2010/1/15 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、米調査会社のFRBの利上げを巡るタカ派的なレポートや、景気の総括判断を小幅上方修正した米地区連銀経済報告書を背景とした米長期金利の上昇に下支えされて、方向感に乏しいながらも91円台中盤で底堅く推移した。しかし、その後発表された注目の米12月小売売上高の発表では事前予想0.5%と3ヶ月連続でのプラスが予想されていたが、-0.3%と事前予想を大きく下回り、マイナスとなったのは4ヶ月ぶりとなった。また、同時に発表された米新規失業保険申請件数も事前予想(43.5万件)に比べ弱かったことでドルは下落。引けにかけて米30年債入札が行われ、好調だったことから長期金利が低下したことも影響してさらに軟化、91.201円で取引を終えた。

ユーロ円は、原油・金など商品相場が上昇したこともあり東京市場終盤にかけて上昇。また、日経平均、上海株を含むアジア株が軒並み上昇し安堵感が広がったことや、ダドリーNY地区連銀総裁が「利上げには失業率の低下をもたらす強い景気回復が必要である。“長期間”は少なくとも6ヶ月を意味する」と発言するなど、FRBの利上げは今年8月以降との見方が強まったこともサポートとなり、一時133.624円まで上値を拡大。注目されたECB(欧州中銀)は予定通り政策金利を1.00%で据え置く事を決定したものの、その後の会見ではトリシェECB総裁のハト派的な姿勢や、強いドルについての米当局の発言は重要で支持すると述べたことで、ユーロドルの下押し圧力となり、ユーロ円もつれ安となって132.268円で引けた。

豪ドル円は、東京市場序盤に発表された豪雇用統計では、新規雇用者数が前月比+35200人と予想の同+10000人を大幅に上回り、失業率も5.5%と予想の 5.8%や前回の5.6%から低下したことを受けて、来月の豪追加利上げ観測が高まるとの見方から豪ドル買いが活発化し、85円台へと急騰。その後も欧州市場序盤には株高・リスク選好の流れから、85.627円まで上値を伸ばした。クロス円は軟調な一日となったが、豪ドル円は底堅い動きとなり84.976円で取引を終えた。


本日の展開


本日のドル円は、中国の預金準備率引き上げを受けた狼狽売りが一巡し、米国の緩やかな景気回復期待を背景に、下値固めから反発のタイミングをうかがう局面が想定される。しかし、米小売売上高の下振れを受けてドルに対する市場のセンチメントは悪くなっており、米経済指標の弱含みが続くなか早期利上げ期待も後方に追いやられる状況となっている。ドル円は今月12日の安値となる90.702円を下回るようだとさらに下げ幅が拡大する展開には注意が必要だ。

ユーロ円は、昨日のトリシェECB総裁発言において、「出口戦略」について何らかの言及があるか注目が集まったが「現在の政策金利は適切」との基本姿勢に変化はなく、今後の利上げに関するヒントは見受けられなかった。また、ギリシャの財政問題に関連した質問に対しても「特定の国のためにルールを変更することはない」とコメントしたことで、今後のギリシャ債務再編を巡って不透明感が高まるとみられることから、ユーロも積極的には買いづらいだろう。しかし、対円は日本も景気回復の遅れやデフレ懸念、政局不透明感、JAL問題など問題が山積みしており、円や日本資産を敬遠する動きも考えられ、バイアスは傾けにくいだろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  90.00-91.80
ユーロ・円 131.00-133.00
ポンド・円 146.00-150.00

【今日の主な経済指標】

17:15(スイス) 12月生産者輸入物価指数
19:00(ユーロ) 12月消費者物価指数
19:00(ユーロ) 11月貿易収支
22:30(米) 12月消費者物価指数
22:30(米) 1月NY州製造業景気指数
22:30(米) 12月実質所得
23:15(米) 12月設備稼働率
23:15(米) 12月鉱工業生産

≪2010年1月14日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
クリスマスの個人消費は昨年を上回るとの見解が示されたことに加え、12月の米自動車販
売台数も4カ月ぶりに100万の大台に乗せる好結果となったことや、米12月小売売上高は
3ヵ月連続の増加となるとの見方が大半を占めていただけに、-0.3%の結果には冷や水を浴
びせられた。参加者は91円を割れ込む局面では絶好の押し目買いとみて「ブル」となった
が、米議会予算局(CBO)は雇用についての見通しを発表し、現在10%の米国の失業率は
2012年より前に8%を下回ることはないとの見通しを示し、雇用に関しては今後もドルの
重石となろうか。


ポンド円は「ブル」
前日、センタンス英中銀金融政策委員が「英中銀は年内の利上げを検討する必要がある」
と述べたことを受けてこれまで景気回復の遅れが懸念されていた英国のリセッション脱却
期待が高まっている。また、バーカー英中銀金融政策委員が「英経済は第4四半期で恐らく
プラス成長した」と発言したこともあり、参加者の心理は「ブル」となっている。英総選
挙が近く混乱が予想され、政局不安はあるものの、ギリシャやポルトガルなど欧州一部国
の信用不安が高まっていることから、ユーロを売ってポンドに乗り換える動きも強まりそ
うだ。さらに、ドルに関しては12月の経済指標が期待したほど強くないことから、早期利
上げ期待が一服しており、これまで財政赤字問題で弱い展開が続いていたポンドが消去法
的に買われていることも考えられる。目先は1/4の高値の150.749円を伺う展開となろう
か。


豪ドル円は「ブル」
4ヶ月連続の雇用増加を受けて、来月2日の豪準備銀行理事会で追加利上げの可能性の高ま
りから、参加者は「ブル」を継続。高値警戒感はあるものの、中国の預金準備率引き上げ
も景気への影響は軽微との見方が固まりつつあり、年初来高値の86.203円を試す可能性も
あるだろう。


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