【パフォーマンス2位】

円高が懸念材料。
爆発的な拡大が期待できる3Dやスマートフォン関連に活路


 パフォーマンス2位に輝いたのは人気、実力ともにトップクラスのカブ知恵の藤井英敏氏だ。ギリシャショックの煽りを受けた格好で低迷する日本株だが、「その影響も近々終結する」と見ている。

 「今年5月にガイトナー米財務長官が欧州の銀行へストレステストを要請したことで、終息の気配を見せ始めています。もともと、世界中の金融経済が停止し、製造業が仮死状態に陥ったリーマンショックに比べ、今回は実態経済が元気で、米国のマクロ経済も好調。影響は限定的でしょう。しかし、ギリシャショックによる株安が止まったからといって、日経平均株価が上昇し反転に転じるという保証はまったくありません

 というのも、長期債務こそGDP比150%超という大借金を抱える日本ではあるが、経常収支はいまだに黒字を継続中。ゆえに、世界的には、円は最後の砦〝ラストリゾート〞と目されており、円は今後も買われ続け、円高基調となりやすいというのだ。

 「円高が続けば輸出企業には苦しく、株価は低迷する。基本的に株式市場は円安・インフレを好み、円高・デフレを嫌いますから」

 しかも、円高による輸入物価下落が、デフレにさらなる拍車をかけることにもなる。

 「また、参院選後も民主党が政権を維持すれば増税策を推し進め、株式市場は萎縮する可能性が高い。すでに、株の売却益にかかる税率は’12年に10%から20%になることが決まっています」

 これらを踏まえ、4月5日につけた日経平均の年初来高値1万1408円が今年の高値になるだろうと藤井氏は予想。盛り返したとしてもせいぜい1万300〜1万700円程度。株式相場にとって天敵ともいえる円高トレンドのなかで、希望が持てるのが「電機・ハイテク銘柄」だという。

 「サムスンの携帯端末向け3Dゲームを開発したアクロディアなど、国内およびアジアをマーケットとした企業は注目です。スマートフォンや3D市場はまだまだこれから。これらのテーマは、円高などに左右されない爆発力があり、今後の拡大が十分に期待できます

 やはり、日本は技術立国。今後は国内・アジア向けのハイテク株で勝負するしかない!



■藤井英敏 氏
日興証券、フィスコ執行役員リサーチ部長として活躍後、'05年からカブ知恵代表取締役に





【パフォーマンス4位】

チャートも崩れ、今後は業績の下方修正のリスクも。
今は「休むも相場」のとき



 見事、任天堂復活を的中させた経済アナリストの春山昇華氏は、これまでの2人とは対照的で、ギリシャショック後の日本株相場にはあまり期待していないと言う。

 「日経平均株価のチャートは窓を空けた状態でズタズタ。ドバイショックのときのサポートラインも割っています。3〜4%下がったから買い場だなんて、とんでもない。7月の決算発表まで、相場はお休みするのが正解。これだけ円高、ドル高、ユーロ安になったら、想定レートとの開きで下方修正する企業が続出するはずです」

 来期予想ベースのPERとEPSで計算すると、「日経平均株価は9010〜1万2000円」と予想するが、ギリシャショック後の反発力がアメリカやほかのアジアより弱いのが、さらに気掛かりだという。

 「日本株を買うなら3つの条件があります。1つは輸出関連ではないこと、2つ目はモノをつくっていないこと、つまりサービス業であること。3つ目は、この1〜2年増益していること。これらの視点から選ぶといいでしょう」

 しかし春山氏は日本株ではなく、円高で潤う米国の輸出企業と、好調な中国の内需系、特に最大手生保を狙うのが得策だという。



■春山昇華 氏
オフショア登録ファンド、投資顧問などを経て、金融機関で運用業務に携わる