2010/1/14 EMCOM証券「みんなのFX」

昨日のドル円は序盤、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁が「経済が引き続き改善すれば、FRBは利上げをする必要がある。失業率が容認できる水準に達する前に利上げすべき」と発言したことや、フィッシャー・ダラス連銀総裁も「買い入れプログラムの終了に近づいている」と金融緩和の解除に前向きな姿勢を示したことから、後退していた利上げ期待が再び高まり堅調に推移。また、欧州時間では米系のシンクタンクのレポートで、FRBの政策金利のレンジを0%から0.5%(現在0%から0.25%)に変更するとの見通しを示したことが材料視されたこともサポートされ、一時91.560円まで上昇した。その後、米地区連銀経済報告(ベージュブック)に注目が集まり、経済状況に改善は見られたものの、いずれも織り込み済みで目新しさに欠ける内容となり、特に目立った反応はなく91.401円で引けた。

ユーロ円は、前日の中国の預金準備率引き上げをきっかけとした株安・商品安を背景に軟調スタートとなったものの、センタンス英中銀金融政策委員が"利上げ"に対し強気な発言をしたことを受けたポンドの上昇につられたほか、パパコンスタンティヌ・ギリシャ財務相の「ギリシャは救済策を必要としていない」との発言もユーロのサポート要因となり、じりじりと反発。前日の円高が加速したことによる買い戻しもあって、終日しっかりとした値動きとなり132.642円で取引を終えた。

ポンド円も上昇。英ガーディアン紙がセンタンスBOE(英中銀)政策委員のコメントとして「経済の回復がインフレの兆候を示すようなら今年中に利上げを検討する必要がある」と報じたことが材料視された。また、英国の11月鉱工業生産が事前予想より良い結果になったこともポンドの支援材料に。1.764円高の148.832円で取引を終えた。


本日の展開


本日のドル円だが、先週の12月米雇用統計でも本格的な雇用回復への道のりは依然として厳しいことが示されるなど、米景気回復の足踏み状態が続く中、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表された。内容は12地区中10地区が活動の活性化を報告し、景気回復は広範囲に広がっており、緩やかながら米経済は改善しているといえよう。ただし、インフレ見通しについては「ほぼ全地区で抑制されている」とハト派的な内容が示され、全体としては強弱入り混じる内容となった。また、同時刻に発表された米12月財政収支は−919億米ドルとほぼ予想通りの結果であったものの12月としては過去最大の赤字幅となったことで、今後の米財政を懸念する声が上がっており、目先ではドル円の圧迫材料となる可能性もあろうか。テクニカル的には91.60円付近に差し掛かる21日間移動平均線が短期的な抵抗線として意識されることが考えられ、91.60円付近では神経質な展開も予想される。

ユーロ円は米利上げ期待の後退を受け、相対的に欧州通貨が選好されやすい状況にあるものの、昨日の上海株が3%超の下落となった事もあり、引き続き注意が必要となろう。また、依然欧州一部国の信用不安もくすぶっており、ユーロも積極的に買いづらい局面であろうか。本日はECB政策金利発表・トリシェECB総裁の会見が予定されている。政策金利に至っては据え置きとなりそうだが、会見では欧州ソブリンリスクや将来のユーロ利上げについて言及するのか注目が集まる。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円  90.00-91.80
ユーロ・円 131.00-133.00
ポンド・円 146.00-150.00

【今日の主な経済指標】

09:30(豪) 12月雇用統計/就業者数
09:30(豪) 12月雇用統計/失業率
16:00(独) 12月消費者物価指数
21:45(ユーロ) ECB政策金利発表
22:30(ユーロ) トリシェECB総裁の会見
22:30(米) 12月輸出物価指数
22:30(米) 12月輸入物価指数
22:30(米) 週間新規失業保険申請件数
22:30(米) 12月小売売上高

≪2010年1月13日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
米系のシンクタンクが、FRBの金融政策についてタカ派寄りな内容のレポートを出した
ことや、米景気動向を占う上で注目されたベージュブックの発表は、サプライズこそな
かったものの、景気については前回から上方修正されおり、参加者は「ブル」を選択。
ここに来て再び「米利上げ」について議論され始めており、今週初めにもホーニング・
カンザスシティー地区連銀総裁が強気な姿勢を示している一方、ローゼングレン・ボス
トン地区連銀総裁は8日にハト派よりの発言を示しており、FRB内でも米金融引き締め
に対する見解が分かれている様子が伺え、今後も連銀総裁のコメントには注視したい。


ポンド円は「ベア」
センタンス英中央銀行委員が、量的緩和の効果を見極めるとしながらも「今年利上げを
検討しなければならないだろう」と発言し、年内利上げに含みを持たせる発言を受けて
ポンド円は上昇。一時2円近く上値を拡大する局面では、参加者の逆張りが目立って「
ベア」となった。来週19日の英12月CPI発表に向けて、将来の金利引き上げ期待が高ま
る事も考えられるが、中国預金準備率引き上げを受けて市場のセンチメントがリスク回
避に傾斜する可能性も念頭に置いておきたい。


豪ドル円は「ブル」
本日の豪12月雇用統計は、新規雇用者数が4ヶ月連続の増加となることが見込まれており、
仮に予想を上回った場合は来月2日の豪準備銀行理事会での追加利上げ観測が高まること
から、参加者のバイアスは「強気」が継続されている。しかし、世界経済を牽引してきた
中国が、国内経済の過熱に対応するために約1年半ぶりに預金準備率を引き上げたことで
中国経済成長にブレーキがかかった場合には、豪ドルが弱含む可能性も視野に入れておき
たい。


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