2010/10/1 トレイダーズ証券「みんなのFX」

昨日のドル円は、東京市場に発表された日本の8月鉱工業生産指数が前月比-0.3%と予想の同+1.1%を下回ったことに加え、政府・日銀の円売り介入が意識されたことも下支えされ83.80円付近まで買い戻される展開となった。その後は、本邦輸出企業などのドル売りや、日経平均が前日比-190円と大幅安になったことからリスク回避の展開となり、一時83.20円付近へと下げ幅を拡大した。欧州市場に移ると、もみ合いが続き、狭いレンジで推移となったものの、NY時間では米10年物国債利回りの上昇から日米金利差の拡大を意識してドルが買い戻された。さらにシカゴ購買部協会が発表した9月景気指数は60.4と前回値及び市場予想平均を上回ったことも買い材料とされ、83.60円付近まで上昇。引けにかけ、バーナンキFRB議長の発言が注目されたが、動意はなく83.486円で取引を終えた。

ユーロ円は米国の景気鈍化懸念や追加金融緩和観測を背景としたドル安地合いが継続する中、東京市場に対ドルが強含むと114.10円付近まで連れ高となった。しかしその後、日経平均やGLOBEXのNYダウ先物がじり安の展開となったほか、アイルランド中銀が「アングロ・アイリッシュ銀行の資本再編には基本シナリオで293億ユーロが必要で、最悪50億ユーロの追加資本が必要となる可能性がある」と発表するなど、ユーロ圏諸国の金融不安の高まりからユーロ売りが活発化し、東京市場終盤には113.50円まで下落。また、欧州勢参加後も米格付会社ムーディーズがスペインの格付けを「Aa1」に引き下げると発表すると、ストップロスの売りを巻き込み、一時112.976円まで下落した。しかしNY勢参加後は悪材料出尽くしによる買い戻しが優勢となったほか、NYダウ先物が下げ幅を縮小したこともあって114円台まで反発する荒い値動きとなった。引けにかけ利益確定の売りが散見し114円を再び割ると113.815円で取引を終えた。


本日の展開


本日のドル円だが、一部米地区連銀総裁からは追加緩和に消極的な姿勢がみられるものの、市場では米経済不振を背景としたFRB(米連邦準備制度理事会)の追加金融緩和観測から依然としてドルの上値を抑える状況が続きそうだ。また、財務省は為替介入額を2兆1249億円と発表、今月15日以降も覆面介入を実施した可能性が高いとの見方が広がっていたが、実施されていなかった模様で、市場はドル買いに反応しなかったことを鑑みると徐々に介入期待感は薄れていると言えそうだ。仮に9月15日のような2兆円規模の介入実施となれば、84円台半ば付近までの回復は期待できるが、介入が実施されなければ1995年の安値79.700円を意識する展開を想定しておきたい。なお、米下院本会議にて対中制裁法案を賛成348、反対79の賛成多数で可決し、人民元の切り上げを求め、オバマ米大統領やガイトナー米財務長官からも不均衡への懸念を共有している旨の発言がみられることから、中国の人民元弾力化への動向にも留意しておく必要がありそうだ。

ユーロは、米国の景気鈍化懸念や追加金融緩和観測を背景としたドル安の地合いに変化はなく、基調としては相対的にユーロの底堅い地合いが継続すると思われる。スペインの格下げ懸念や、ポルトガルの国債利回りが上昇するなど欧州PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)諸国の不安要因もくすぶっているものの、目新しい話題はなく、下落余地は限定的となりそうだ。むしろ、6月以来ソブリン格下げの発表のたびに水準を切り上げており、今回も悪材料出尽くし感から一段高となる可能性も否定できないだろう。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円 82.50-84.50
ユーロ・円 113.00-115.50
ポンド・円 130.50-134.00

【今日の主な経済指標】
15:00 DEM 小売売上高指数
16:15 CHF 実質小売売上高
16:30 CHF SVME購買部協会景気指数
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数
17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数
18:00 EUR 失業率
21:30 USD 個人所得
21:30 USD 個人消費支出
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数
23:00 USD ISM製造業景況指数
23:00 USD 建設支出

≪2010年9月29日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」
ユーロ・円  :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円  :「ブル」
NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。


ドル円は「ブル」
9営業日続落となり、前回の介入レベルに近づいたこともあり本日も約90%の参加者
が「強気」となっている。米国の9月シカゴ購買部協会景気指数は市場の事前予想を
上回ったものの、来週の公式雇用統計への指針となる構成項目の「雇用指数」は53.4
と前回(55.5)から低下した。これは今年5月以来の低水準となるなど来週に向けて
陰りを落とすものと言えよう。


ポンド円は「ブル」
英ネーションワイド住宅価格は前月比+0.1%、前年比+3.1%とそれぞれ予想を上回る
結果に参加者は「ブル」優勢。全般的なドル安傾向に一定のサポートを受けるものの、
米英ともに金融緩和観測が高まっており、一本調子で上昇することは困難と考えられ
る。また、政府・日銀の介入期待の剥落により円が独歩高となる可能性も小さくなく、
下値警戒は怠れないだろう。


豪ドル円は「ブル」
東京市場に発表された豪住宅建設許可件数が前月比-4.7%と予想の同±0.0%を大幅に
下回ったことで80.50円付近へ下落すると、参加者は絶好の押し目買いと見て「ブル」
が圧倒した。日米の追加金融緩和観測が高まっている一方で、来週火曜日の豪準備銀
行理事会では0.25%の利上げが濃厚となっており、金利面からの買い妙味は大きいだ
ろう。


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