地政学的リスクに伴う円売りと、株安に伴うリスク資産圧縮目的の円買いが交錯するかたちとなったため、直後の反応は小さかったものの次第に下げ幅を拡大した。欧州時間にはスペインとドイツ10年物国債のスプレッドがユーロ導入以来最大まで拡大し、ユーロ圏財政問題への懸念が強まる中で、リプスキー国際通貨基金(IMF)筆頭副専務理事が「ユーロ圏のソブリン債危機は拡大する可能性がある」との発言がユーロ売りに拍車をかけ110.748円まで下落した。11月12日直近安値111.049円が意識され一旦下げ止まってはいるが、下値不安を抱えたまま111.165円で取引を終えた。


本日の展開


本日のドル円は、複数の経済指標発表を控えている米国時間はもちろんだが、北朝鮮の動きにも注意を払う必要があるため、東京時間も予断は許されない状況となりそうだ。地政学的リスクは通常該当国の通貨売りに作用するが、株式市場の動向や金利動向といった様々な要因が絡み合うことから一概に上下どちらに動きやすいとは言えない状況となっている。また、市場の関心が欧州財政懸念にシフトしていることからユーロ円に連られる可能性も否定できない。なお、米国時間には消費関連・住宅関連の指標が相次いで発表されるため発表毎に結果を見極めた上での柔軟な対応が必要となるだろう。昨日発表された中古住宅販売件数が予想を下回る結果となったことから、本日の新築住宅販売件数の下振れには注意したいところだ。

ユーロ円はPIIGS諸国の国債利回りが上昇傾向にある上に、メルケル独首相が「ユーロは異常なほど深刻な状況下にある」と発言する等、悪材料が相次いでいるため弱含みの展開が予想される。北朝鮮問題も相まってリスク回避の動きが優勢となっているため目先はどこで下げ止まるかがポイントとなるだろう。テクニカルでは昨日の大幅下落によって一目均衡表日足基準線・転換線・雲上限を一気に下抜けしている。日足雲下限と週足基準線が控えている110円台半ばが直近の目標となりそうだが、下抜けた場合は9月8日安値105.791円から10月7日高値115.676円までの上昇に対する61.8%押しとなる109.567円までの下落も想定しておきたい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.40-83.80
ユーロ・円 109.60-112.50
ポンド・円 129.80-133.70

【今日の主な経済指標】

18:00 DEM IFO企業景況感指数
18:30 ZAR 消費者物価指数(CPI)
18:30 GBP 四半期国内総生産(GDP、改定値)
19:00 EUR 製造業新規受注
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数
22:30 USD 個人所得
22:30 USD 個人消費支出(PCE)
22:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)
22:30 USD 耐久財受注
22:30 USD 耐久財受注・輸送用機器除く
22:30 USD 新規失業保険申請件数
23:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値
00:00 USD 住宅価格指数
00:00 USD 新築住宅販売件数

≪2010年11月23日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
北朝鮮問題、ユーロ圏諸国の財政問題を受けて上下に値が振れたものの、日足終値ベースでは
ほぼ同水準の推移となっており、スタンスも変わらず「ブル」となった。本日は米指標の発表
毎に値が振れる可能性もあるが、来週末に控えた雇用統計を意識した動きもあるため、明確な
方向感は出づらいのではと考えられる。


ユーロ円は「ブル」
昨日は拮抗に近かったが、急落による割安感から「ブル」の比率は8割強に増加した。ユーロ
圏の財政問題再燃から、市場はユーロの悪材料探しをしているようにも見受けられるため、本
日も下方向への警戒が必要となりそうだ。また、昨日は要人発言によってユーロ売りが強まっ
た経緯もあるため、本日のファンロンパイEU大統領・バローゾ欧州委員長の発言にも注意を
払いたい。


ポンド円は「ブル」
下落により割安感が増し「ブル」の比率は増加している。3日続落によって約3円下落している
が主に外部要因によるため、本日発表される英第3四半期GDPが好結果となればポンドが独歩
高となる展開も考えられる。


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